By Hiroshi Okubo
『イクサランの相克』環境名人戦、準々決勝。156名のプレイヤーの中から勝ち残ってきた8名の中から『イクサランの相克』環境名人の座を手にするのははたして誰になるのか!?
さて、ここでは準々決勝3卓の対戦の模様をダイジェスト形式でお届けしよう。
準々決勝第1テーブル: 星出 直柔 vs. 高尾 翔太
まずは星出オリジナルの「ジャンド」と高尾オリジナルの「赤黒アグロ」のオリジナルデッキ対決を追っていこう。
高尾は最序盤から《ボーマットの急使》、《ボーマットの急使》、《狂信的扇動者》と立て続けのクリーチャーを展開し、圧倒的な速度で星出に迫っていく。
対する星出もやや出足が遅れたものの、《蓄霊稲妻》や《歩行バリスタ》で盤面を整理。このまま除去を引き続け、高尾の最序盤さえ抑え込むことができればゲームの立て直しも可能に見えるのだが……
高尾は怒涛の勢いで後続を追加。これには星出の除去も追いつかず、まずは高尾が先勝を手にした。
続く第2ゲームも高尾が《ボーマットの急使》、《地揺すりのケンラ》、《ピア・ナラー》と立て続けに動いていく。
だが、高尾のデッキがアグロと分かれば星出も戦い方が分かってくる。《歩行バリスタ》、《削剥》で高尾の攻撃を押しとどめ、高尾がプレイした《反逆の先導者、チャンドラ》には《ヴラスカの侮辱》を合わせてゲームの主導権を取り戻そうと奮闘する。
高尾が《再燃するフェニックス》を召喚すれば星出も《再燃するフェニックス》。これでゲームは分からなくなってくるかと思われた。
だが、高尾はさらに一手上手だった。6ターン目にプレイした《凶兆艦隊の向こう見ず》が星出の《ヴラスカの侮辱》を奪い取り、《再燃するフェニックス》を除去。こうして高尾の攻撃を遮るものはなくなったのだった。
星出 0-2 高尾
準々決勝第2テーブル: 光安 祐樹 vs. 佐藤 嶺
次はBIGsの赤い閃光・光安 祐樹とHareruya Hopesの佐藤 嶺の対戦を見ていこう。
《狂信的扇動者》、《地揺すりのケンラ》と速攻クリーチャーを並べ立て、佐藤のプレイした《機知の勇者》に《ショック》。ブロッカーを排除しながら序盤から攻めたてていく光安。
だが、佐藤も負けじと《歩行バリスタ》をプレイし光安のクリーチャーを一掃。さらに続くターンに《発明の天使》を呼び出し、反撃の狼煙を上げる。
この《発明の天使》こそ《削剥》で除去した光安だったが、後続が続かずあえなく力なくターンを返す。その隙に佐藤が2枚目の《発明の天使》を戦場に出し、《機知の勇者》を「永遠」。強固な盤面と圧倒的アドバンテージ差をつけ、まずは先勝を奪った。
続く第2ゲームでは光安が《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》、《アン一門の壊し屋》、《反逆の先導者、チャンドラ》、《再燃するフェニックス》と凄まじい速度で脅威を叩きつけていく。
佐藤も1マリガンながら《博覧会場の警備員》や《排斥》で対応していくが、光安のクロックを弾ききるにはライフが足りず、遭えなく敗北を喫することとなった。
第3ゲームもまた、攻める光安と守る佐藤の戦いだった。《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》をプレイした光安は佐藤の《機知の勇者》を除去しつつクロックを刻み、《反逆の先導者、チャンドラ》をプレイする。
《反逆の先導者、チャンドラ》こそ《賞罰の天使》で追放した佐藤だったが、返す光安がプレイしたのは《栄光をもたらすもの》! 《賞罰の天使》を焼き払い、《反逆の先導者、チャンドラ》が再び佐藤のライフを削り始めると佐藤の逆転の芽は摘み取られてしまうのだった。
光安 2-1 佐藤
準々決勝第3テーブル: 高橋 哲大 vs. 中道 大輔
《査問長官》2体と《機知の勇者》という好調な滑り出しを見せる高橋に対し、中道も《導路の召使い》、《自然に仕える者、ニッサ》と動いて盤面を築いていく。
プレインズウォーカーの登場でゲームのリードを奪った中道は続いて《巻きつき蛇》をプレイ。高橋も《貪欲なチュパカブラ》で応じて食らいつくが、毎ターンもたらされる占術2によってドローの質に大きく差がついており、高橋の前に立て続けに《新緑の機械巨人》や《ハダーナの登臨》といった脅威を突きつけた中道が第1ゲームの勝利をもぎ取っていった。
第1ゲームはワンサイドゲームといった調子で勝利した中道だったが、第2ゲームはそうはいかなかった。《査問長官》で墓地を肥やし、《貪欲なチュパカブラ》で中道の戦力を削った高橋はさらに《来世への門》から《王神の贈り物》を叩きつける!
素早いフィニッシャーの登場に対して中道も《没収の曲杖》で対抗するが、《王神の贈り物》自体が盤面に残されている以上、高橋がじわじわとゲームを掌握していく。
第2ゲームの勝利を収めた高橋は続く第3ゲームでも圧倒的な強さを見せつけ、土地事故で身動きが取れない中道を最速の動きで介錯した。
高橋 2-1 中道