By Hiroshi Okubo
83名の精鋭が集うRPTQ『カラデシュ』地域予選in東京。プロツアーへの参加権利を懸けて戦う
【プロツアー『異界月』】から2週間が経過し、「バントカンパニー」をはじめとして「緑白トークン」や「白黒コントロール」、「緑黒昂揚」など環境の指標とすべきデッキが見える中、それらを打倒すべく「青赤バーン」や「赤黒バーン」といった新たなアーキタイプも台頭してきている。
果たして彼らは今大会にどのようなデッキを選択してきたのだろうか? ここでは、データから彼らの思考を解き明かしていこう。
デッキ名 | プレイヤー数 | 使用割合 |
バントカンパニー | 32人 | 38.6% |
ジャンド「昂揚」 | 6人 | 7.2% |
白黒コントロール | 6人 | 7.2% |
緑黒「昂揚」 | 5人 | 6.0% |
アブザンミッドレンジ | 5人 | 6.0% |
白単人間 | 5人 | 6.0% |
スゥルタイ「昂揚」 | 4人 | 4.8% |
赤緑ランプ | 4人 | 4.8% |
青赤バーン | 4人 | 4.8% |
赤黒バーン | 3人 | 3.6% |
緑白トークン | 3人 | 3.6% |
ティムール「現出」 | 2人 | 2.4% |
その他 | 4人 | 3.6% |
■ 選ばれたのは「バントカンパニー」でした
RPTQ「カラデシュ」地域予選in東京では約4割ものプレイヤーが「バントカンパニー」を選択するという非常に偏ったメタゲームが展開されていた。今回はRPTQという特殊な(オープントーナメントではない)イベントであることもバイアスをかけているとは思われるが、それにしてもここまで圧倒的なシェア率を叩き出すのは稀有なことだ。
しかし「はいはい、バントカンパニーすごく多かったんだね」と話を終わらせるのはまだ早い。今回の大会の最大の特徴は「昂揚」系デッキによる凄惨なバントカンパニー狩りだ。
トップ8には「ジャンド昂揚」2名、「緑黒昂揚」1名、「スゥルタイ昂揚」1名と合計で4名の「昂揚」系デッキが勝ち残っている。「バントカンパニー」も3名が勝ち残っているが、ここでトップ8進出率を比較しよう。
デッキ名 | プレイヤー数 | トップ8進出率 |
バントカンパニー | 32人 | 9.4% |
「昂揚」系 | 15人 | 26.7% |
バントカンパニーを選択したプレイヤーのうち、トップ8に進出したのは9.4%。もちろんこれも十分に立派な戦績と言えるが、「昂揚」系はもっと圧倒的――なんと26.7%が勝ち残ったのだ。
プレイヤースキルや構築の巧拙といったミクロな要因を排除し、単純にアーキタイプ選択というマクロな要因のみを取り上げてみると、「昂揚」系を選べば4回に1回はトップ8に進出できたということになる。
今回の結果が今後のスタンダード環境にどのように影響を及ぼすのか? それはまだわからない。
だが、「バントカンパニー一色」というメタゲームのあり方は少しずつ変化してくるのではないだろうか?
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