挑戦者インタビュー: 瀬尾 健太 ~楽しみながら上達を目指して~

晴れる屋

By Hiroshi Okubo

 瀬尾 健太(埼玉)。

 “神シリーズ”のシーズンもまだ第3期~第4期だった頃、スタンダード神として君臨していた瀬尾。第4期神決定戦にて悔しくも高橋 優太に敗れ、神の座を明け渡すこととなってしまった彼だったが、およそ2年の歳月を経てこの神決定戦の舞台へと帰ってきた――

 そして、その対戦相手は第3期神決定戦で当時神だった瀬尾が下した男――今では“野生のモダン神”として3期連続で神の座に就いている松田 幸雄なのである。

 神シリーズ始まって以来の数奇な巡り合わせ。2年間の空白期間を経て、挑戦者・瀬尾は何を語るのだろうか?

モダンの楽しさに気づいた

--「このたびはモダン神への挑戦権獲得おめでとうございます」

瀬尾「ありがとうございます! 自分でもまさか勝てるとは思っていなかったので驚きました(笑) あの日は元々グランプリ・神戸2017に向けて練習のつもりで参加していたんですよ」

--「そうだったんですね。しかし、見事に『エルドラージトロン』を使いこなしていましたね」

現実を砕くもの難題の予見者エルドラージの寺院

瀬尾「それが、実は『エルドラージトロン』を回すのもあの日が初めてでした。前から気になっていたデッキだったので、ちょうどいい機会だし実戦で回してみようと思ったんですね。それがあれよあれよという間に勝ってしまって……デッキがとにかく強かったですね。モダンはやはりデッキ選択が大事なフォーマットだと実感しました」

--「なるほど。瀬尾さんから見てモダンというフォーマットの特徴は他にもありますか?」

瀬尾「うーん……やっぱり最大の特徴はデッキの種類が多いことかなと思います。スタンダードよりもカードが強いからいろんなコンセプトが成立しやすいですし、レガシーみたいに《意志の力》のようなカードがないからお茶目なコンボデッキも組めますよね」

--「ありがとうございます。瀬尾さんがモダンをプレイしているのは珍しいと思ったのですが、実はけっこうプレイしているのでしょうか?」

瀬尾「最近になってモダンの楽しさに目覚めましたね。これまではモダンシーズンのときに軽くプレイする程度で、どちらかというと敬遠することが多かったです。最大勢力でも全体の1割程度しかいないので、毎回新鮮な気持ちで遊べて楽しいです」

瀬尾 健太

エンドレス・グラフィティ

--「瀬尾さんは普段どういった場所でマジックをプレイされているのでしょうか?」

瀬尾「完全に土日祝日オンリーでPPTQに出たり競技イベントに参加したりですね。土曜日にマジックのために秋葉原など都内に出てきて、そのまま大学時代の友だちの家に行って泊まり込みで統率者戦をしたりマジックをしたりして、日曜の夜に家に帰る、みたいな生活です(笑)」

--「なんだか大学生みたいですね……」

瀬尾「実際、わりとそんな感じかもしれません(笑) 今日(※インタビュー当日は『破滅の刻』環境名人戦が行われていた)後輩の誕生日祝いでオールで飲み会とカラオケに行った後、そのままここに来て大会に参加してますから。もちろん学生時代と比べたらもちろんマジックをプレイできる時間自体は減っているんですけど、そのぶんやるときはガッツリって感じです」

--「すごいバイタリティですね……モチベーションが下がったりはしないんですか?」

瀬尾「全然です!やればやるほど友達が増えていくし……学生時代の楽しい時期がいつまでも続いてる感じですよ。グランプリ・ラスベガス2017にも参加したんですが、小林 龍海さんや原根 健太さんなど現地でいろんな日本人と親しくなれました。マジックって旅行とゲームを同時にできるから、自然と友達増えますよね」

--「瀬尾さんの親しみやすい人柄が伝わってくるようです。地元や職場にもご友人が多そうですね」

瀬尾「どうなんでしょう、自分では分かりません(笑) でも、職場の人たちも僕がマジックをプレイしていることは知ってますし、今回の神決定戦も応援してもらえてるんですよ。以前神になったときから職場でのあだ名が『神』なので、今回は神の座に返り咲きたいです」

瀬尾 健太

拝啓 かつて挑戦者だった松田へ

--「今回、瀬尾さんが対戦する松田 幸雄さんといえば、過去に瀬尾さんがスタンダード神だったころ第3期スタンダード神決定戦で戦った相手であり、因縁浅からぬ仲ですよね」

瀬尾「そうですね。神決定戦で一度戦って、それからは晴れる屋のイベントやグランプリ会場で会うたびに仲良くしていただいています(笑) おもしろい人ですし、何より普通にマジックうまいんですよね。変なデッキを使っていたり独自の理論でマジックをプレイしているキャラに隠れがちですが、地力の高さは間違いない手ごわいプレイヤーです」

--「なるほど。今回は挑戦者として松田さんと戦うことになるわけですが、勝算などはありますか?」

瀬尾「勝算というほどではありませんが、今回松田さんはフロンティア神決定戦との連戦なので、やっぱり疲れとかは出るんじゃないかなと。神決定戦みたいな静かで特殊な環境でマジックすると、ただでさえ緊張しますし」

--「ありがとうございます。最後に意気込みなどを語ってもらえたらと思います」

瀬尾「モダンの戦いは読み合いで決まると思っているので、人事を尽くして天命を待つというか、当日は気張らずにほどほどに頑張ります!」

瀬尾 健太

 スタンダード神の座を辞してからも、楽しみながら競技マジックに傾倒してきた瀬尾。その姿勢はモダンとて一貫しているようだ。

 かつて神だった男が今度は挑戦者として、そしてかつて挑戦者だった男が今度は神として、タイトルを懸けて覇を争う。第9期モダン神決定戦から目が離せなくなりそうだ。

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