Translated by Nobukazu Kato
(掲載日 2020/08/13)
はじめに
みなさんこんにちは。
ここ数週間、私はマジックの情熱をとあるフォーマットに傾け続けた。正直に告白すると、人生の大部分においてそのフォーマットには見向きもしてこなかった。そう、私が夢中になっているフォーマットとは、ヴィンテージだ。
「(T),《Black Lotus》を生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに、好きな色1色のマナ3点を加える。」
私のことをご存知の方ならば、こんなことを思ったかもしれない。「どうしてヴィンテージに興味を持ったんだ?」「君らしくないな」「一体何があったんだ?」と。答えはシンプルだ。私はただマジックというゲームを違った形で楽しむ方法を探していた。そしてその条件に見合ったのがヴィンテージだったのだ。
どうしてヴィンテージを選んだのか。急にこのフォーマットに引き寄せられた要因はなんだったのか。簡単に言えば、ヴィンテージは”常に”常軌を逸したことが起こるフォーマットだからだ。それは自分にも相手にも起こる。
本音を言えば、現在の状況ではヴィンテージが持つようなものこそ私のゲーム体験で必要なものだった。全体のパワーバランスに議論の余地があるとしても、いくつかのカードの組み合わせが生み出す強烈な動きを妥当なものとして受け入れられるフォーマットを欲していたのだ。
マジックに対してこういった感情のいずれかを持っているならば、あるいは単純にヴィンテージというフォーマットに興味を持っているならば、この記事はあなたにピッタリのものになるだろう。数あるヴィンテージのアーキタイプをリスト化し、この素晴らしきフォーマットにおいて各タイプのマジックプレイヤーが好むようなアーキタイプを示していく。
アーキタイプ
この項では、ヴィンテージのデッキを大きく4つのカテゴリーに分けていく。それぞれのカテゴリー内にはデッキのバリエーションが山ほど存在しているが、4つのカテゴリーに分けることでそのカテゴリーに属するデッキ群のゲームプランがおおむね理解できるはずだ。
1. 《Mishra’s Workshop》デッキ
《Mishra’s Workshop》デッキはほぼずっとヴィンテージの定番であり続けているデッキだ。昔は《煙突》《からみつく鉄線》《三なる宝球》などを組み込んだ形が主流だった。相手をロックしてまともにゲームをさせず、《巨大戦車》に類するクリーチャーでゲームに決着をつける。
このアーキタイプは長い年月をかけて今もなお進化しており、現代では特に人気の構成が2つある。ラベジャーショップと、新生のゴロスショップだ。
4 《古えの墳墓》
4 《Mishra’s Workshop》
4 《不毛の大地》
3 《ミシュラの工廠》
1 《露天鉱床》
-土地 (17)- 1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (6)- 4 《石とぐろの海蛇》
4 《歩行バリスタ》
2 《搭載歩行機械》
4 《電結の荒廃者》
4 《ファイレクシアの破棄者》
4 《鋳造所の検査官》
1 《磁石のゴーレム》
1 《ファイレクシアの変形者》
3 《クルーグの災い魔、トラクソス》
-クリーチャー (27)-
1 《ボジューカの沼》
1 《カラカス》
1 《トレイリアのアカデミー》
4 《Mishra’s Workshop》
4 《不毛の大地》
3 《古えの墳墓》
1 《埋没した廃墟》
1 《発明博覧会》
1 《ミシュラの工廠》
1 《露天鉱床》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
-土地 (23)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (7)- 3 《ファイレクシアの破棄者》
3 《湖に潜む者、エムリー》
1 《磁石のゴーレム》
3 《不屈の巡礼者、ゴロス》
-クリーチャー (10)-
1 《虚空の杯》
1 《魔力の墓所》
1 《大祖始の遺産》
1 《太陽の指輪》
4 《抵抗の宝球》
2 《魔術遠眼鏡》
1 《アメジストのとげ》
2 《世界のるつぼ》
1 《罠の橋》
1 《三なる宝球》
1 《神秘の炉》
1 《王神の立像》
1 《ウルザの後継、カーン》
1 《大いなる創造者、カーン》
-呪文 (20)-
3 《無のロッド》
2 《防御の光網》
2 《魔女封じの宝珠》
1 《ワームとぐろエンジン》
1 《外科的摘出》
1 《魔術遠眼鏡》
1 《罠の橋》
1 《マイコシンスの格子》
-サイドボード (15)-
4 《魂の洞窟》
2 《カラカス》
4 《古えの墳墓》
4 《エルドラージの寺院》
1 《露天鉱床》
-土地 (22)- 1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (6)- 4 《封じ込める僧侶》
4 《スレイベンの守護者、サリア》
2 《戦争の報い、禍汰奇》
3 《変位エルドラージ》
3 《輝きの乗り手》
4 《宮殿の看守》
4 《難題の予見者》
4 《現実を砕くもの》
-クリーチャー (28)-
まずお断りしておくが、3つ目に並べたリストは《Mishra’s Workshop》を利用していない。白単エルドラージはこの強力な土地を含めていないが、ほか2つのデッキとほぼ同じ戦略を採用している。エルドラージクリーチャーや白のクリーチャーによってそれを遂行しているが、ここではわかりやすさの便宜上、《Mishra’s Workshop》デッキのカテゴリに含めている。
