マジック初心者がいきなり準優勝!?
こんにちは。晴れる屋メディアチームです。
先日開催された『マジック:ザ・ギャザリングーーFINAL FANTASY』のみを用いた限定構築戦の大型イベント『神討伐戦』において、マジックを初めて1ヵ月あまりの初心者が準優勝するという出来事がありました!

▲アブザンユウナを使用し、決勝戦に駒を進めた工藤さん。
快進撃を続けた工藤 啓(くどう あきら)さんは、驚くべきことに『マジック:ザ・ギャザリングーーFINAL FANTASY』の発売をきっかけにマジックをはじめたばかりの初心者です。
惜しくも優勝とはならなかったものの、素晴らしい成績を残した工藤さんにインタビューさせていただきました!
工藤 啓さんインタビュー
マジックをはじめたきっかけ
――マジックをはじめて1ヵ月あまりとのことですが、プレイするきっかけはなんでしたか?


工藤:『FINAL FANTASY』が好きな友達がいて、「FFコラボのマジックをやりたいんだけど、やる相手がいなくて……」という話をされたんです。私はマジック未経験でしたが、カードゲームはそれなりに好きだったので、それなら一緒にはじめてみようか、と。

工藤:私が自分ではじめて購入して遊んだFF作品が『FINAL FANTASY X』だったので、思い入れもあるし、まずはユウナデッキを組んでみることにしました。

工藤:さらに、ショップで「FFコラボのカードだけで遊べるイベント」が開催されていたこともあり、「クラウドのプレイマット欲しいな」と思いながら積極的に大会へ参加するようになったんです。これが『神討伐戦』に出場するきっかけにもなりました。
マジックの印象について
――マジックというカードゲームについて、どんな印象をお持ちですか?

工藤:子供の頃から『マジック:ザ・ギャザリング』の存在自体は知っていました。有名なカードはテレビやメディアに取り上げられることもあるし、SNSでも話題になることが多いですよね。

工藤:ただ、「カードが高額」「年齢層が高い」というイメージがあり、自分にはハードルが高いゲームという印象でした。「カードゲーマーの終着点」なんだろうな、と。
――ルールや英語カードのテキストなど、マジックをはじめて困ったことはありませんでしたか?

工藤:ルールは「むずかしいな」と感じました。特にスタック関連はかなり複雑ですよね。

工藤:ただ、大会に参加してみて思ったのですが、対戦相手の方がみんな優しくて、なんでも教えてくれるような感じで。ルールはむずかしいけれど、初心者に優しいカードゲームという印象です。

工藤:ちなみに私は帰国子女なので英語は大丈夫です!読むのも話すのもいけます。
サークルの後輩が元・スタンダード神?

工藤:実は、大学でおなじサークルだった後輩がマジックに詳しくて。酒井 達也って名前なんですけど、晴れる屋で働いているという話を聞きました。
――酒井が大学の後輩なんですね!彼はマジックに精通したプレイヤーです。ということは、酒井にマジックを教わったり?

工藤:そうですね。神になったことがあると聞いて、いろいろと質問したり。

工藤:今は大学のサークルメンバーでマジックプレイヤーだけのグループLINEがあるんです。そこで酒井たちとメッセージのやりとりをしながら楽しんでます。

工藤:『神討伐戦』予選の最終ラウンドで、世界王者の高橋 優太さんとあたったときには、LINEに「おわった」って送りました(笑)。当然、負けました。
※工藤さんは結果的にオポーネント差でギリギリ8位に滑り込み、決勝ラウンド進出を果たしています。
『神討伐戦』準優勝秘話

――それにしても、いきなり準優勝とは素晴らしいですね!『神討伐戦』のような大型大会は初めての参加でしたか?

工藤:マジックでは、これほどの規模の大会は初めてでしたね。ベスト16に入ることができれば良いな、ぐらいの気持ちで挑みました。
アブザンユウナを選択した理由
――今回、ユウナデッキを使用されていましたが、このデッキはどうやって組んだのですか?

