メタゲームブレイクダウン

晴れる屋

By Hiroshi Okubo

 各地のプロツアー予備予選(通称PPTQ)を突破し、東京の地で開催されるプロツアー地域予選へと足を踏み入れた103名の精鋭たち。

 栄光の舞台、プロツアーへと続くこの戦いに臨むにあたり、彼らは果たしてどのようなデッキを持ち込んだのか? さっそく、デッキ分布の割合を見てみよう。

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 『予選を勝ち抜いてきた強豪しかいない』『プロツアー出場権利のかかったオーソリティの高いトーナメント』ということで、手堅い選択である「黒緑アグロ(昂揚)」「マルドゥ機体」「サヒーリコンボ」といったデッキを持ち込んだプレイヤーが多数を占めた。

 特に「4色サヒーリコンボ」はトップ8に5名が進出する快挙を成し遂げており、今大会の勝ち組だったようだ。

サヒーリ・ライ守護フェリダーならず者の精製屋

 《サヒーリ・ライ》《守護フェリダー》による無限コンボはもちろんのこと、《ならず者の精製屋》でアドバンテージを得たり《つむじ風の巨匠》でビートダウンプランをとったりとフレキシブルに立ち回ることができ、メタゲーム上に苦手なマッチアップが存在しない強力なデッキである。

 今回のRPTQでは上述のような非常に極端なメタゲームが繰り広げられていたが、同日オランダで開催されていた【グランプリ・ユトレヒト2017】の直前トライアルでは、新たなアーキタイプの萌芽も見られた。


「ティムールエネルギー」
グランプリ・ユトレヒト2017 直前トライアル(優勝)

5 《森》
2 《島》
1 《山》
4 《霊気拠点》
4 《尖塔断の運河》
3 《植物の聖域》
2 《伐採地の滝》

-土地 (21)-

3 《守られた霊気泥棒》
4 《ならず者の精製屋》
3 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー (10)-
4 《霊気との調和》
1 《ショック》
4 《蓄霊稲妻》
3 《予期》
2 《手酷い失敗》
2 《焼夷流》
1 《自然廃退》
3 《不許可》
4 《天才の片鱗》
1 《粗暴な排除》
4 《電招の塔》

-呪文 (29)-
3 《つむじ風の巨匠》
2 《払拭》
2 《否認》
2 《コジレックの帰還》
2 《即時却下》
2 《疑惑の裏付け》
1 《儀礼的拒否》
1 《自然廃退》

-サイドボード (15)-
hareruya


守られた霊気泥棒粗暴な排除電招の塔

 「ティムールエネルギー with《電招の塔》」。赤い除去で身を守り、青のカウンターで対戦相手の動きをシャットアウトし、緑のエネルギーエンジンを用いてエネルギーを蓄えて《電招の塔》でフィニッシュするこのデッキには、現在世界的に注目が集まっている。

 メタゲームが固まってきて仮想敵が定まってきた頃にこそ、それらを打ち倒さんとすべく新たなデッキが胎動を始めるものだ。グランプリ・静岡2017(春)まで残り1ヵ月を切ったが、まだまだこれからもスタンダード環境から目が離せなくなりそうだ。

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