上記の3つのデッキは同じタイプの戦略を用いる。《抵抗の宝球》《三なる宝球》《アメジストのとげ》など、相手に呪文を唱えづらくさせるものを広く採用しているのだ。
ラベジャーショップとゴロスショップは大きく異なる方法で勝利を目指す。ゴロスショップは基本的に完全なロックで身動きがとれないようにするのに対し、ラベジャーショップは相手の行動を妨害しているうちに《クルーグの災い魔、トラクソス》《石とぐろの海蛇》などの大型クリーチャーで勝利する。どちらのデッキも《Mishra’s Workshop》による膨大なマナを継続的に発生させられるため、自分だけは《抵抗の宝球》などによる追加のマナコストを難なく支払えるようになっている。
では、このアーキタイプを楽しめるのはどんなプレイヤーだろうか。このアーキタイプは主に2つのプレイヤー層に訴えかける。精巧なロックで相手の行動を縛り、ろくにプレイさせないことを好むプレイヤーならば、ゴロスショップが優れたデッキ選択になる。クリーチャーによる戦闘と妨害が好きで、相手がうろたえているうちにライフを0にしたい。そんなあなたにはラベジャーショップだ。
2. 《Bazaar of Baghdad》デッキ
《Mishra’s Workshop》と同様、《Bazaar of Baghdad》デッキは長らくの間ヴィンテージの定番となっている。そして、このデッキは一般的なヴィンテージのデッキとは大きく毛色が異なるものだ。
《Bazaar of Baghdad》デッキがマジックのマナシステムを使い始めたのは、ごくごく最近になってからだ。伝統的には《イチョリッド》《ナルコメーバ》《陰謀団式療法》《戦慄の復活》など、墓地から呪文をプレイすることがほとんどである。《黄泉からの橋》は打開不能な盤面を構築し、ときには2~3ターンキルを可能にする。どんなデッキかまだわからない人もいるだろうか。私がここで話題にしているのは、悪名高きドレッジである。
ドレッジも時間をかけて進化してきたデッキだが、ようやく手札から唱えられる呪文を採用するようになった。《意志の力》《否定の力》《精神壊しの罠》などである。しかし、基本的なプランは変わらない。初手に《Bazaar of Baghdad》がくるまでマリガンする。ロンドンマリガンが採用されたことで、より一層安定して初手にくるようになった。
このデッキはマジックにおいてもっとも一般的なリソースだと考えられているマナとカード枚数を度外視している。すべての行動は墓地から行われるため、私も手札が1枚になるまでマリガンしたプレイヤーに負けたことが何度かあるほどだ。
《Bazaar of Baghdad》を使うデッキは何もドレッジだけではない。最近になって《Bazaar of Baghdad》をデッキのメインエンジンとして活躍するデッキがもうひとつ登場した。そのデッキとは、《甦る死滅都市、ホガーク》デッキである。
1 《Savannah》
1 《ドライアドの東屋》
2 《吹きさらしの荒野》
1 《霧深い雨林》
1 《樹木茂る山麓》
4 《不毛の大地》
1 《露天鉱床》
4 《Bazaar of Baghdad》
-土地 (18)- 1 《Black Lotus》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (3)- 4 《日を浴びるルートワラ》
4 《死儀礼のシャーマン》
4 《縫い師への供給者》
4 《恐血鬼》
4 《復讐蔦》
4 《虚ろな者》
4 《甦る死滅都市、ホガーク》
-クリーチャー (28)-
このデッキは、みなから愛されている“死滅都市”を強く使うために《Bazaar of Baghdad》を採用している。ドレッジと似たゲームプランを狙うが、対策カードに耐性がある反面、ゲーム速度はやや低下する。
モダンの”ホガークの夏”にいい思い出がある、あるいは各フォーマットでドレッジを使ってきたプレイヤーであれば、それより超強化されたこれらのデッキはみなさんの嗜好に合うはずだ。
3. 《Ancestral Recall》デッキ
マジックの歴史上、《Ancestral Recall》を採用したくない青のデッキはないだろう。しかしここではデッキの範囲を絞り、《Ancestral Recall》に加えて《意志の力》を採用し、それらを全体のゲームプランの一部としているデッキ群を指すことにする(なかには《宝船の巡航》《時を越えた探索》といったドローソースを追加採用しているものもある)。
正直に言うと、それでもこのカテゴリーにはデッキの形・サイズが無数にある。ただ、その多くは何らかのコンボフィニッシュを持っている。《僧院の導師》 + 《Time Walk》であったり、《最後の審判》デッキの《タッサの神託者》 + 《Demonic Consultation》であったりする。《秘密を掘り下げる者》と《若き紅蓮術士》、《死儀礼のシャーマン》と《タルモゴイフ》、あるいは《ダク・フェイデン》と《覆いを割く者、ナーセット》を使った構成も存在しており、どれもヴィンテージで活躍できる実力がある。
こういった青の超強力呪文を軸にした数々のデッキのサンプルを示そう。
2 《Tropical Island》
2 《Volcanic Island》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
2 《汚染された三角州》
3 《不毛の大地》
1 《露天鉱床》
-土地 (15)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (6)- 2 《戦慄衆の秘儀術師》
