最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは!晴れる屋メディアの紳さんです。
ローテーションまでついにあと10日と迫りました!お世話になったカードたちに別れを告げる準備はできたでしょうか。
DMU~FIN期(『団結のドミナリア』~『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』期)もラストスパート!環境の最後に有終の美を飾るデッキに注目です。
今回は、MOの大型大会『Standard RC Qualifier』と『Standard Challenge』の結果をチェックしていきましょう!
『Standard RC Qualifier』
まずは7月10日(木)に開催されたMOの地域チャンピオンシップ予選、『Standard RC Qualifier』の結果をチェックしていきましょう。168名と多くのプレイヤーが参加しています。
ディミーアミッドレンジがさすがの貫録を見せ、優勝。7月25日からの新環境では《切り崩し》と《喉首狙い》を失うことになりますが、はたしてこのデッキは強さを維持できるでしょうか。
また、トップ8に5名の《アガサの魂の大釜》コンボが入賞と、かなり支配的なメタゲームとなりました。ただし、《ヴォルダーレンの興奮探し》がローテーション落ちするなど、このデッキもまもなく改革を求められることになります。
ディミーアミッドレンジと《アガサの魂の大釜》コンボについてはこれまでにたくさん取り上げてきたので、そのほかの入賞デッキをチェックしていきましょう。
白単コントロールタッチ青
5位に入賞した白単コントロールに採用されていた青いカードは、なんと《稲妻罠の教練者》4枚のみ。それ以外はサイドボードにもまったく青いカードが採用されておらず、とても斬新な構築でした。
せっかくマナベースを工夫して青をタッチしたのなら、サイドに《否認》や《方程式の改変》を採用しても良さそうですが、ソーサリータイミングでしかプレイできないカードも多く、マナを構える余裕がないのかもしれません。
また、《コーリ鋼の短刀》が去った現スタンダード環境であれば、出てきたカードをしっかり除去するだけでコントロールしきれるということなのでしょう。
キーカードである《永劫の無垢》や《世話人の才能》が強力なドローエンジンとなり、どちらか1枚でも戦場にあれば《人参ケーキ》が実質的に2枚ドローを誘発させるカードとなります。
3ターン目に《永劫の無垢》か《世話人の才能》のどちらかを確実にプレイするために、2ターン目の動きとして《稲妻罠の教練者》をタッチしたという狙いが見てとれます。
順調にハンドアドバンテージを稼ぐことができたら、白の強力な除去を駆使して盤面を整理していきます。『機械兵団の進軍』が発売してから2年と3ヵ月、《太陽降下》には本当にお世話になりましたね。
《世話人の才能》があれば《培養器・トークン》が出たことでドローが誘発するなど、全盛期の《太陽降下》は全体除去がやっていいことの度を超えていたように思います。《古代魔法「アルテマ」》が良き後継者となるでしょうか。
フィニッシャーは2種類、《ミストムーアの大主》と《嵐の討伐者、エルズペス》が採用されています。どちらか1枚だけでも十分にゲームを終わらせるパワーがありますが、揃うと凄まじいシナジーを発揮する点も見逃せません。
赤単やイゼット果敢の勢力が弱まり、コントロールデッキは実力を発揮するのに十分な舞台が整っています。新環境ではどんな進化を遂げるでしょうか。
グルール昂揚
8位に入賞したグルール昂揚。メインから《鋭い目の管理者》を4枚採用するなど、《アガサの魂の大釜》対策がしっかりされています。
《継ぎ接ぎのけだもの》と《逸失への恐怖》がそれぞれアーティファクトとエンチャントをサブタイプに持っているため、「昂揚」を達成しやすくなっています。
注目ポイントとして、これまで《蛇皮のヴェール》だった枠により攻撃的な《過剰防衛》が採用されているのが最近のリストの特徴です。
《蛇皮のヴェール》より1マナ重い代わりに+3/+3修正とトランプルを与え、昂揚達成後は1マナで二段攻撃を付与できる《暴力的衝動》と共にゲームを決める切り札として機能します。
メインパーツがほとんどローテーションの影響を受けないため、新環境でも活躍が見込めるアーキタイプです。『久遠の終端』で強化される可能性も十分にありますね!
