最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは!晴れる屋メディアの紳さんです。
出ましたね。まさかの大量、7枚もの禁止カードが……!
先週のJust Nowスタンダード!で「禁止されるカードはあるのでしょうか?」などと悠長なことを言っていた自分をブン殴ってやりたいです。
というわけで今回は、禁止後に行われたスタンダードの大会結果を振り返りながら、さっそく新環境で結果を出したデッキたちを紹介したいと思います!
『Standard Challenge 32 – 2025/07/05』
まずは土曜日に開催された『Standard Challenge 32』の結果をチェックしていきましょう。60名のプレイヤーが参加しています。
『Standard Challenge 32 – 2025/07/05』
優勝 イゼット果敢
準優勝 《アガサの魂の大釜》コンボ
3位 赤単
4位 イゼット果敢
5位 ジェスカイコントロール
6位 ボロス召集
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 グルール果敢
《コーリ鋼の短刀》と《この町は狭すぎる》が禁止になっても、まだまだイゼット果敢はやれるようです。優勝を含め、トップ8に2名が入賞しています。
《心火の英雄》と《巨怪の怒り》を失った赤単も3位に入賞しており、まだまだ存在感を示しています。
1マナ2/1と攻撃的で、不要なカードをルーティングできる《グリスレンチのゴブリン》やブロッカーや除去を気にせずに2点ダメージを飛ばせる《ヴィーアシーノの紅蓮術師》などが抜けた穴を埋めているようです。
それでは、優勝&準優勝デッキのリストをチェックしていきましょう。
イゼット果敢
《コーリ鋼の短刀》が抜けた穴は埋めようがありませんが、横並べではなく縦の突破力で勝負をする《「占星術師」の天球儀》が4枚採用されています。火力呪文やバウンスなどでブロッカーを除去しながら攻撃を通せば大ダメージが狙え、決定力はありそうです。
《迷える黒魔道士、ビビ》もダメージ源として優秀で、ドロースペルを連打するだけでも十分な脅威となります。終盤には一撃でゲームを決めるほどのスタッツまで成長することも珍しくなく、マナを生み出す能力は《食糧補充》などやや重い呪文を運用するのに役立ちます。
《轟く機知、ラル》はカワウソ・クリーチャー・トークンを生み出し続けるエンジンであり、非クリーチャー呪文を唱えるたびに忠誠カウンター1個を獲得できるため、ダメージではなかなか倒されないタフなプレインズウォーカーです。いざとなれば[-3]能力で手札をガラッと入れ替えられるため、デッキの潤滑油としての役割もこなします。
注目すべきことに、今回の優勝リストはクリーチャーの採用がほぼないのにも関わらず、メインとサイドに1枚ずつ《アガサの魂の大釜》が採用されています。《「占星術師」の天球儀》によってクリーチャーに+1/+1カウンターを置くことは容易であり、《迷える黒魔道士、ビビ》を追放したときのバリューがあまりにも高いため、採用する価値があると判断されたようです。
ちなみに、《迷える黒魔道士、ビビ》の起動型能力はターンに1度しか使えませんが、《アガサの魂の大釜》によって複数の《迷える黒魔道士、ビビ》を追放した場合、それぞれの能力を1度ずつ使用することができます。
墓地に複数の《迷える黒魔道士、ビビ》が置かれている場合、とんでもない展開もありえそうですね。
《アガサの魂の大釜》コンボ
こちらも《迷える黒魔道士、ビビ》と《アガサの魂の大釜》を採用したデッキですが、より《アガサの魂の大釜》によるコンボを重点的に狙っています。
《略奪するアオザメ》や《プロフトの映像記憶》でクリーチャーを成長させながら戦うビートダウンプランも強力です。さらに、ゲーム終盤には《アガサの魂の大釜》で《ヴォルダーレンの興奮探し》を追放し、巨大になったクリーチャーたちを相手プレイヤーに投げつける必殺技が待ち構えています。
コンボデッキとしての面がありながら、墓地対策やアーティファクト破壊だけでは完全に対処されることもなく、粘り強く戦うことができます。
かと思えば《略奪するアオザメ》で一瞬にしてゲームを決めるような速い展開に持っていけることもあり、クリーチャー除去が少ないデッキとは特に相性が良さそうです。《アガサの魂の大釜》を巡っては、強力な起動型能力を持ったクリーチャーが追加されるたびに採用が検討できるため、今後もさらなるアップデートがありそうなデッキですね。
『Standard Challenge 32 – 2025/07/06』
つづいて、日曜日に開催された『Standard Challenge 64』の結果です。87名のプレイヤーが参加しました。
