こんにちは、中村です。
中々に難産でしたが、無事こうして晴れる屋のコンテンツとして第3回をお届けすることができました。この記事が今週末のグランプリ・千葉2018に向けての指針の一つになれば幸いです。
それでは、始めて行きましょう。
環境の基本サイズと飛行の重要性
カードパワーは『ドミナリア』に引き続き弱い。ただし、『ドミナリア』とは真逆で中速以下のデッキを許容しがたい環境。コンセプト特化型のドラフトを志向するのを推奨する。
主なピック優先順位は、(1)システムクリーチャー>(2)プレミアム除去>(3)優良クリーチャー>(4)その他除去&コンバットトリックとなる。
クリーチャーの基本サイズ
『基本セット2019』 (以下M19) のマナコスト別で見た、クリーチャーの基本スタッツ (サイズ) は下記の通り。
マナ域 | 基準スペック |
---|---|
2マナ | 2/2 or 1/3 |
3マナ | 2/3 or 3/2 |
4マナ | 3/3相当 |
5マナ | 4/4以上 |
飛行
飛行はいつにも増して希少で、コモンでは1マナ1/2、3~4マナに2/2クラスが4種と5マナ3/3飛行が2種。それと《飛行機械トークン》が何枚か。
恒例である緑の到達持ちは《大蜘蛛》。理論上はコモンの飛行生物を素で止められるスペックを持ってはいるが、実際のゲームでは食い止めることはかなり難しい。
受けることの難しさは《大蜘蛛》だけに限らず、『M19』ドラフト全般に言える。基本的にはアグロ戦略、それも従来の基本戦略とは少々毛色の違ったものこそがこの環境では肯定されていると考えてドラフトをすべきである。
では、どこが直近の環境と違っているのかを見ていこう。
直近の環境との相違点三つ
直近の環境との相違点その1 ~2マナ圏の下落~
アグロ戦略で必須の、より高マナ域と戦える回避能力持ちであったり、接死、先制攻撃といった2マナクリーチャーが極端に不足している。
この部分こそが『ドミナリア』に引き続き、これまでの教科書的マジック戦略、 “対戦相手が3ターン目からクリーチャーを展開するのに対して2ターン目から展開することでテンポ的優位を築き続ける” というセオリーが崩壊している理由ではあるのだが、辛うじてその戦略が機能しなくもなかった前環境とは違い、『M19』ではお通夜状態。
コモン、アンコモンまで見渡してもピック優先度で有用な1/3達を超えられる評価を与えることができるのが《旅立った甲板員》のみといった有様で、結果としてただの2/1や2/2より1/3の方がよほど信用のおけるサイズとなっている。
むしろ《錆色翼の隼》、《ゴブリンの激励者》、《吸血鬼の新生子》といった3種の1マナ生物の方がいずれも環境に合致していて相対的価値が高い。
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- 2018/01/26
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- 中村 修平