プレイヤーインタビュー: 宇都宮 巧 -目標を共にする仲間と、晴れる屋にて-

晴れる屋

By Kazuki Watanabe


 「スタンダード横綱バトル」に参加する条件は、

・月間番付表の上位5名
・年間番付表の上位50名

 である。わかりやすく言ってしまえば、「晴れる屋の大会に何度も参加し、勝利を重ねたもの」だ。

 今回は、その出場者の中で、番付年間順位6位の人物にインタビューを行った。


 宇都宮 巧

 ブログで緻密な調整録や大会レポートを掲載しているので、彼の名前を知っているものも多いだろう。実力は確かで、The Last Sun 2016ではTOP8に入賞を果たした強豪だが、その彼が2017年4月2日現在、年間プレインズウォーカーポイント国内第1位を走っていることをご存知だろうか? (確認はこちらから)

 彼がPWPを稼ぐ場所でもある、晴れる屋。平日に店内を歩いてみると、仲間たちとともに練習に勤しむ姿を見ることができる。

 晴れる屋に来る頻度を聞いてみると、「ほぼ毎日です」と笑いながら答える彼に、マジックとの付き合い方について伺ってみよう。

■ 宇都宮「自然と通うように」

――「晴れる屋に来るのはほぼ毎日、とのことでしたが、晴れる屋に通うきっかけ、理由のようなものはありますか?」

宇都宮「僕自身は埼玉県に住んでいるので少し遠いのですが、マジックを始める以前から仲の良かったメンバーがこの周辺に住んでいるんです。なので、自然と通うようになりましたね」

――「そうだったのですね。皆さん同じタイミングでマジックを始めたのですか?」

宇都宮「全員ではないですね。半分くらいは、自分たちよりも先にマジックを始めた”先輩のような人たち”です。その人たちに色々と教わりながら、という状態で始めました。今でも教えてもらうことは多いですね」

■ 議論、意見交換、そして大会へ

――「なるほど。普段の練習はどのように行っているのですか?」

宇都宮「平日は友人たちとデッキを回して、フリープレイを繰り返しています。その合間でプレイについて議論、意見交換をして、土日の大会に向けた調整を行う、という感じです。人数がいればリミテッドをすることもありますね。構築については、LINEを使って情報を共有しています」

――「かなり長い時間、練習をされてますよね。たっぷりと時間を使って練習・議論をし、技術を磨いているわけですか」


宇都宮「そうですね。お世話になってます。ただ、4月になったので”これまでのように毎日”は無理かもしれません。授業があるので、新しい生活リズムの中で、できる限りマジックに触れていきたいですね」

■ 宇都宮「自分にとって一番合う楽しみ方を見つける」

――「4月になって、宇都宮さんも新生活を迎えるわけですね。後輩たちに向けた『マジックとの上手い付き合い方』ってありますか?」

宇都宮「マジックの大きな魅力は、遊び方が広いことだと思います。僕のように競技志向でプロを目指す人もいますし、趣味の一つとしてカジュアルに楽しんでいる人もいますよね。様々なフォーマットがあるので、一つを追求することも、幅広く楽しむこともできます。なので、自分にとって一番合う楽しみ方を見つけること、そしてそのペースを維持することが大事なのかな、と思いますね」

――「なるほど。宇都宮さんにとって、現在のペースがちょうど良いわけですね」

宇都宮「そうだと思います。僕は一番を目指すことが好きで、やるならばトップを目指したいと考えているので、毎日でも練習をしたいんです。なので、晴れる屋さんのように、毎日大会を開催しているお店があるのは嬉しいですね。他のゲームでは滅多にないことですし、大会が整備されているのもマジックの魅力だと思います

――「ありがとうございます。今回の『スタンダード横綱バトル』の自信はいかがですか?」


宇都宮「実は、グランプリ・北京2017に向けてリミテッド、それからグランプリ・神戸2017に向けてモダンをやり始めていて、そこまでスタンダードに集中していたわけじゃないんです。ただ、毎日のように仲間たちと練習はしているので、その成果を活かせたら良いな、と思います」

――「ありがとうございました! この後も頑張ってください!」


 宇都宮は自らを「競技志向」と断言し、同じ目標を持つ友人たちと切磋琢磨し、その成果をこの大会でぶつけている。

 彼の……いや、宇都宮は一人で戦っているのではない。“彼ら”の奮闘に期待しよう。

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