決勝戦:笹生 裕介(バントランプ) vs. 藤本 岳大(黒単アグロ)
晴れる屋メディアチーム
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By Omori Kenichiro
スタンダード環境で猛威を振るう《荒野の再生》。だが、『第10期関西帝王戦スタンダード』の決勝戦まで勝ち進んだのは、その《荒野の再生》デッキを打ち倒してきた2つのデッキだった。
笹生 裕介が使用するのは「バントランプ」。メインボードの打ち消し呪文を削り、常に脅威を叩きつけ続けるような構成を取っている。
一方、藤本 岳大が使用するのは「黒単アグロ」。優秀な黒のクリーチャーと手札破壊の組み合わせは、重い呪文に比重を置くデッキに対して強力な武器となる。
節目となる第10期目の“スタンダード帝王”、その座に就くのは果たしてどちらか。
先手の藤本は《漆黒軍の騎士》からスタート。続けて《帆凧の掠め盗り》で《成長のらせん》を抜き去ると、3ターン目には《騒乱の落とし子》を「絢爛」で召喚と、理想的な展開を見せる。
対する笹生、《成長のらせん》を抜かれたことが苦しく土地を置くのみのターンが続く。手札にある《空の粉砕》《ハイドロイド混成体》での逆転を目指してライフの喪失を最低限に抑えたいところだ。
だが藤本の4ターン目は2枚目となる《帆凧の掠め盗り》。笹生の頼みであった《空の粉砕》を奪うと、総攻撃で笹生のライフは10に。さらに《どぶ骨》を追加して攻め立てる。
笹生は《ハイドロイド混成体》をX=2で召喚するが、藤本はこれに《無情な行動》を撃ち込み総攻撃。笹生のライフはわずか5ターンでピッタリ0へと削り取られてしまった。
笹生 0-1 藤本
先手笹生は2ターン目の《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》、後手藤本は1ターン目の《どぶ骨》でスタートを切る。藤本の攻撃を通した笹生は《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》で攻撃。
藤本は《黒槍の模範》を瞬速で呼び出し相討ちを取るが、笹生の手からは2枚目の《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》が。藤本は《どぶ骨》で攻撃を継続した後に《強迫》を唱える。
笹生の手札は《空の粉砕》《世界を揺るがす者、ニッサ》《ハイドロイド混成体》《寺院の庭》という内容。ここから《世界を揺るがす者、ニッサ》が落とされる。
笹生はこのターン引いた《平地》を置き、《ハイドロイド混成体》をX=2で召喚。手札とライフを補充しつつ、《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》が2/2狼トークンを呼び出し戦線が構築される。藤本は笹生のターン終了時に《黒槍の模範》を呼び出すと《どぶ骨》とともに攻撃。
これはそれぞれ《ハイドロイド混成体》、狼トークンと相討ちとなるが、藤本は《騒乱の落とし子》を戦場へ送り出す。 この《騒乱の落とし子》を前に険しい表情の笹生。少し考えるが、やはり放置はできないと《空の粉砕》での対処を選択する。
だが、藤本の後続はまたも強力な飛行クリーチャー《悪ふざけの名人、ランクル》!この能力によりお互いにディスカードとライフルーズ&ドローが発生。藤本は笹生のライフと選択肢を奪いつつ追加の戦力を求める。
笹生は《時を解す者、テフェリー》で《悪ふざけの名人、ランクル》をバウンスし、ゲームのスピード低化を図る。
藤本は《悪ふざけの名人、ランクル》を再召喚すると笹生に攻撃。今度の能力誘発はディスカードのみを選択。笹生のリソースを削りつつ、自身は《どぶ骨》をその能力で墓地から回収して戦力を補充する。
ここで笹生は《エルズペス、死に打ち勝つ》!厄介な《悪ふざけの名人、ランクル》を排除する。さらにこれが第Ⅲ章能力まで進めば、墓地に眠る《世界を揺るがす者、ニッサ》や《ムウォンヴーリーの世捨て人、ジョルレイル》により優位を取れる未来が見える。
しかし、藤本の攻め手はまだ途切れない。《総動員地区》の攻撃で《時を解す者、テフェリー》を倒すと、《どぶ骨》《漆黒軍の騎士》で戦線を維持。笹生は2ターン続けての《エルズペス、死に打ち勝つ》。追放する対象はいないものの、後のターンへの布石としてこれを設置する。
ただ藤本の場には十分なマナがある。《漆黒軍の騎士》がその能力を2度起動すると、《どぶ骨》との攻撃により笹生の残り8点のライフを奪い去った。
笹生 0-2 藤本
『第10期関西帝王戦スタンダード』優勝は藤本 岳大!おめでとう!!