クイックインタビュー: あなたにとって、プロツアーとは?

晴れる屋

by Kazuki Watanabe

 マジックには様々な種類のトーナメントがある。

 ほとんどのトーナメントが、優勝者に温かい拍手と豪華な賞品、そして輝かしい名誉を授与して閉幕するのに対して、RPTQの勝者には、また1つの言葉が贈られる。

 「プロツアー、頑張って!」

 そう、RPTQとは、プロツアーに”参加する権利”を目指す大会だ。挑戦者が得られるのは、新たな挑戦の権利である。

 「プロツアー」は、マジックをプレイする人間にとって、目標であり、スタートであり、夢である。人それぞれ、様々な気持ちで、この権利を目指している。

 そこで、今回RPTQに参加したプレイヤーに、率直な質問を投げかけてみた。

 「あなたにとって、プロツアーって何ですか?」



井川 良彦 Hareruya Pros所属プロプレイヤー




井川世界で一番楽しい場所です。世界中からマジックが大好きで、そして上手いプレイヤーが集まっている、夢の舞台ですね。これは、初めて出場した頃から変わらないですね」

井川「プロツアーは、新セット発売直後に開催されますよね。まさに”環境の最先端”でプレイすることになるので、出場している人が一番楽しめる場所でもあります。そして、そこに向けて、信頼できる仲間たちと強いデッキを仕上げる期間の楽しさは、何物にも代えがたいですね。当然なのかもしれませんが、弱いデッキは勝ち上がることができないので、新環境の情報戦を制する場所、という意味も強いと思います」



菅谷 裕信 【グランプリ・北京2016】優勝




菅谷最終目標でしょうか。”プロツアー・サンデー”、つまりトップ8に残るというのは、まさにこの言葉がふさわしいと思います」

菅谷「そのためには、構築のレベルを更に上げる必要があると思っています。ドラフトはこれまでの経験もあって自信があるのですが、構築ではメタゲームを読み解き、情報戦を制する必要があります。何を相手として想定するのか、それに対して有利なデッキは何か、とアンテナを張り巡らせることが課題ですね。今回はMOで見つけたデッキを使用していますが、自分が思い描いた有利・不利の想定が、ぴったりとはまっている印象です。これを続けていければ、最終目標も達成できると思います」


加藤 健介 BIG MAGIC “BIGs”所属プレイヤー




加藤「マジックをやっている以上、やはり大きな目標です。高校球児にとっての甲子園のようなもの、でしょうか」

加藤「これまでは『行ってみたい場所』でしたが、プロツアー『異界月』に参加することができて、『また行きたい』という気持ちが強くなりましたね。そして『このまま練習を積み重ねていけば、きっと良い結果を出せる!』とも思いました。今回は悔しさの残る結果でしたし、非常にレベルの高い戦いが繰り広げられていましたが、絶望するほど遠い世界の戦いではなく、今やっている練習の先にあるものだ、と。少しずつ前に進んで、またあの舞台で戦いたいですね



光安 祐樹 BIG MAGIC “BIGs”所属プレイヤー




光安「これまでの自分にとっては未知の世界という印象が強かったですね。ですが、今は明確な目標です。もちろん、まだまだ遠いのですが」

光安「BIGsとしてユニフォームを着るようになって、いろいろな方にアドバイスを貰うことや、応援していただくことが増えてきました。その気持ちに応えたい、と強く思いますし、その1つがプロツアーだと思っています。そして、周囲にプロツアー出場経験のある方が多いので、より一層憧れの気持ちが強く、同時に『出場できなくて悔しい!』と思う部分もあります。練習と調整を更に重ねて、結果を残したいですね」



中道 大輔 9代目ミスターPWC




中道チャレンジする場所です。これまであと一歩が届いていないので、挑戦を続けたいですね。そのためには、今回のRPTQのようにレベルの高いトーナメントを勝つ必要があるので、練習の質と量を上げる必要があります」

中道「そして、どんな時でもしっかりとプレイしたいですね。どれだけ辛い場面でも投げ出さず、1つ1つを考えて、そして楽しみたいと思います。ちょっとしたフリープレイでも、考えられること、楽しめることがたくさんあるのがマジックなので、適当にやらずに、しっかりとプレイしたいですね」





 「目標」、「また行きたい場所」、そして「夢の場所」。それがプロツアーだ。

 その夢に辿り着くのは、いったい誰なのだろうか

 RPTQのラウンドは、その勝者が決まるまで静かに進行していく。



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