はじめに
みなさん、こんにちは。
『ローウィンの昏明』がリリースされ新環境に突入しました。
今回の連載では『Modern RC Super Qualifier』と、先週末に開催された『Modern Challenge』の入賞デッキを見ていきたいと思います。
1/23 『Modern RC Super Qualifier』 -『ローウィンの昏明』の新カードが活躍-
開催日:2026年1月23日
優勝 ジェスカイコントロール
準優勝 ベルチャー
3位 エルドラージランプ
4位 ボロスエネルギー
5位 レンアンドオムナス
6位 エスパー御霊
7位 ボロスエネルギー
8位 ピナクル親和
9位 ジェスカイブリンク
10位 エルドラージトロン
11位 ドメインズー
12位 ジェスカイブリンク
13位 ボロスエネルギー
14位 繁殖鱗コンボ
15位 イゼット果敢
16位 エルドラージトロン
『ローウィンの昏明』が実装された直後の『Modern RC Super Qualifier』は参加者201名で行われました。定番のボロスエネルギー、親和、エスパー御霊、ベルチャーといったデッキが中心で、新カードを搭載したエルドラージなども結果を残していました。
エルドラージランプ
エルドラージランプは《邪悪鳴らし》《衝動のタリスマン》《楽園の拡散》といったマナ加速を利用して、強力なエルドラージを展開していきます。
マナ加速から《まき散らす菌糸生物》や《世界を壊すもの》で相手のマナを縛りつつ、各種エルドラージ・クリーチャーで圧をかけていきます。《嵐の目、ウギン》《コジレックの命令》《コジレックの帰還》など、クリーチャー対策も得意とします。
☆注目ポイント
マナ加速と土地破壊を同時にできる《まき散らす菌糸生物》は、このデッキのゲームプランにおいて重要な役割を担うエルドラージです。1ターン目の《ウギンの迷宮》から《衝動のタリスマン》、2ターン目に《まき散らす菌糸生物》で土地をサーチすれば、3ターン目以降に強力なエルドラージをプレイすることが可能になります。
『ローウィンの昏明』で登場した《並外れた語り部》がエルドラージデッキに加わりました。このデッキでは、フィニッシャーの《約束された終末、エムラクール》や、土地・置物に触れる《世界を壊すもの》、特定のマッチアップで活躍する《魂なき看守》などをサーチできます。
パーマネントをアンタップさせる能力も、《楽園の拡散》がついた土地や《ウギンの迷宮》《エルドラージの寺院》など2マナ出る土地をアンタップさせればマナ加速としても機能します。
サイドには、レガシーでも活躍しているアンチ青クリーチャーの《呪詛の壊し屋》が採用されていました。エルドラージデッキは《記憶への放逐》に苦しめられることが多く、青いデッキに必ずと言っていいほど採用されているので、その対策として重宝します。《並外れた語り部》でサーチしてくることもできるため、1枚のみの採用になっています。
1/31 『Modern Challenge 32』 -新環境でもエネルギーが安定-
開催日:2026年1月31日
優勝 ボロスエネルギー
準優勝 ボロスエネルギー
3位 ボロスエネルギー
4位 ルビーストーム
5位 リビングエンド
6位 ディミーアコントロール
7位 ドルイドコンボ
8位 ディミーアムーンシャドウ
『ローウィンの昏明』の新カードを採用したリビングエンド、ディミーアムーンシャドウが入賞。また、ボロスエネルギーが上位3位を独占と新環境でも引き続き安定した勝率を出しています。
リビングエンド
リビングエンドは《死せる生》を使ったリアニメイトコンボと、瞬速・クリーチャーを使ったテンポデッキのハイブリットになっています。かつては猛威を振るっていたデッキでしたが、《悲嘆》と《暴力的な突発》が禁止になり、弱体化を余儀なくされました。
しかし、《並外れた語り部》《幽愁》《欺瞞》など『ローウィンの昏明』から複数の新戦力を獲得し、復権の兆しを見せています。
《暴力的な突発》が禁止になって以来、インスタント・タイミングでコンボを決めることができなくなったため、マッチアップや状況によっては《忍耐》や《緻密》といった瞬速・クリーチャーで圧をかけつつ、《拒絶の閃光》《否定の力》でバックアップするクロックパーミッションのような戦略をとることがあります。
☆注目ポイント
《並外れた語り部》はクリーチャーを墓地に落としつつ、キーカードである《断片無き工作員》をサーチできるため、リビングエンドと非常に相性のいいクリーチャーです。墓地デッキ相手には《忍耐》をサーチしたりと便利なチューターになります。
想起でハンデスできる《欺瞞》は、0マナでハンデスできる《悲嘆》よりもフェア寄りのカードになりますが、バウンス能力も使えるフレキシブルさがこのカードの評価点になります。
《幽愁》は『ローウィンの昏明』の中でも高い評価を受けていたエレメンタル・クリーチャーです。《死せる生》を封じる《虚空の杯》や墓地対策を処理することができ、ルーティング能力はキーカードを探しつつ墓地を肥やせるので、このデッキに合ったクリーチャーになります。
