忘れがちなルール -《ファイレクシアの非生》に見る-

晴れる屋

By Kazuki Watanabe


 今月は、TLS予選、神挑戦者決定戦、WMCQ、PPTQ、GPTと、モダンのイベントが目白押しだ。熱いモダンシーズンの到来をきっかけに、モダンに挑戦する人も多いことだろう。すると、見慣れぬカードに出会うことになる。

 見慣れぬカードの能力は、時に我々を悩ませる。

 さて、今回のモダン神挑戦者決定戦には、287名のプレイヤーが参加した。つまり、第1ラウンドでは143マッチが行われたことになる。

 その第1ラウンドが開始して5分の間に、同じようなトラブルが3件発生して、ジャッジが呼ばれた。


 そのトラブルとは、「ライフが0点以下になった際の挙動」である。

 例えば、相手の場に《ファイレクシアの非生》が張ってあるとしよう。


ファイレクシアの非生


 相手のライフは残り5、こちらが与えるダメージは12。さて、何個の毒カウンターが相手に与えられるだろうか?



 正解は、もちろん0である。



 戦闘ダメージは、同時に解決されるため、「5点は普通に与えて、残りの7は毒カウンターとして与える」という挙動にはならない。当たり前のようだが、意外と見落としがちだ。


崇拝天使の嗜み


 その他にも、《崇拝》《天使の嗜み》など、「ライフの総量が1点になるまで減少させる」といった能力も同様に特殊な状況になり得る。

 《むかつき》を用いるアド・グレイスを使用する人にはお馴染みのギミックだが、見慣れぬ人には「ライフが0以下」という状態は極めて特殊だろう。これをきっかけに、関連するルールを一読しておくと良いかもしれない。

 無論、困ったときは遠慮せず、ジャッジを呼ぶことを忘れずに。



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