By Kazuki Watanabe

　2017年4月24日、《噴出》と《ギタクシア派の調査》が制限カードに指定される。

　制限された理由については、公式の発表を一読いただきたいが、この制限によって少なくない影響がヴィンテージに与えられた。

宮薗 猛

　今回は、宮薗 猛(神奈川)に話を伺ってみた。

　宮薗は、これまでのヴィンテージ神挑戦者決定戦で《噴出》を4枚採用した「メンター」を使用し、第6期、第7期でトップ8に入賞を果たしている。そして今回も、彼が使用しているのは「メンター」だ。

　《噴出》、そして《ギタクシア派の調査》が制限されたヴィンテージについて、早速聞いてみることにしよう！

■ デッキが致命的に弱くなったわけじゃない

――「早速ですが、《噴出》が制限カードに指定されましたね」

宮薗「そうですね。確かに《噴出》は強いカードでしたからね。私自身も何度も助けられてますし、制限されるのも仕方がないかなぁ……というのが率直な感想です。《僧院の導師》との相性も良かったですからね」

――「これまでも宮薗さんの『メンター』では大活躍でしたよね。やはり、1枚しか使えない影響は大きかったですか？」

宮薗「制限になる前が10点だとすると、8点くらいになった気がします。ただ、デッキが致命的に弱くなったわけじゃないと思いますね」

――「なるほど。だからこそ、今回も使用されているわけですね。《噴出》の代わりに、どのようなカードを採用したのですか？」

宮薗「まずは《不毛の大地》を入れて、土地の枚数と全体のバランスを調整してみました。それから、試しではあるのですが、今回は《先駆ける者、ナヒリ》を採用しています」

――「そうなのですね。実際に使用してみて、いかがでしたか？」

宮薗「強かったですね。青系のプレインズウォーカーは《紅蓮破》で打ち消されてしまうことも多いのですが、それを掻い潜って盤面に降り立ってくれます。そこからは、大活躍してくれますね。タップ状態のアーティファクトを追放できる能力は、想像以上の強さでした。ヴィンテージでも、プレインズウォーカーは頼りになりますね」

――「プレインズウォーカーと言えば、宮薗さんのデッキには《卓絶のナーセット》が採用されていますよね」

宮薗「そうですね。第6期、第7期でも活躍してくれました。《卓絶のナーセット》は個人的に大好きなカードなんです。最初は、《僧院の導師》以外の勝ち手段が欲しいと思って採用してみたのですが、やはり強いな、と。環境が変わった今でも、強さは変わりません」

■ 制限カードよりも、大きな影響

――「なるほど。《噴出》が制限カードに指定されても、プレインズウォーカーの強さは変わらないわけですね。ところで、《ギタクシア派の調査》も同時に制限カードに指定されましたよね。これらの制限がヴィンテージに与えた変化について、少し教えていただけますか？」

宮薗「たしかに、《ギタクシア派の調査》と《噴出》は環境に影響を与えたと思います。どちらも、強力なカードでしたからね。結果的に、様々なデッキが調整を余儀なくされたわけですが、《逆説的な結果》や、《歩行バリスタ》といった最近のカードが与えた影響の方が、ここ最近では大きいと思いますね」

――「《逆説的な結果》は『ストーム』の新たなエンジンになりましたし、『カラデシュ』の影響で『茶単』も強化されましたよね」

宮薗「されましたね。現在は、『茶単』と『メンター』が環境の2トップだと思います。これらのデッキにどうやって勝つかを考えることが、ヴィンテージをプレイする上では重要だと思います。大会では、必ず対戦することになりますからね」

■ 大会は貴重な機会

――「ヴィンテージの大会、といえば、宮薗さんはヴィンテージ神挑戦者決定戦の常連ですよね」

宮薗「参加していますね。ヴィンテージは、やはりプレイできる場所が限られていますからね。こういった大会は貴重な機会なので逃さないようにしています」

――「大会の数も多くないので、調整も難しそうですね」

宮薗「そうですね。私の場合も、大型大会に合わせて調整しています。そう言った意味でも、ヴィンテージ神挑戦者決定戦トライアルは良い調整場所になりました。大会はヴィンテージプレイヤーと交流できる機会でもありますから、また参加したいと思います」

――「ありがとうございました！ このあとも頑張ってください！」