第1部:神インタビュー
晴れる屋メディアチーム
晴れる屋メディアチーム
第12期神決定戦が今週末の2月17(日)に迫っている。今回は2部構成で行なわれ、第1部ではフロンティア神、ヴィンテージ神、レガシー神が決する。
前回の神決定戦で見事神を打ち破り就任した3人は、今回が初めての防衛戦となる。彼らはどのような気持ちでこの試合に臨むのか、またどういったプレイヤーなのかをより知ってもらうために書面インタビューを行った。ぜひご覧いただきたい。
Q1. フロンティア神就任、改めておめでとうございます。黎明期からプレイし続けたプレイヤーとして、神の座を奪取した当時の感想をお聞かせください。
「ただただ嬉しかったです。あまり胸を張れるような試合内容ではなかったかもしれません。けれども当時は、憧れだった神の座に就いた喜びのほうが上回っていました。それが落ち着いてからは、対戦していただいた木原(惇希)さんの深い度量とストイックな姿勢に、改めて尊敬の念が深まりました」
Q2. フロンティアは『基本セット2015』以降にリリースされたエキスパンション(および基本セット)のカードだけでデッキを構築するフォーマットですが、石渡さんは『基本セット2015』以降のスタンダード環境で好きだったデッキなどはありますか?また、その理由はなんですか?
「マルドゥ機体ですね。私は《軍族の解体者》デッキからマジックの構築を始めたので、マルドゥカラーのデッキには思い入れがあります。これが《包囲サイ》ならまた違った道があったのかな?
それから幾度かのローテーションを経て、再び出会ったマルドゥカラーのアグロデッキは最高でした。《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》という新たな相棒と共に戦った記憶が今も灯火のように残っています」
Q3. 挑戦者の三科さんは石渡さんとも親交があり、共に調整されていると聞きます。今回は自分の神の座を脅かす存在として戦うこととなりますが、自信のほどはいかがでしょうか?
「あんまりないです。プレイなどにそこまで差があるとは思っていませんが、彼は環境をじっくりと俯瞰する能力が非常に優れています。深く掘り下げる力は、カード1枚1枚に対する捉え方を多角的にし、生み出されるデッキリストは独特でありながら強力なコンセプトを持っています。
リミテッドにも定評がありますので、総合的に比較されるとかなわないなあと。今回はデッキビルダーとして上回っている相手に対し、むしろ挑戦者として挑むような気持ちで立ちはだかりたいです」
Q1. これまで様々なヴィンテージトーナメントで上位に入賞されている鳥海さんですが、初めてヴィンテージに触れたのはいつ頃なのでしょうか?
「ヴィンテージの公認トーナメントに初めて参加したのは、2004年のグランプリ・横浜でのサイドイベントですが、初めて触れたという意味では、1999年に横浜で開催された世界選手権の会場で、《Black Lotus》を海外のプレイヤーからトレードしてもらったのが最初です。そのときに同行していた友人2人が、同じ方から《Mox Sapphire》と《Mox Ruby》をそれぞれトレードしてもらっていて、それに張り合うようにトレードしてもらったのを覚えています。
その後、ほかのパワー9や《Mishra's Workshop》や《Bazaar of Baghdad》といった古いカードを少しずつ集めて、トーナメントにも参加するようになったのですが、ここまで長い付き合いになるとは当時は想像もしていませんでした」
Q2. アンティなどのカードを除き、全てのカードが使えるヴィンテージ。その中でも鳥海さんが最も好きなカードはなんでしょうか?また、その理由についてもお聞かせください。
「《ドルイドの誓い》です。好きなカードというよりも好きなアーキタイプといった方が正確ですが、単純に効果が派手、ヴィンテージでしかデッキが成立しない、キーカードが少ないのでフリー枠でいろいろなバリエーションのデッキが組める、といったところが理由です。
ちなみに、『神河物語』で《禁忌の果樹園》が登場してデッキの根幹が完成して以降、ヴィンテージのトーナメントに持ち込んだ回数が一番多いのはこのデッキです(ここ最近は顔メタされるようになっていたので、使用する機会はかなり少なくなっていますが)」
Q3. 鳥海さんにとって初の防衛戦である今回の相手は、これまで「ヴィンテージ神挑戦者決定戦」に幾度となく入賞し、挑戦権を得た高橋 研太さんです。ヴィンテージ界でも有名なプレイヤーだと伺っていますが、自信のほどはいかがでしょうか。
「はっきり言って、ありません。戦歴、実力という意味からも、最も挑戦者として勝ち上がってきてほしくなかったプレイヤーの一人、というのが私の高橋さんに対する評価です。とはいえ決定戦の席に座る以上、簡単に席を譲る気もありませんので、全力を尽くしたいと思います」
Q1. 第11期では常に冷静なプレイで神の座を奪うことに成功した嘉藤さんですが、いつもどのように練習されているのでしょうか?またご自身が考えるレガシーというフォーマットを勝ち進む秘訣などがありましたら教えてください。
「練習と言えるかどうかわかりませんが、主に晴れる屋のトーナメントに出ることで経験を積んでいます。今後MOも導入したいと考えていますが、今は大会で初めてデッキを回してみて、対戦相手の方からアドバイスなどをいただきながらデッキやプレイの改善を図る、ということを繰り返してます。
レガシーは特にカードプールが広く、プレイの選択肢や干渉手段も豊富であり、常に相手に合わせた最適解が求められるため、少なくとも環境に存在する主要なデッキの動きを一通り把握し、セオリーを培うことが重要だと思います」
Q2. 今まで様々なレガシーのイベントに参加してきたと思いますが、その中でも一番印象に残る思い出は何ですか?
「やはり有田(浩一朗)さんと対戦した前回の神決定戦が一番印象に残っております。ジャッジ、カメラ以外は自分と対戦相手のみという特殊な空間でプレイするのは、他ではなかなかできない体験であり、マジックをプレイしてきて良かったと思えた瞬間でもありました」
Q3. 今回が嘉藤さんにとって初めての神防衛戦となりますが、挑戦者である小笠原さんにはどういった印象をお持ちでしょうか?
「トーナメントで何度か対戦したことがありますが、非常にプレイが丁寧でどんなデッキでもそつなく扱える方だなという印象です。
レガシーではあまり見かけないようなカード選択や独自に調整されたと思われるオリジナルデッキを使用されることも多く、通常のセオリーがあまり通用しないため、個人的には苦手意識が強いです。ただ、人柄としてはいつも爽やかで紳士的であり、一緒にプレイしていてとても楽しい方ですので、今回の対戦もとても楽しみです」
彼らが今回上座で挑戦者を待つ、3人のプレイヤーだ。初めての防衛戦とはいえ、ここまで勝利を積み上げ神となった彼らの全力を観るのが楽しみだ。
果たして彼らは選りすぐりの強豪である「挑戦者」を返り討ちにし、「神」の座を防衛することができるのか!? 彼らと挑戦者たちが繰り広げるであろう激戦の模様はYouTubeLiveにて実況解説つきでお届けする予定だ。ぜひこれを機会にチャンネル登録をしていただき、神決定戦を見届けてもらいたい。