クイックインタビュー: 『カラデシュ』、そしてグランプリ・千葉2016に向けて

晴れる屋

by Kazuki Watanabe

 『カラデシュ』発売を目前に控えた、第7期レガシー神挑戦者決定戦。

 レガシーというフォーマットに目を向ければ、11月に【グランプリ・千葉2016】が開催される。今回のグランプリを期に、レガシーに挑戦するプレイヤーも多いだろう。

 そこで今回はレガシープレイヤーに、『カラデシュ』で注目のカードと、レガシーのグランプリに挑戦するプレイヤーへのアドバイスを伺ってみた!


原根 健太 Hareruya Pros 【グランプリ・京都2015】(レガシー)TOP4



――「早速ですが『カラデシュ』で注目しているカードはありますか?」

原根「全カードが発表されて、この週末で目を通したところです。注目のカードは……明日(9月20日)の【公開生放送】でお伝えしようかと思います」

――「そういえば、明日でしたね。私もチェックします!では、今度はレガシーについてですが、原根さんからレガシー初心者に対してアドバイスをお願いします」

原根「まずは、“強いデッキ”、そして“自分が使いたいデッキ”を見つけることが大事だと思います。とはいえ、カードを揃えるのもなかなか大変ですし、自分で試してみるのは難しいので、こういった大きな大会を見学するだけでも違うはずです。僕も今日はラウンドの合間に、『どんなデッキが活躍しているのか、強いデッキはないか』と考えながら、見学をしています。今日だとやはりデスタクが多く、《騒乱の歓楽者》入りの『青赤Delver』の強さが目に止まりましたね」

――「見学も、マジックの上達を目指す上で重要な練習ですね」

原根「そうですね。実際の動きを見てみることが一番ですから。レガシーは相手のデッキを知ることが大事です。大会に出たら、とにかく色々なデッキに倒されることを恐れず、迷ったら仕掛けて、相手の強い動きを実際に体験する、という感じですね。『あ、前はここでカウンターされたな』とか『このクリーチャーを放っておくと危険だぞ』と、少しずつ覚えておくと良いですよ」



高橋 優太 Hareruya Pros 【グランプリ・京都2015】(レガシー)優勝




――「『カラデシュ』のカードで、注目しているカードはありますか?」


サヒーリ・ライ


高橋《サヒーリ・ライ》は何かをやってくれそうですね。まだ効果的な組み合わせを見つけられていないのですが、レガシーのアーティファクトは非常に強力なので探してみたいですね」

――「『-7』能力で持ってくる3枚の組み合わせは、色々なものが考えられていそうですね。他にはどんなものに注目されてますか?」


断片化儀礼的拒否


高橋「あとは《断片化》も良いですね。《突然の衰微》が触れられない《神聖の力線》などのエンチャントを割ることができて、《自然の要求》のようにライフゲインされません。それから《儀礼的拒否》も。各種エルドラージとアーティファクトに対処できるので、レガシーよりヴィンテージ向きかもしれませんが」

――「ありがとうございます。では続いて、今回のグランプリは学生の皆さんが多く参加されると思うのですが、プロプレイヤーからのアドバイスをお願いします」

高橋「勝ち上がることを考えるならば、やはり『奇跡』の存在ですね。使うにしても、使われるにしても、意識する必要があるでしょう。ですが、何よりも、グランプリは本当に楽しい場所なので、ぜひ楽しんで欲しいと思います。私が初めてグランプリに参加したのも、19才の大学生のときでした。そのときの楽しさは今でも忘れていません。皆さんの人生が大きく変わるかもしれませんよ」



青柳 元彦【日本レガシー選手権2016冬】優勝




――「『カラデシュ』で気になるカードはありましたか?」




青柳“Masterpiece Series”がやはり気になります。今回なら《霊気の薬瓶》ですね。次のエキスパンションで《師範の占い独楽》が収録されることに期待しています」

――「たしかにあの輝きは魅力的ですね。では、ベテランプレイヤーから、レガシー初心者に向けたアドバイスをお願いします」

青柳「『安い、作りやすい』よりも、『使いたいデッキを使って欲しい』と思いますね。レガシーは長く楽しめるフォーマットで、1つのデッキを使い続けることができます。だからこそ、好きなデッキを使って欲しいです。私もレガシーのデッキは何個か所持してますが、大会で使うのは一番好きな『奇跡』がほとんどですよ」

――「青柳さんといえば『奇跡』を愛用されているイメージが強いですね。グランプリ・千葉2016に向けて、どのような練習をされていく予定ですか?」

青柳「現在のデッキリストはかなり広まっていますし、メタゲームが少しずつ動いていますので、新たなメタに合わせた新たなリストを開発できれば、と思っています。晴れる屋の大会に出て、上手い人たちに揉まれながら磨いていきたいですね」





 「レガシーは敷居が高い」と思われることもある。しかし、一度飛び込んでしまえば、自分の好きなデッキを好きなだけ極めることができるフォーマットでもある。今回のグランプリを期にレガシーに挑戦する人も多いだろう。ぜひ、マジック史上に残る強力なカードが活躍する、独特なフォーマットを楽しんで欲しい。

 そして、『カラデシュ』のカードを見かけることもあるだろう。今回のレガシー神挑戦者決定戦では登場しなかった未知のデッキが、新たなカードの登場で大活躍する可能性も否定しきれない。

 『カラデシュ』の発売は目前、グランプリまでの時間も刻一刻と迫っている。



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