『Standard Challenge 64 – 2025/07/06』
優勝 ディミーアミッドレンジ
準優勝 ナヤユウナ
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 ディミーアミッドレンジ
5位 アゾリウスコントロール
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 ディミーアミッドレンジ
土曜日の大会とはうって変わって、ディミーアミッドレンジ一強状態の結果となりました。
5位入賞のアゾリウスコントロールは《古代魔法「アルテマ」》の採用が輝いて見えます。クリーチャーと《アガサの魂の大釜》を同時に一掃できるのはメタゲームに合っており、《コーリ鋼の短刀》がなくなった今もまだまだ活躍の場がありそうです。
また、イゼット果敢、赤単が弱体化したことにより、全体的なゲームの低速化が予想されます。ランプデッキ、コントロールデッキの動向には注目したいですね。
それでは、優勝&準優勝デッキのリストをチェックしていきましょう。
ディミーアミッドレンジ
除去とハンデスが強く、最速3ターン目から《悪夢滅ぼし、魁渡》でマウントを取る動きはあらゆるデッキに対して脅威となります。
アーティファクト破壊が苦手なため、《コーリ鋼の短刀》が支配していた前環境ではそこまで大手を振って歩けなかったデッキですが、天敵がいなくなった現環境においてはもっとも王者に近いデッキと考えられるのではないでしょうか。
瞬速を持ったクリーチャーたちがコントロールデッキに対して強く、対応力・安定性も高そうです。
禁止改定が発表された直後はさまざまなデッキが試され、活躍しておりましたが、ここにきてディミーアミッドレンジが「わからせ」に来たのかもしれません。
このデッキと戦うときには、どんなクリーチャーでも《悪夢滅ぼし、魁渡》に化けるかもしれないという意識を持ち続けたほうが良さそうです。
とくにソーサリー・タイミングの除去に頼った構築をしていると、ディミーアミッドレンジ相手には苦戦することでしょう。《悪夢滅ぼし、魁渡》が出てしまったら、全体除去では対処できません。
ナヤユウヤ
召喚獣デッキが準優勝という結果を残しました。
とくに《スピラの希望、ユウナ》と《ボイラービルジの大主》のタッグには注目です。《ボイラービルジの大主》が飛ばす4点ダメージにも絆魂が適用されるため、ライフレースを一気に有利にすることができます。ただし、「兆候」で出した場合はクリーチャーではなくなるので、《スピラの希望、ユウナ》のボーナスが付かないことに注意しましょう。
また、《召喚:ナイツオブラウンド》や《召喚:バハムート》を《スピラの希望、ユウナ》でリアニメイトできれば、もちろん強力ですね。
ルーティングや切削も充実しており、案外、墓地を肥やす力が高いデッキです。
墓地からフラッシュバックで唱えると強力な召喚獣となる《幻獣との交わり》も見事にフィットしていますね!
《浚渫機の洞察》は墓地を肥やしつつ、《スピラの希望、ユウナ》を探すのにも役立ちます。
《スピラの希望、ユウナ》によってクリーチャー・エンチャントをリアニメイトしたときにも1点ライフ回復がつくのが地味ながら有用ですね。
このデッキに関しては、《豆の木をのぼれ》が禁止されたことで、かえって踏ん切りがついて強い構築ができた可能性があります。《ホーントウッドの大主》や《力線の束縛》に別れを告げ、代わりに《召喚:フェンリル》や《塔の点火》といった使いやすいカードが採用されました。
どうしてもエンチャント破壊が刺さるため、サイド後に軸をずらした攻め手を追加する必要があります。今回のリストでは各種プレインズウォーカーを採用していました。
環境屈指のパワーカードである《スピラの希望、ユウナ》。今後の活躍が楽しみです!
おわりに
ナヤユウナのような、これまであまり見かけることがなかったデッキが活躍し、新環境の訪れを強く感じています。
さて、きたる7月24日にはローテーションが行われ、『団結のドミナリア』『兄弟戦争』『ファイレクシア:完全なる統一』『機械兵団の進軍』『機械兵団の進軍:決戦の後に』がスタンダードで使用できなくなり、7月25日からは『久遠の終端』のプレリリースが始まるということで、ふたたび環境が激変することでしょう。
一世を風靡したボロス召集とも、あと2週間ほどでお別れとなります。《上機嫌の解体》から2ターン目に出てくる《イーオスの遍歴の騎士》には誰もが目を丸くしましたよね。
こうした名デッキを使って、最後にもう一花咲かせるというのも良さそうです。
次はどんなデッキが活躍するでしょうか。来週の「Just Nowスタンダード!」も楽しみにしてくださいね!それではまた!