はじめに
みなさん、こんにちは。
『ローウィンの昏明』がリリースされて3週間が経ち、先週は『第32期レガシー神決定戦』も開催されました。そして、気になる禁止改定もノーチェンジ。リアニメイト一強だった環境と異なり多様なデッキが活躍しているので、予想通りの方も多かったことでしょう。
さて、今回は『Legacy Challenge』と『第32期レガシー神決定戦』の入賞デッキを見ていきたいと思います。
1/31 『Legacy Challenge 32』 -イゼットテンポ復活-
開催日:2026年1月31日
優勝 イゼットテンポ
準優勝 エルドラージ
3位 赤単ペインター
4位 ディミーアテンポ
5位 クレイドルコントロール
6位 ディミーアテンポ
7位 デス&タックス
8位 スニーク・ショー
イゼットテンポ
《バロウゴイフ》を採用したディミーアテンポがトップメタなのもあり、最近は減少傾向にあったイゼットテンポでしたが、『ローウィンの昏明』から登場した《呪詛の壊し屋》をメインから搭載したバージョンが久々に優勝しました。
赤単ストンピィなど《古えの墳墓》デッキが増加し、環境にコンボデッキも多いため、《致命的な一押し》よりも《稲妻》を使えるイゼットテンポの評価が上がってるようです。
☆注目ポイント
主にコンボデッキが青いデッキ対策として使うと思われた《呪詛の壊し屋》でしたが、赤いテンポデッキでも使われているようです。着地すれば脅威が通りやすくなり、ライフを支払わせる「護法」もこのデッキに合っています。
特にディミーアテンポによく採用されている《殺し》に強く、こちらのクリーチャーを除去しようとすると6点もライフを支払うことになるため、相当な痛手となります。また、このデッキにとって非常にやっかいな《虚空の杯》に耐性がつくのもうれしいところです。
ただ、《コーリ鋼の短刀》と合わせると2マナ域が渋滞してしまうことと、マッチアップによって強さが上下しやすいクリーチャーで相手によってはただの2/2の熊と変わらないため、今後採用され続けるかはメタ次第になりそうです。
《秘密を掘り下げる者》を採用したリストもありますが、ディミーアテンポがトップメタの現環境では《オークの弓使い》に一方的に落とされてしまうので、《呪詛の壊し屋》の枠を確保するのもかねて採用が見送られていました。
《紅蓮破》は《濁浪の執政》《悪夢滅ぼし、魁渡》《知りたがりの学徒、タミヨウ》といった現環境を代表する多くの脅威に1マナで対応できるため、これもイゼットテンポを選択する理由のひとつです。
ディミーアテンポ
『ローウィンの昏明』の新カードである《月影》をフィーチャーしたディミーアテンポ。
最近のディミーアテンポは《ネザーゴイフ》など1マナ域のクリーチャーが不採用で、《トーラックへの賛歌》などを採用したミッドレンジ寄りのリストが主流でした。
しかし今回紹介するリストは、《月影》《ネザーゴイフ》《知りたがりの学徒、タミヨウ》など1マナクリーチャーを複数採用した軽い構成になっています。
☆注目ポイント
《月影》は、フェッチランドや《ミシュラのガラクタ》《不毛の大地》などを普通にプレイしているだけでサイズが大きくなっていきます。ただプレイ直後は1/1なので、後手1ターン目にプレイした場合は《オークの弓使い》で一方的に除去されてしまうので注意が必要です。
コンボデッキや《古えの墳墓》デッキに対しては、1マナのクロックで序盤からプレッシャーをかけることができ、ディミーアミラーも黒いクリーチャーがほとんどなので《殺し》をほぼ無力化できます。また、威迫や飛行持ちの軽いクリーチャーが多いため、《悪夢滅ぼし、魁渡》を「忍術」させやすいのもポイントです。
一時期はエルドラージやカーンフォージなど無色デッキが流行っていたことから、《水流破》よりも《記憶への放逐》のほうが優先されていました。しかし現在は、赤単ストンピィが復権してきているのと、《呪詛の壊し屋》が多くのデッキに採用されているため、追加の妨害として《水流破》の価値が上がっています。
『第32期レガシー神決定戦』 -『ローウィンの昏明』の新カードが大活躍-
開催日:2026年2月8日
優勝 エルドラージ
準優勝 ディミーアテンポ
3位 TES
4位 スニーク・ショー
5位 エルドラージ
6位 ボロスエネルギー
7位 The Spy
8位 土地単
9位 黒単POX
10位 ディミーアテンポ
11位 ディミーアテンポ
12位 ディミーアテンポ
