マジック・インターハイに参加するためには、「同じ学校のメンバー3名」でチームを組む必要がある。
ラウンドの合間も、参加者たちは談笑している。友人と休日を過ごすのならば当然なのかもしれないが、学校という場所から離れて久しい人たちにとっては、眩しく見える光景であろう。筆者もそれを羨ましく見つめている1人だ。
今回は、その光景にインタビューとして加わることができた。早速、お届けしよう。
■ インターハイ、出場者インタビュー
――「今回、マジック・インターハイへ参加しよう!と誘ったのは、どなたなのですか?」
深谷「僕が2人を誘いました」
古田「普段はモダンをやっているので、スタンダードは慣れてないんです」
益田「僕もモダンだけですね」
――「深谷さんがスタンダードをプレイされていて、友達を誘った、と」
深谷「そうですね。なので、デッキは僕が用意しました。7個くらい候補を作って、2人に提案した形です」
――「結果として選んだのは、『黒緑昂揚』『赤黒バーン』『白青コントロール』ですか」
深谷「僕が使い慣れている『黒緑昂揚』は当初から決まっていましたね」
古田「『赤黒バーン』で使用している黒のカードは《集団的蛮行》と《血管の施し》だけなので、『赤タッチ黒』という感じですね。サイドボードは工夫が必要でしたけど、重複していた部分はほとんどないはずです」
――「赤黒緑が決まって、残りの白と青をまとめたコントロールを益田さんが使用しているわけですね」
益田「そうですね。慣れない環境なのですが、コントロールを使ってみたいと思ったので」
深谷「《静電気式打撃体》を使った『赤緑ビートダウン』も候補だったのですが、今回はこの3つに決めました」
■ デッキ構築の難しさ
――「チームスタンダードでは、『共同デッキ構築規定』がありますよね。かなり構築が難しかったのでは?」
深谷「難しかったですね。白は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《大天使アヴァシン》、黒は《闇の掌握》、そして緑の《不屈の追跡者》といった優秀なカードをどうやって使うか悩みました。『昂揚』達成を目指すために《進化する未開地》は使いたいから、3色の組み合わせも難しいでしょうから」
益田「『カラデシュ』のスタンダード環境と、デッキに慣れるまでの時間はもう少し欲しかったなぁ、と思いますね」
――「このために組まれたデッキなので、たしかに慣れるのは大変ですよね。ちなみに、みなさんは同じサークルなんですか?」
古田「はい。でも、マジックのサークル、ではないんですよ」
深谷「友達を誘って出たってところです」
――「なるほど。ちなみに、これをきっかけに古田さんと益田さんはスタンダードに挑戦を……?」
古田「どうでしょう……モダンが自分には合ってるな、と思うのですが、せっかく出場したので楽しみたいと思ってます」
益田「そうですね。1戦目はコントロールのミラーマッチで引き分けてしまったので、次は勝ちたいです」
深谷「僕も、まだまだ始まったばかりなので、協力して最後まで頑張りたいと思います」
古田「『赤黒バーン』を使う以上、僕が一番早くマッチが終わると思うので、勝って2人を楽にしてあげないと……(笑)」
深谷「たしかに、まず勝ってくれると、すごく楽になるね(笑)」
インタビューを終えると、3人は互いのデッキを取り出し、次の対戦へ向けて意見を交わし始めた。
その会話は楽しいものに違いないが、その輪に加わることができるのは、友人であり、チームメイトだけだ。今日一日、晴れる屋の店内ではこういった「友人同士の会話」が、いつもより多く交わされることだろう。
それぞれの「学生時代の思い出」にマジック・インターハイが刻まれることを望みつつ、この記事を終えたい。
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