『Standard Challenge 32 – 2025/07/12』
つづいて、先週の土曜日に開催された『Standard Challenge 32』の結果です。56名のプレイヤーが参加しています。
『Standard Challenge 32 – 2025/07/12』
優勝 緑単
準優勝 《アガサの魂の大釜》コンボ
3位 5色レジェンズ
5位 ボロス召集
6位 緑単
7位 イゼット果敢
8位 ゴルガリミッドレンジ
ここにきて緑単が優勝という、予想外のメタゲームになってきました。ほぼ同じ構成のデッキが6位にも入賞しており、人気が伺えます。
5位入賞のボロス召集は独自の進化を遂げており、「懐かしい」と「新しい」が入り混じった不思議な構築でした。
《見捨てられた人形、アラベラ》が空を飛んだら、さすがにゲームに勝ちそうですね。
緑単
こちらが優勝した緑単のリストです。「上陸」によってクリーチャーをサイズアップし、力任せに殴りつけるといったシンプルな狙いがあります。
《春花のドルイド》はライブラリーから土地を2枚出すことで上陸を2回も誘発させることができる面白いカードです。英語版のみ『ファウンデーションズ』のスターターコレクションに収録されているため、スタンダードで使用可能となっております。
マナベースには上陸とは相性抜群の《寓話の小道》と《脱出トンネル》が採用されており、噛み合えば爆発的な展開も望めます。
《旅するチョコボ》は上陸効果を2倍にする、恐ろしいクリーチャーです。デッキ全体のパワーを底上げしながら、ライブラリートップから土地をプレイする能力によってマナスクリューの予防にも役立ちます。
少しコストは重いものの、《サッズ・カッツロイ》は《旅するチョコボ》を確定サーチする重要な役割があります。さらに、攻撃することができればクリーチャー1体に+1/+1カウンターを2個置いた上で、+1/+1カウンターの数を2倍にするといった驚異的な性能のクリーチャーでもあります。
このデッキには《サッズのヒナチョコボ》《棘を播く者、逆棘のビル》《苔生まれのハイドラ》など+1/+1カウンターを乗せるクリーチャーが多く採用されているため、《サッズ・カッツロイ》のバリューは高いです。
天敵である除去からクリーチャーを守るため、フル投入された《蛇皮のヴェール》に加え、追加の《王のもてなし》が採用されています。ゲームを決めにいくときは最低でも緑1マナを構えられるようにしたいですね。
細かい話ですが、自分がこのデッキと戦っている側だとして、《ティファ・ロックハート》が攻撃中に相手がフェッチを切ってきた場合、スタックですぐに除去するのはやめておきましょう。
《蛇皮のヴェール》や《王のもてなし》によって除去が弾かれた場合、+1/+1修正が入ったあとに《ティファ・ロックハート》の上陸が解決され、パワーが2倍になるためダメージが増えてしまいます。
結局は除去を弾かれることになるとしても、先に上陸を解決させてから、除去を撃った方が得なので、覚えておきましょう。

ちなみに、『久遠の終端』でこのデッキにピッタリな《強靭形態の調和者》が登場します。4マナと少し重いので使われるかどうかはわかりませんが、爆発力は高そうです。ワープもありますしね!
《強靭形態の調和者》
クリーチャー – 昆虫・ドルイド
上陸 – あなたがコントロールしている土地1つが戦場に出るたび、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのパワーを2倍にする。
ワープ
(あなたの手札にあるこのカードをワープ・コストで唱えてもよい。次の終了ステップの開始時に、このクリーチャーを追放し、その後、後のターンに、これを追放領域から唱えてもよい。)
5色レジェンズ
3位に入賞した5色レジェンズのリストです。『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』で優秀な伝説のクリーチャーをたくさん獲得した影響なのか、最近、シェア率が上がっています。
伝説のクリーチャーが並んだ状態で戦場に出る《統べるもの、ジョダー》は一気にゲームを決めるパワーがあり、また、盤面が寂しいときでも《統べるもの、ジョダー》は次々と仲間を引き寄せるアドバンテージ源にもなります。
……魅力的なデッキではありますが、超重要パーツである《統べるもの、ジョダー》《伝説の秘宝》《英雄の公有地》がいずれもローテーション落ちとなるため、これが最後の舞台となりそうです。
伝説ルールを利用した無限コンボも搭載しており、ループ中に《威名のソルジャー、セフィロス》の能力によって対戦相手のライフをすべて奪うことができます。新カードがしっかりとフィニッシャーを兼ねているのが良いですね。
自らを生け贄に捧げることで大切なクリーチャーを除去から守る《不屈の将軍、ジリーナ》と《忠実な護衛、ハジャール》に加え、新たに《ザックス・フェア》が加わり、より強固となりました。
伝説ルールの関係上、同名カードをなるべく入れたくないところに、おなじ役割のカードが増えたのは好材料でしたね!
このデッキはまもなくローテーション落ちしますが、「カードプールが最大限まで広くなるとレジェンズデッキが強くなる」ということを改めて学ぶことができました。
《統べるもの、ジョダー》のパワーを思う存分味わいたいという方は、ぜひ、最後にこのデッキを使用してみてはいかがでしょうか。《光の戦士》バージョンも素敵ですよ。
『Standard Challenge 32 – 2025/07/13』
それでは最後に、日曜日に開催された『Standard Challenge 64』の結果を見ていきましょう。73名のプレイヤーが参加しました。
この大会に関しては、トップ8の結果の紹介だけに留めておきます。
『Standard Challenge 64 – 2025/07/13』
優勝 イゼット果敢
準優勝 《アガサの魂の大釜》コンボ
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 ディミーアミッドレンジ
5位 ディミーアミッドレンジ
6位 ディミーアミッドレンジ
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 緑単
イゼット果敢が優勝、《アガサの魂の大釜》コンボが準優勝という結果となりました。
優勝こそ逃しましたが、トップ8にディミーアミッドレンジが5名入賞するなど圧倒的なパフォーマンスを披露しています。
この大会でも緑単はトップ8に入賞しており、存在感を示しています。
おわりに



いかがでしたか。来週金曜日には『久遠の終端』のプレリリースが始まり、新スタンダード環境へと突入します。
新環境でも活躍しそうな緑単を練習するのもいいですし、ボロス召集や5色レジェンズなど、今しか使えないデッキを最後に使うのもいいと思います!
あるいは『久遠の終端』のカードギャラリーを眺めながら、まだ見ぬ新デッキの構想を練るのも楽しそうですね!
来週の『Just Nowスタンダード!』はお休みとなります。次回は新スタンダード環境、最初の大会結果をお伝えする予定です。お楽しみに!