13位 スニーク・ショー
14位 ボロスエネルギー
15位 クレイドルコントロール
16位 土地単
- 2026/02/08
- 第32期レガシー神決定戦カバレージ
- 晴れる屋メディアチーム
- 2026/02/08
- メタゲームブレイクダウン
- 晴れる屋メディアチーム
メタゲームブレイクダウンによると「ディミーアテンポ」が最も人気のあったアーキタイプで、その次点で「《実物提示教育》系」「The Spy」「エルドラージ」と続いていました。
またディミーアテンポは優勝こそ逃したものの、準優勝&トップ16以内に4名と安定した勝率を出しています。
ボロスエネルギー
基本的な構成はモダンのボロスエネルギーと同じですが、レガシーではモダンで禁止になった《色めき立つ猛竜》を使えます。アドバンテージをより稼ぎやすくなっており、テンポデッキやほかのフェアデッキに強いデッキになります。
《陰謀団式療法》をタッチしたマルドゥ型もありますが、マナベースの安定しているボロス型が主流です。ただ2色の場合は妨害手段に貧しいため、苦手なコンボデッキ用に《封じ込める僧侶》《耳の痛い静寂》《スレイベンの守護者、サリア》など対策カードが多めに積まれています。
☆注目ポイント
アグロデッキで運用する《呪詛の壊し屋》は、よりライフを詰める性能が高く、特にクリーチャーを複数並べるこのデッキではかなりの脅威です。
《ルーンの与え手》は《ルーンの母》と違って自身にプロテクションを付与できませんが、タフネス2なので《オークの弓使い》で落ちない点が評価されています。一見使い道がなさそうな「プロテクション(無色)」も、エルドラージとのマッチアップで重宝します。
インスタント・タイミングでのアクションが多いレガシーでは、《勝利の楽士》は非常に頼りになるクリーチャーです。《ゴブリンの砲撃》でトークンを火力に変換したり、《語り部の杖》にカウンターを置けたりとほかのカードとのシナジーもあります。「応召」で出たトークンは攻撃状態で出るため、変身した《知りたがりの学徒、タミヨウ》の[+2]能力の影響を受けない点も覚えておきたいところです。
スニーク・ショー
古典的なコンボデッキで人気もあるスニーク・ショーも複数上位で見られました。《食糧補充》を獲得して以来、コンボパーツを見つけやすくなり、ハンデスなどの妨害からも立て直しやすくなっています。
《実物提示教育》デッキは、《納墓》禁止後のレガシーで《偉大なる統一者、アトラクサ》を最も効率的に踏み倒せる戦略のひとつです。
☆注目ポイント
《転生装置、ユグドラシル》は《騙し討ち》のような踏み倒し系のカードで、《渦まく知識》や《思案》で《偉大なる統一者、アトラクサ》《引き裂かれし永劫、エムラクール》をライブラリートップに仕込んで戦場に出すという使い方ができます。
また、タップするだけでライブラリートップを追放できるので、《渦まく知識》でトップに戻した不要なカードを追放してリフレッシュするという使い方も可能です。
テンポ、アグロに続いてコンボデッキにも採用されている《呪詛の壊し屋》ですが、コンボデッキでこそ強さを最大限に発揮します。《実物提示教育》や《騙し討ち》といったキーカードを安全に通せるだけでなく、相手はこのデッキに対して除去を抜きたいにもかかわらず、不要牌になりやすい《致命的な一押し》などの除去を残しておくことを強いられるのです。
サイドの《雷逸らし》は、呪文や能力の対象を変更できる講義スペルで、《欄干のスパイ》の対象を曲げてコンボによる即死を回避したり、《不毛の大地》を跳ね返して相手の土地を破壊したりとさまざまな場面で活躍が期待できます。
総括
禁止改定はノーチェンジだったので、しばらくはこの環境が続きそうです。一部では《知りたがりの学徒、タミヨウ》の禁止も予想されていましたが、ここ最近のイベントではさまざまなアーキタイプが入賞していることもあり、禁止を免れました。
『ローウィンの昏明』の影響は思っていたよりも大きく、特に《呪詛の壊し屋》はコンボ、フェア問わずに多くのデッキで採用されているため、今後は除去の選択やサイドのインアウトを調整していく必要があるでしょう。
USA Legacy Express vol.271は以上になります。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいレガシーライフを!






































