By Atsushi Ito
2日目スタンダードラウンドも最終戦。トップ8進出のため、負けられない3敗ラインからは金澤と野宮の対戦をお送りしよう。
第7期レガシー神挑戦者決定戦でトップ8に入賞した経験もある金澤は4色エネルギーを使用。対する野宮はラムナプ・レッドで、この環境のスタンダードにおける定番のマッチアップとなった。
Game 1
マリガンした6枚も芳しくはなく、苦しそうに「……マリガンします」とダブルマリガンを宣言する先手の野宮。それでも1ターン目は《ボーマットの急使》を走らせるが、マナを出したのは《屍肉あさりの地》からで、しかも3回殴る間にも赤マナが引けない。
一方金澤はそんな野宮を見て悠々と《ならず者の精製屋》《逆毛ハイドラ》と展開。
野宮はここでようやく《ラムナプの遺跡》を引き込むが、続けて金澤が《スカラベの神》をプレイしたのを見届けると、「次行きましょう」と速やかにカードを片付けた。
金澤 1-0 野宮
Game 2
マリガンした金澤は野宮の初動である《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》に対し《導路の召使い》をプレイして先手後手を入れ替えようと目論むも、これには《稲妻の一撃》が飛ぶ。ならばと送り出した2体目も野宮の《反逆の先導者、チャンドラ》の「-3」で処理された挙句、土地も2枚で詰まってしまう。
さらに《反逆の先導者、チャンドラ》こそどうにか《チャンドラの敗北》で処理した金澤だったが、3体目の《導路の召使い》の返しで2体目の《反逆の先導者、チャンドラ》をプレイされ、再び「-3」で除去されると、思わず「めっちゃ強い、それ!」とこぼす。
どうにか反撃の糸口を探したい金澤は《つむじ風の巨匠》をプレしてターンを返すが、一方の野宮は「+1」能力でマナを出してから《栄光をもたらすもの》をプレイ。しかも「督励」で《つむじ風の巨匠》を除去しながらの《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》とのアタックを、金澤が飛行機械・トークンでチャンプブロックしたところで、「残り10点ですよね?」とライフの確認を入れる。
数瞬ののちに放たれた《暴力の激励》が、金澤のライフをぴったり削りきった。
金澤 1-1 野宮
Game 3
再びマリガンスタートとなった金澤がそれでも《ならず者の精製屋》から《つむじ風のならず者》と送り出すが、野宮は《削剥》《稲妻の一撃》で丁寧に捌くと、一足先に《熱烈の神ハゾレト》を降臨させる。
金澤も《逆毛ハイドラ》で応えるが、対して野宮は《栄光をもたらすもの》を「督励」なしで走らせ、ダメージレースで先行すると、続けて金澤が2体目の《逆毛ハイドラ》をプレイした返しに《ボーマットの急使》+《栄光をもたらすもの》と動き、強烈な13点アタックを敢行。金澤も《つむじ風のならず者》が死に際に残していた飛行機械・トークンでチャンプブロックするが、それでも9点が通って金澤のライフは残り7点。
だが、ここで金澤は《野望のカルトーシュ》を《逆毛ハイドラ》にエンチャントして《ボーマットの急使》を除去。慎重にダメージレースを計算すると、絆魂持ちの《逆毛ハイドラ》1体で攻撃して2回パンプし、7点絆魂で14対9まで引き戻す。
さらに野宮のターンの戦闘フェイズに《蓄霊稲妻》で2体の《栄光をもたらすもの》のうちの1体を落とした上に、唯一の負け筋である《暴力の激励》をしっかりケアして《熱烈の神ハゾレト》のアタックは《逆毛ハイドラ》でチャンプブロック。しかも返すターンには《慮外な押収》で《熱烈の神ハゾレト》を奪い去る。
やがてフィーチャーエリアに、野宮の「……負けました!」という悔しそうな声が響いた。
金澤 2-1 野宮