Round 9: 折茂 悠人(千葉) vs. 山本 賢太郎(東京)

晴れる屋

By Hiroshi Okubo

 The Last Sun2017の2日目が幕を開けた。1日目の8ラウンドの疲労を感じさせない、力強い歩みでフィーチャーマッチテーブルへと足を運んでくれたのは第9期レガシー神挑戦者決定戦の覇者である折茂 悠人(千葉)と、The Last Sun2013の覇者でありTeam Cygames所属のゴールドレベルプロ、山本 賢太郎(東京)だ。

 両者相見え、デッキをシャッフルし始める。プロの世界で戦う山本を前にしても、折茂は揚がることも気圧されることもない。自分の力がどこまで通用するのか確かめたいと言わんばかりに、このゲームを楽しみ、ベストを尽くすことに決めたようだった。

 互いに握手を交わしたところで、The Last Sun2017の2日目、最初の戦いが幕を開けた。

Round 9: 折茂 悠人(千葉) vs. 山本 賢太郎(東京)

Round 9: 折茂 悠人(千葉) vs. 山本 賢太郎(東京)

Game 1

 開幕、後攻の折茂の《査問長官》《ショック》で焼き払われ、山本の《地揺すりのケンラ》が戦場を走り抜けた。折茂が2体目の《査問長官》を呼び出すのにも、山本はどこ吹く風と2体目の《地揺すりのケンラ》を追加して着実に折茂のライフを溶かしていく。

査問長官

 対する折茂も《アズカンタの探索》を設置して流れを手繰り寄せつつ、続く山本の《地揺すりのケンラ》のアタックには《査問長官》を差し向けライフを守る。攻める山本と守る折茂、現状は山本が一歩リードといったところか。

折茂 悠人(千葉)

折茂 悠人(千葉)

 ここで流れを断ち切られることなく、山本の苛烈な攻めはまだまだ続く。生き残った方の《地揺すりのケンラ》でコンバットを行いながら、《暴れ回るフェロキドン》を追加。折茂は《巧みな軍略》で打開策を探るが、捲れるカードが弱く、ゲームの流れを変えることは叶わない。

 すでにここまでのゲームでライフを6まで減らしている折茂は、山本が表情一つ変えずに《熱烈の神ハゾレト》を追加するのを受け、コンバットを見届けるまでもなく「次行きましょう」と静かにゲームを終えた。

折茂 0-1 山本

Game 2

 第1ゲーム同様折茂が《査問長官》から動き出し、続く第2、第3ターンには《査問長官》でクロックを刻みながら《航路の作成》で着実に手札を増やしていく。

 対する山本も《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》《暴れ回るフェロキドン》と続けて折茂に迫り、折茂のライフは瞬時に10まで減らす。さらに続く第4ターンには静かに4枚の土地をタップして《反逆の先導者、チャンドラ》

反逆の先導者、チャンドラ

 《燻蒸》でも対処できない脅威の登場に、折茂はじっくりと考えを巡らせながらターン終了を宣言。返す山本はまず《反逆の先導者、チャンドラ》で「+1」能力を起動し、《地揺すりのケンラ》が捲れたところで5秒ほど逡巡する。これまでまるで計算機が解を返すかのごとく瞬時にプレイの判断を下していた山本を見ていると、このわずか5秒もずいぶん長い時間のように思えた。

山本 賢太郎(東京)

山本 賢太郎(東京)

 やがて《地揺すりのケンラ》をプレイすることなく、折茂に2点のダメージ与える。どうやら解が――すなわち、このゲームの“詰み”が算出できたようだった。折茂が山本の総攻撃の号令に《残骸の漂着》を合わせるが、もちろんそれも計算のうち。

稲妻の一撃ショック

 山本の《稲妻の一撃》《ショック》がタップアウトの隙を突き、折茂のライフを焼き切った。

折茂 0-2 山本

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