工藤:実は、最初は色が白黒緑の組み合わせじゃなくて、白赤緑のデッキだったんです。

工藤:ところが、ショップの限定構築戦の大会でライバルたちのユウナデッキと対戦したらぜんぜん勝てなくて。

工藤:そのとき、私が負け続けたユウナデッキが白黒緑のデッキだったんです。それならと、自分もユウナを使うなら白黒緑で組んでみようと考えました。

工藤:ただ、いきなり黒に乗り換えたせいで足りないカードがあって。なかには『神討伐戦』本番当日に晴れる屋さんで購入したカードもありました。在庫があって本当に良かった(笑)。
――なるほど。ということは、ほとんど練習もできず?

工藤:ショップの大会に何回か出たぐらいですかね。MTGアリーナとかでも遊んでるのですが、そっちにはFF限定構築戦のフォーマットがなくって。
世界王者・高橋 優太に敗北

▲2021年の世界王者・高橋 優太さん。
――最終ラウンドでは2021年の世界王者、高橋 優太さんと対戦したそうですね。

工藤:はい、負けちゃいました。予選では2回負けているんですが、決勝でも戦った細川 侑也さんと、高橋 優太さんに1敗ずつ。
――なるほど。強豪プレイヤーとの厳しいマッチングが続いたのですね。

工藤:めちゃくちゃラッキーでした!ほかのカードゲームって、気軽にプロとは対戦できないんですよ。

工藤:オープン大会に出ただけでトッププロと対戦できるなんて、マジックのすごいところだと思います。高橋さんが目の前に座ったとき、思わず「《フェアリーの黒幕》の人だ!」って(笑)。
――負けたことよりも、プロと戦えたことが嬉しかったと。実際に対戦してみて、いかがでしたか?

工藤:当然、力の差は感じました。特に自分はサイドボーディングをどうすればいいのかまったくわからないので、上手い人とは明確に差があると感じています。

工藤:なにをいれて、なにを抜くのかというバランスが難しいですよね。動画などを見ながら情報収集して、サイドボーディングのコツを勉強しようとはしたのですが……
決勝戦の「知らなかった」負け方

――決勝戦、細川 侑也さんとの試合はいかがでしたか?

工藤:ライフ的に《セフィロス》の攻撃が通れば負けという場面、こちらの《召喚:タイタン》が到達を持っていたので飛行をブロックでき、助かると思っていました。

工藤:しかし、いざブロックしてダメージ解決をしたら、負けてしまいました。《セフィロス》がトランプルを得ており、タイタンには接死で1点だけダメージが割り振られ、残りのダメージはすべてプレイヤーに通るという説明を受けたんです。

工藤:「え!?そうなの?」って(笑)。
――そうでしたか。接死とトランプルが組み合わさったときのルールをご存じなかったのですね。

工藤:それぞれの能力の説明を受けて、「なるほど、確かにな」と納得しました。

工藤:ただ、細川さんがすごく優しくて。私が初心者であることを悟り、決着する直前に「そのブロック指定で本当にいいですか?大丈夫ですか?」と何度も声をかけてくださいました。勉強になりましたね。

▲優勝した細川 侑也さん(左)。思い出に残る決勝戦の様子。
ここから始まる工藤さんのマジックライフ

――マジックをやっていて、一番好きだと思うところを教えてください。

工藤:自分が思うマジックの一番好きな部分は、対戦相手とたくさんコミュケーションが取れるところですね。

工藤:スタックという、やや複雑なルールがあるおかげで、対戦中に何度も意思疎通のための会話をするじゃないですか。その流れで、ゲームが終わったあとも自然と会話が始まり、みんな感想戦をしてくれるんです。

工藤:こういった感想戦で初心者はどんどん新しい知識を手に入れることができて、すごくありがたいです。プレイヤーのみなさんもコミュニケーション能力が高い方ばかりで、ゲームがしやすかったですね。これはMTGアリーナにはない要素だと思います。
――それでは最後に、工藤さんの今後の目標について教えてください。

工藤:ありがたいことに準優勝して晴れる屋ポイントも貰えたので、スタンダードに挑戦してみようかな、と思っています!

工藤:実は《ボイラービルジの大主》は4枚買ってあるんです(笑)。まずは今のカード資産を活かして、ユウナデッキをスタンダードでも回してみたいですね!
※スタンダードでは現在、《ボイラービルジの大主》を採用したナヤカラーのユウナデッキが主流です。
――素晴らしい!今後の活躍も期待しています。素敵なお話、ありがとうございました!