最終選考試合A卓: 鈴木 明由(東京) vs. 清田 祥平(福岡)

晴れる屋メディアチーム

By Hiroshi Okubo

 “未来のスターを、晴れる屋が応援していきたい”。

 晴れる屋の代表であり、自身もHareruya Prosとしてプロシーンの第一線で活躍している齋藤 友晴の想いから結成されたHareruya Hopesは今や世界各国に広がり、中にはグランプリで優勝を果たした者もいる。名実ともに「強豪集団」へと成長を遂げたと言えるだろう。

 そしてその仲間入りを果たしたいというプレイヤーを迎えるべく企画されたのがこのHareruya Hopes選考会だ。ここでは、そのプレイオフ――厳しい予選を勝ち抜き、強豪たちとしのぎを削り、決勝ラウンドへと駒を進めた2人の試合をお届けしよう。

 フィーチャーマッチテーブルを挟んで向かい合うのは、PWCを中心に関東の草の根で活動している古豪・鈴木 明由(東京)と、弱冠21歳と若き福岡からの刺客・清田 祥平(福岡)の2人。

 ここで勝利をおさめ、Hareruya Hopesとなるのは果たしてどちらになるのか? 試合前に堅く握手を交わした2人は、選考会最後の試合に臨む。

鈴木 明由(東京) vs. 清田 祥平(福岡)

鈴木 明由(東京) vs. 清田 祥平(福岡)

Game 1

 清田の《キランの真意号》を鈴木が《削剥》し、続けて清田が展開した《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》の前に鈴木が《再燃するフェニックス》を見合わせる滑り出し。

清田 祥平(福岡)

清田 祥平(福岡)

 清田は負けじと《熱烈の神ハゾレト》をプレイするが、返す鈴木は2枚目の《再燃するフェニックス》を展開する。1枚でも厄介な航空戦力の天丼を前にして、しかし清田は落ち着いて《木端+微塵》《ゴブリンの鎖回し》で応じ、互いに一歩も譲らない。

 しかし、殴り合いとなると鈴木の「赤黒ミッドレンジ」よりも軽量クリーチャーを多数擁する清田の「赤黒アグロ」に分がある。鈴木の攻撃の担い手は《再燃するフェニックス》のみだが、清田はターンを重ねるごとに《ボーマットの急使》《屑鉄場のたかり屋》といったクリーチャーを盤面に追加し、ダメージレースは徐々に清田に傾いていく。

熱烈の神ハゾレト

 清田の対処不能の《熱烈の神ハゾレト》を前に防戦を強いられることとなってしまった鈴木は除去を引き込むこともできず、清田の猛攻の前に膝を屈することとなった。

鈴木 0-1 清田

Game 2

 第2ゲームも互いに除去で牽制し合いながらマナを伸ばしていく展開となる。清田の《屑鉄場のたかり屋》を鈴木が《削剥》し、鈴木の《キランの真意号》もまた清田の《削剥》によって除去される。

 だが、清田がプレイした《反逆の先導者、チャンドラ》に鈴木が虎の子の《ヴラスカの侮辱》を使用したところからゲームは大きく動き出す。貴重な追放除去を引き出した鈴木の前に清田が差し向けたのは《熱烈の神ハゾレト》

鈴木 明由(東京)

鈴木 明由(東京)

 次々に脅威を展開する清田に翻弄される鈴木。負けじと《ゴブリンの鎖回し》《栄光をもたらすもの》を展開してライフレースを挑むが、清田も《木端+微塵》で応戦。防御不能の「余波」のX火力の存在が否応なしに鈴木にカウントダウンを意識させる。

 鈴木のライフはすでに危険水域へ到達している。なんとか《損魂魔道士》《栄光をもたらすもの》の「督励」コンボで清田の《熱烈の神ハゾレト》を除去するも、清田は少考しつつ《熱烈の神ハゾレト》の起動型能力で鈴木のライフを削り、その残りわずかなライフを《木端+微塵》で詰め切った。

鈴木 0-2 清田

Game 3

 清田の《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》《削剥》した鈴木が、続くターンに《ゴブリンの鎖回し》を突きつけるスタート。負けじと清田も《ピア・ナラー》をプレイして互いに盤面を築いていく。

 返す鈴木は《再燃するフェニックス》。これを対処する術を持たなかった清田は手札と盤面をじっくりと見比べ、《ゴブリンの鎖回し》をプレイするのみでターンを終える。

鈴木 明由(東京)

鈴木 明由(東京)

 《再燃するフェニックス》を対処されなかったことで戦場のイニシアチブを得た鈴木は早速クロックを刻み始める。が、クリーチャーの後続はない。清田はこれを受けて一息。《反逆の先導者、チャンドラ》をプレイして鈴木の《ゴブリンの鎖回し》を除去する。

 無論としてこの《反逆の先導者、チャンドラ》は返す鈴木の《再燃するフェニックス》に沈められてしまうのだが、やはり依然として後続は出てこない。この好機に清田は素早く食らいつく――2枚目の《反逆の先導者、チャンドラ》をプレイしつつ《大災厄》

清田 祥平(福岡)

清田 祥平(福岡)

 追放除去モードにより唯一の攻め手を失った鈴木は一転して苦しい展開を強いられる。目下最大の脅威である《反逆の先導者、チャンドラ》こそ《ヴラスカの侮辱》で除去するも、清田は《ピア・ナラー》と飛行機械トークンで鈴木のライフを削り、《最古再誕》でリソース差を付けていく。

 完全にゲームを掌握されてしまった鈴木。やがて清田の《最古再誕》のIII章が誘発し、《反逆の先導者、チャンドラ》を釣り上げると鈴木は自らの敗北を認め、新たなHareruya Hopesメンバーとなるその対戦相手――清田 祥平へと右手を差し出した。

鈴木 0-3 清田

清田 祥平(福岡)

 Hareruya Hopes選考会、勝者は清田 祥平! おめでとう!!

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