スタンダードデッキ案内 -ラムナプ・レッド-

晴れる屋

By Yoshihiko Ikawa

ラムナプ・レッドとは


Paulo Vitor Damo da Rosa「ラムナプ・レッド」
プロツアー『破滅の刻』(優勝)

14 《山》
4 《ラムナプの遺跡》
4 《陽焼けした砂漠》
2 《屍肉あさりの地》

-土地 (24)-

4 《ファルケンラスの過食者》
4 《村の伝書士》
4 《ボーマットの急使》
4 《地揺すりのケンラ》
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《アン一門の壊し屋》
3 《熱烈の神ハゾレト》

-クリーチャー (26)-
4 《ショック》
4 《削剥》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》

-呪文 (10)-
2 《ピア・ナラー》
2 《砂かけ獣》
2 《栄光をもたらすもの》
2 《チャンドラの敗北》
2 《粗暴な協力》
2 《霊気圏の収集艇》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《チャンドラの誓い》

-サイドボード (15)-
hareruya

 軽量クリーチャーと優秀な火力を搭載した、由緒正しき赤単色のビートダウンデッキ。

 Magic Onlineで誕生したこのデッキは爆発的な流行を見せ、プロツアー『破滅の刻』でもトップメタとして意識されていました。しかしその逆風をものともせずトップ8に4名も進出し、そのうちの1名であった殿堂/プラチナプレイヤーであるPaulo Vitor Damo da Rosaが見事頂点に輝きました。

注目カード3選

《地揺すりのケンラ》

地揺すりのケンラ

 「2マナ2/1速攻」という最低限のスペックを保ちつつ、ETB能力によりクリーチャーのブロックを阻害することにより、ダメージを稼ぐことができる優秀なクリーチャーです。この《地揺すりのケンラ》《アン一門の壊し屋》の2種類のブロック阻害・速攻クリーチャーの存在により、対戦相手の計算を大きく狂わすことができるのです。

 墓地から4/4で帰ってくる「永遠」能力が、このカードを一際輝かせています。序盤は2マナ2/1速攻、終盤は「永遠」で6マナ4/4速攻とゲームの最初から最後までプレッシャーを与えることができますし、この「永遠」能力により、ビートダウンの天敵である「マナフラッド(土地を引きすぎてしまうこと)」への耐性も上がっています。

 今後『破滅の刻』が使える間は、赤いビートダウンのスタメンとして活躍し続けることでしょう。

《熱烈の神ハゾレト》

熱烈の神ハゾレト

 『アモンケット』プレビュー当初から下馬評は高かったものの、スタンダードでは生かせるデッキが作られず活躍の場を失っていた《熱烈の神ハゾレト》。しかし、『破滅の刻』による赤の大幅な強化により、一気にトップメタのエースカードまで駆け上がりました。

ファルケンラスの過食者村の伝書士ボーマットの急使

 「手札が1枚以下でないと攻撃もブロックもできない」という条件をクリアすべく、12枚の1マナクリーチャーおよび《ショック》などを初め、デッキ全体がかなり軽くまとめれらています。大量の1マナクリーチャーから始まる猛攻の後に襲いかかる「4マナ5/4・速攻・破壊不能」は、オーバースペックとも呼べるほどの強さです。

 ラムナプ・レッドを相手にするときは常にこの《熱烈の神ハゾレト》を意識することが大事です。《闇の掌握》《排斥》といった《熱烈の神ハゾレト》を対処できるカードは、なるべく温存するように心がけるとよいでしょう。

《ラムナプの遺跡》

ラムナプの遺跡

 そして最後に紹介するのは「赤い砂漠」です。呪文スロットを圧迫することなく、マナベースに負担をかけることもなく、終盤に数点を削ることができるのはビートダウンにとって最上の1枚と言えます。過去に《ケルドの死滅都市》《ケルドの巨石》といった類似品が活躍したことを考えると、このカードの強さは破格ともいえるでしょう。

陽焼けした砂漠屍肉あさりの地

 《陽焼けした砂漠》は0マナ1点火力であり、最終的に《ラムナプの遺跡》で投げつけることもできます。この《ラムナプの遺跡》《陽焼けした砂漠》により対戦相手のライフは実質15~17からスタートしているも同然であり、このラムナプ・レッドの強さを支えています。《屍肉あさりの地》もメインから墓地対策をしつつ、《ラムナプの遺跡》で火力にもなるので無駄になりません。

サイドボード・ピックアップ!

《砂かけ獣》

砂かけ獣

 戦場に出たときに3点のダメージをクリーチャーに打ち込むことができる、新時代の《火炎舌のカヴー》「砂漠があなたの墓地/戦場にある場合」という条件がありますが、このデッキには10枚もの砂漠が採用されているため、ほとんど気にすることなく条件を満たすことができます。

 メインが尖っている構成である分、サイドボード後はこういったカードが重要になります。ミラーマッチ・黒緑・ゾンビといったクリーチャー主体のマッチアップでサイドインし、1:2交換をしてアドバンテージで優位に立ちましょう。

《栄光をもたらすもの》

栄光をもたらすもの

 サイドボード後の戦略を支える1枚。対戦相手が対策としてサイドインしてきた《ゲトの裏切り者、カリタス》《黄金夜の刃、ギセラ》《才気ある霊基体》といったクリーチャーは、このドラゴンの前に打ち砕かれることになります。

 《反逆の先導者、チャンドラ》とこの《栄光をもたらすもの》、そして前述した《地揺すりのケンラ》《ラムナプの遺跡》といったカードの存在により、過去の赤単と異なりロングゲームにも強いデッキになっているのです。

バリエーション

損魂魔道士焼夷流集団的抵抗

苦手なカード(代表例)

ゲトの裏切り者、カリタスマグマのしぶき選定の司祭



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