《死せる生》は相手の墓地からもクリーチャーが帰ってくるので、リアニメイトデッキに対しては《偉大なる統一者、アトラクサ》や《残虐の執政官》を出されるリスクがあります。そのため、サイド後は《避け難い裏切り》プランに切り替えることで、相手のフィニッシャーを奪って戦うことが可能です。エルドラージ相手にも、《約束された終末、エムラクール》など大型のクリーチャーを奪えるので有効です。
ディミーアムーンシャドウ
『ローウィンの昏明』の新カードである《月影》を軸にした青黒のテンポデッキ。一般的なディミーアミッドレンジよりも、1マナ域が多い軽い構成になっています。
除去や打ち消しで妨害しながら軽いクロックでプレッシャーをかけられるため、多くのデッキと互角以上に渡り合えます。
☆注目ポイント
《月影》はフェッチランドが使えるモダンでは簡単に-1/-1カウンターを取り除くことができ、普通にプレイしていても2ターン目には2/2・威迫のクリーチャーになります。ほかにも、「諜報」や《通りの悪霊》の「サイクリング」、《ミシュラのガラクタ》《退去の印章》など、あらゆる手段でカウンターを取り除くことが可能です。
一風変わったカードとして《万面相、ラザーヴ》が採用されていました。マナを支払えば墓地のクリーチャーになれるので、《月影》であればわずか1マナで7/7・威迫のクリーチャーに変化できます。
また、相手のドローに合わせて《オークの弓使い》になることもでき、《超能力蛙》が戦場にいれば、あえて《オークの弓使い》を捨ててそのまま変化することでカウンタをーかいくぐることが可能です。
《セイレーンの嵐鎮め》と《暗黒騎士、セシル》は、《悪夢滅ぼし、魁渡》の「忍術」と相性がいい1マナクリーチャーです。
《セイレーンの嵐鎮め》は除去からクロックを守る手段になりつつ、《月影》の-1/-1カウンターも取り除くことができます。《暗黒騎士、セシル》は回避能力こそ持たないものの、接死なので攻撃が通りやすく《悪夢滅ぼし、魁渡》を忍術で展開しやすくなります。
2/1 『Modern Challenge 32』 -懐かしいコンボデッキが復権-
開催日:2026年2月1日
優勝 ホロウワン
準優勝 ボロスエネルギー
3位 ルビーストーム
4位 ジェスカイ双子
5位 ゴルガリヨーグモス
6位 イゼット果敢
7位 ボロスエネルギー
8位 エルドラージトロン
ジェスカイ双子
昔からモダンに触れていたプレイヤーにはおなじみの《欠片の双子》コンボ。《詐欺師の総督》+《欠片の双子》によって《詐欺師の総督》のコピートークンを無限に並べて勝利するコンボデッキで、その強さゆえにキーカードの《欠片の双子》は約10年もの間禁止カードとなっていました。
このデッキは愛好家も多く、長年にわたって復活を望む声が上がっていたデッキです。2024年12月に待望の禁止解除を迎えたものの、カードパワーが大きくインフレした現代のモダン環境では当時のような活躍は難しく、結果として過去の産物となっていました。
しかし、今大会では『ローウィンの昏明』の《深路の航行者》をフィーチャーしたジェスカイ双子が見事入賞を果たしました。
☆注目ポイント
《深路の航行者》は、新たな《欠片の双子》コンボの相方として復権を望むプレイヤーの間で話題になっていました。戦場に出たときにほかのマーフォークをアンタップするので、《欠片の双子》でコピー作るたびに《深路の航行者》自身をアンタップしてループさせることができます。
白青なので必然的に3色にする必要がありますが、《詐欺師の総督》と違って2マナと軽いのが魅力です。また「ウィザード」なので《アノールの焔》を強く使えるのも大きなメリットになります。
主にコントロールデッキで採用されている《星間航路の助言》は、コンボパーツを探すのにピッタリなドロースペルです。インスタントなので使いやすく、コンボやカウンターを構えながらデッキを掘り進むことができます。
白を加えることで、優秀な除去である《虹色の終焉》や、カウンターされないスペルにも対応できる《一時の猶予》、全体除去の《空の怒り》、追加の勝ち手段の《火の怒りのタイタン、フレージ》などが採用できます。これにより、コンボをちらつかせつつ、ジェスカイコントロールのように振舞うこともできるようになっています。
《時を解す者、テフェリー》も白を使うメリットで、着地させることができれば安全にコンボを決められるようになります。
総括
『ローウィンの昏明』の影響は大きく、特に《並外れた語り部》は「リビングエンド」「ヨーグモス」「エルドラージ」などさまざまな緑のデッキに採用されています。各種エレメンタル・クリーチャーも前評判通りの活躍を見せており、特に《幽愁》はリビングエンドやエレメンタルの強化に貢献しています。
過去のデッキを復活させた《深路の航行者》や、《月影》なども使われており、ほかにもいろいろと試してみる価値がありそうです。既存のデッキでは、ボロスエネルギーがやはり頭一つ抜けていました。次の禁止改定ではどうなるでしょうか?
USA Modern Express vol.149は以上になります。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!



















































