インタビュー: 佐藤 レイ -グランプリ王者は、世界を旅する-

晴れる屋

By Kazuki Watanabe

 プロツアー開幕に先立ち、晴れる屋が発表したビッグニュースをご存知だろうか?

 グランプリ・香港2017の王者、佐藤 レイのHareruya Hopes加入、というニュースである。

 香港でトロフィーを掲げてから、まだ一週間足らず。佐藤は早くも次なる戦い……そう、このプロツアー『イクサラン』に参加している。ラウンドの合間のわずかな時間ではあるが、ファーストインタビューを行ってみよう!

■ グランプリ王者、佐藤にインタビュー!

――「お疲れ様です。そして、グランプリ優勝、おめでとうございます!」

佐藤「ありがとうございます!」

――「早速なのですが、グランプリで優勝して何か変化はありましたか?」

佐藤「いや、ほとんどないですね。というのも、月曜日の夜に香港から日本に戻って、水曜日にはアメリカへ、という状態だったので、実感が湧く間もなかったというか……」

――「仕方がないとはいえ、慌ただしいですね……」

佐藤「香港から連戦している人は多いと思うので、僕だけ特別慌ただしかった、というわけではないですけどね。この一週間はほとんど移動時間に使ったようなものです」

■ 佐藤「日本に滞在する日数は、かなり少ない」

――「なるほど。移動、というお話でいうと、公式に掲載されているインタビューを拝見したのですが、普段はアメリカに滞在していることが多いのですか?」

佐藤「多いですね。ポーカーをやるためにラスベガスやマカオに滞在して、たまにグランプリへ、という感じです。このプロツアーが終わったら、早速その生活が始まるんですよ

――「なんと! では、日本には戻らないのですね」

佐藤「ええ。平日はラスベガスに滞在して、週末はグランプリに出ようと思っています。アトランタ、そして次のポートランドまでは、ひとまず予定を決めてあります」

――「なるほど。そして次はまた、世界の何処かへ、と」

佐藤「そうなるかもしれません。もともと日本に滞在する日数は、かなり少ないんです。その場合は実家がほとんどで、友人や、師匠である中村 修平さんの部屋に行くこともありますよ」

――「世界を飛び回っているという点、師匠に似ているような……」

佐藤「いやいや、中村さんほどではないですよ(笑)」

■ 気負わずに楽しむ

――「そうやって世界を飛び回りながらマジックと過ごす、というのが佐藤さんにとってベストな付き合い方なのでしょうね」

佐藤「そうなんだと思います。こうやってユニフォームを着てプレイする、というのが少し新鮮ではありますけど。ただ、Hareruya Hopesに加入したことで『今まで以上にマジックに打ち込もう!』と気負うのではなく、いつもどおり、そしてこれまで以上に楽しめたら良いなと思っています。週末にグランプリへ行く生活も、渋々やっているのではなくて、このスタイルが自分に合っているんですよ。なので、楽しめる状態は維持したいですね」

――「なるほど。気負わずに楽しむ、と」

佐藤「プロツアーのような大舞台ではなおさらですね。ハイレベルな戦い、ということは圧倒的に勝てる人ってごくわずかだと思うんです。大抵は勝率6割、2-1できれば……なんて状態だと思うので、負けることは当然あります。だからこそ、楽しむことは忘れずに、自分のペースでやっていきたいですね


 そう言って笑顔を見せる佐藤と少し雑談をし、最後に私が「ご協力ありがとうございました。この後も頑張ってください」と伝えると、彼は立ち上がりながら、こう返してくれた。

佐藤「ありがとうございます。いつでも声かけてください、なんでも答えるので!」

 また一人、「インタビューを申し込みたい」「話を聞いてみたい」と思うプレイヤーが増えた。

 次の機会がいつになるのか、そしてそれが地球上のどこになるのかは分からない。ただ、そのときも彼は笑顔を見せてくれるはずだ。

 今日聞けなかったことは、その日が来るまで閉まっておくことにしよう。

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