メタゲームブレイクダウン
12月27・28日(土・日)『第32期スタンダード神挑戦者決定戦』が参加者72名で開催された。
2025年、最後の神決定戦。年の瀬に集まったプレイヤーたちはどんなデッキを選択しただろうか?
注目のメタゲームは以下の通りとなった。
| デッキ | 使用者数 | 使用率 |
|---|---|---|
| イゼットルーティング | 13 | 18.06% |
| イゼット講義 | 8 | 11.11% |
| セレズニア上陸 | 7 | 9.72% |
| イゼットブリンク | 6 | 8.33% |
| ジェスカイコントロール | 6 | 8.33% |
| スゥルタイリアニメイト | 4 | 5.56% |
| ディミーアミッドレンジ | 4 | 5.56% |
| 赤単 | 2 | 2.78% |
| グルール昂揚 | 2 | 2.78% |
| 4色コントロール | 2 | 2.78% |
| ディミーアバウンス | 2 | 2.78% |
| ゴルガリミッドレンジ | 2 | 2.78% |
| シミックウロボロイド | 2 | 2.78% |
| 緑単ウロボロイド | 1 | 1.39% |
| ナヤユウナ | 1 | 1.39% |
| シミック上陸 | 1 | 1.39% |
| コーナコンボ | 1 | 1.39% |
| グルール果敢 | 1 | 1.39% |
| ラクドストカゲ | 1 | 1.39% |
| 洞窟コントロール | 1 | 1.39% |
| バントエアベンダー | 1 | 1.39% |
| ティムールカワウソ | 1 | 1.39% |
| オルゾフサクリファイス | 1 | 1.39% |
| アゾリウスコントロール | 1 | 1.39% |
| ティムールの戦告者コンボ | 1 | 1.39% |
| 合計 | 72 | 100% |
イゼットルーティングがトップメタに
トップメタとなったのは「イゼットルーティング」。イゼット系のデッキ全般に言えることだが、現スタンダード最強の動きと評される《嵐追いの才能》と《ブーメランの基礎》のシナジーが標準搭載されており、さらにイゼットルーティングには《トラアザラシ》のような優秀な1マナクリーチャーが採用され、イゼット系のデッキでは最速の攻めを展開する。
最近は《略奪するアオザメ》や《精神の決闘者》だけに頼らず、《ドレイクの孵卵者》を採用した型も登場し、多種多様な攻撃手段が開発されているようだ。果たして、今大会ではどのような研究の成果が見られるのだろうか?
ひとえにイゼットルーティングといっても、勝利へのアプローチは多岐に渡る。トップメタなので注目するのは当たり前のアーキタイプだが、各バージョンの違いにも目を向けたいところだ。
また、おなじイゼットカラーの「イゼットブリンク」からも目を離せない。「イゼット講義」も人気で、現スタンダード環境は青赤のデッキが旋風を巻き起こしている。
イゼットブリンクは、「ワープ」でプレイした《量子の謎かけ屋》を《水飛沫の門》でブリンクすると、ドローを重ねながら飛行4/6を定着させる動きが強力無比なデッキだ。
最近の流行りは《渓間の洪水呼び》を採用したタイプで、《渓間の洪水呼び》の影響下ではクリーチャーでない呪文を唱えるたびに全体+1/+1修正、「果敢」を有する《カワウソトークン》にいたっては実質的に+2/+2修正となり、爆発的な攻撃力を誇る。
さらには、「ティムール」のモードを選んだ《降霜断崖の包囲》をコントロールすることで全体+1/+0修正に加えてトランプルと速攻を与えられるのも強い。特にワープで唱えた《量子の謎かけ屋》が飛行・トランプル・速攻5/6で襲い掛かってくるのは脅威だ。
そして、今もっとも注目のアーキタイプといえば、彗星の如く登場し、スタンダード環境を席巻しつつあるのは「セレズニア上陸」だろう。
《サッズのヒナチョコボ》や《強靭形態の調和者》のような「上陸」によってパワーを高めるクリーチャーを支えるのは、《氷耕しの探検家》&《寓話の小道》という強力な上陸誘発エンジン。
《氷耕しの探検家》をコントロールしていれば、フェッチランドとの組み合わせによって実質的に毎ターン4回の上陸を誘発させることが可能で、爆発的なターンを実現する。
ただ一辺倒にハイパワーで殴るだけではなく、トランプルを付与することでしっかりと倒しきる工夫も施されており、ゲームの再現性も高い。
いくら果敢を持っているとはいえ、カワウソたちが止められるパワーの範疇はゆうに超えているだろう。
緑のデッキが苦手とする除去について、しっかりと白いカードで補っている点も見逃せない。《幽霊による庇護》は除去をしながら絆魂によるライフ回復も狙え、このデッキとは非常に相性が良い1枚だ。
- 2025/12/21
- インタビュー:芝田 輝良のおもちゃとスマホ
先週開催された『THE LAST SUN 2025』では、『第31回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権』で準優勝した芝田 輝良が使用し、6勝1敗という成績を収め、デッキの実力派は折り紙付きだ。
イゼット軍団の侵略を食い止め、セレズニアが新しい時代を築くのだろうか。活躍に期待したい。
以上、『第32期スタンダード神挑戦者決定戦』のメタゲームブレイクダウンをお届けした。2025年、最後の大一番はどのような結果となるだろうか。勝負の行方に注目したい。






















