By Hiroshio Okubo
2年ぶりに神戸の地で開催されたグランプリ。3年ぶりとなる日本国内でのモダングランプリ。
そんなプレイヤーたちが渇望していたこのグランプリ・神戸2017を主催したのは、東京を中心に全国展開している大手カードショップ「ホビーステーション」だ。
公式によって運営されてきたグランプリがカードゲーム関連企業に移管されてから早5年。グランプリ・東京2016やグランプリ・京都2016といった数々の歴史的なグランプリを主催してきたホビーステーションは、はたしてどのような想いで今回のグランプリを開催したのか?
ここでは、本グランプリのトーナメント・オーガナイザー(以下:主催者)である清水 悠人氏にお話を伺った。
清水 悠人
グランプリに関することは何でも
--「本日はお忙しいところインタビューをお引き受けくださりありがとうございます」
清水「いえ、とんでもないです。僕にお答えできることならなんでも聞いてください」
--「ではさっそく、今回グランプリの主催者として様々なご準備をされてきたと思うのですが、そもそもグランプリの主催者とはどのような仕事なのでしょうか?」
清水「うーん、そうですね……たとえば大きな仕事で言うと『どのようなグランプリを開催したいか』といった企画に始まり、会場の手配やベンダー(ショップ)ブースの招致、あとはサイドイベントを考えたりなどで、細かいところは無数に……スタッフの配置やスタンディング、ペアリングの掲示場所を決めるなど、グランプリに関することは何でも、という感じです」
--「何でも、ですか……これだけの規模のイベントを主催するというのは過酷ですね。特に大変だったことなどはありますか?」
清水「うーん……話すと長くなりますが、今回、本戦の初日は1階と2階を使用したのですが、その準備が大変でしたね」
誰もが参加できるグランプリへ
--「たしかに1、2階とフロアを分けて開催されたグランプリ本戦というのは非常に珍しいですね。今回、どういったお考えからこういった形式での開催となったのでしょうか?」
清水「近年ありがたいことにグランプリへの参加意欲が高い方が増えてきて、参加受付が翌日には定員に達するといった出来事も増えてきました。ただ、その分“参加したかったのにできなかった”という声もよく聞くようになりまして……」
--「夕方ごろから受付が開始して、翌日の午前中には埋まる、みたいな」
清水「そうですそうです。特に日本では立地面や面積など様々な条件を満たすハコ(会場)が多いとは言えないため、参加人数の上限が増やしにくく、仕方がない面もあるのですが……今回はそういった課題をなるべく解消し、“本戦に出場したいと思った全ての人が参加できるグランプリ”を目指しました」
--「なるほど。2700名以上の本戦参加者が集まった今回のイベントの裏には、清水さんのそういったご腐心があったわけですね」
清水「いえ、とんでもないです。今回のグランプリは何よりもプレイヤーのみなさんのご理解とご協力のおかげで、大きなトラブルもなくスムーズにイベントを進行できたと考えております。この場を借りて、参加者の皆さまに感謝を伝えたいです。このたびはグランプリ・神戸2017に足をお運びいただき、誠にありがとうございました」
マジックをプレイするすべての人へ
--「今回のグランプリで達成感を感じた点などがあればお聞かせください」
清水「先ほど申し上げた2フロアを使用してのグランプリ運営と繋がる話ですが、やはり来場者の方が多数集まってくださったことはとても嬉しかったです。悔しくも定員に達することはありませんでしたが、逆に言えば多少無理をしてでも2フロアを使用し定員を多めに設定できたことで定員漏れで参加できなかった人がいないグランプリにでき、よかったなと思います」
--「念願叶ったというわけですね。最後に、清水さんにとっての理想のグランプリとはどういったものなのでしょうか?」
清水「本戦に参加したい人、サイドイベントを楽しみたい人、買い物やトレードをしたい人など、プレイヤーのみなさんがグランプリに求めるものは人によって千差万別で、非常に様々な需要があります。グランプリはそういったマジックをプレイするすべての人が、自分の楽しみたいマジックを楽しめる場所になればいいと思います」
--「ありがとうございます。このたびは本当にありがとうございました!」
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