2 《スプライトのドラゴン》
-クリーチャー (4)-
3 《紅蓮破》
2 《狼狽の嵐》
2 《稲妻》
2 《呪文貫き》
1 《渦まく知識》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《精神的つまづき》
1 《思案》
1 《撤廃》
1 《もみ消し》
2 《目くらまし》
1 《古えの遺恨》
1 《思考停止》
1 《自然への回帰》
4 《意志の力》
1 《噴出》
1 《死の国からの脱出》
2 《レンと六番》
1 《ダク・フェイデン》
1 《覆いを割く者、ナーセット》
1 《王冠泥棒、オーコ》
-呪文 (35)-
3 《死儀礼のシャーマン》
1 《Underground Sea》
1 《溜め込み屋のアウフ》
1 《トレストの使者、レオヴォルド》
1 《古えの遺恨》
1 《悪魔の教示者》
1 《虚空の杯》
1 《魂標ランタン》
1 《倦怠の宝珠》
-サイドボード (15)-
2 《Tundra》
2 《Underground Sea》
2 《Volcanic Island》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
1 《トレイリアのアカデミー》
-土地 (14)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (8)- 1 《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》
1 《瞬唱の魔道士》
1 《僧院の導師》
-クリーチャー (3)-
2 《紅蓮破》
1 《渦まく知識》
1 《狼狽の嵐》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《精神的つまづき》
1 《思案》
1 《吸血の教示者》
1 《悪魔の教示者》
1 《ハーキルの召還術》
1 《商人の巻物》
1 《修繕》
1 《ヨーグモスの意志》
4 《逆説的な結果》
4 《意志の力》
1 《時を越えた探索》
3 《オパールのモックス》
1 《魔力の墓所》
2 《師範の占い独楽》
1 《魔力の櫃》
1 《太陽の指輪》
1 《ボーラスの城塞》
1 《覆いを割く者、ナーセット》
1 《時を解す者、テフェリー》
-呪文 (35)-
4 《Underground Sea》
3 《霧深い雨林》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
-土地 (14)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
-パワー9 (5)- 2 《タッサの神託者》
3 《通りの悪霊》
-クリーチャー (5)-
4 《定業》
2 《塵へのしがみつき》
2 《狼狽の嵐》
1 《渦まく知識》
1 《蒸気の連鎖》
1 《Demonic Consultation》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《精神的つまづき》
1 《神秘の教示者》
1 《思案》
1 《吸血の教示者》
2 《目くらまし》
1 《悪魔の教示者》
4 《最後の審判》
1 《否定の力》
1 《神秘の論争》
4 《意志の力》
1 《噴出》
1 《時を越えた探索》
1 《ネクロポーテンス》
-呪文 (36)-
3 《虚空の力線》
2 《外科的摘出》
2 《精神壊しの罠》
1 《冠雪の島》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《黄金牙、タシグル》
1 《狼狽の嵐》
-サイドボード (15)-
3 《Tropical Island》
3 《Underground Sea》
3 《霧深い雨林》
3 《新緑の地下墓地》
4 《不毛の大地》
1 《露天鉱床》
-土地 (18)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (6)- 4 《死儀礼のシャーマン》
3 《タルモゴイフ》
2 《溜め込み屋のアウフ》
1 《瞬唱の魔道士》
2 《トレストの使者、レオヴォルド》
1 《厚かましい借り手》
-クリーチャー (13)-
2 《Tropical Island》
2 《Volcanic Island》
1 《Tundra》
3 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
2 《汚染された三角州》
1 《Library of Alexandria》
1 《露天鉱床》
1 《不毛の大地》
-土地 (16)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (7)- 1 《業火のタイタン》
1 《太陽のタイタン》
-クリーチャー (2)-
2 《紅蓮破》
1 《渦まく知識》
1 《狼狽の嵐》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《精神的つまづき》
1 《のぞき見》
1 《古えの遺恨》
1 《天秤》
1 《商人の巻物》
1 《火/氷》
1 《精神壊しの罠》
4 《意志の力》
1 《噴出》
1 《時を越えた探索》
1 《宝船の巡航》
2 《ドルイドの誓い》
2 《森の知恵》
1 《死の国からの脱出》
1 《水蓮の花びら》
1 《魂標ランタン》
2 《レンと六番》
2 《ダク・フェイデン》
1 《覆いを割く者、ナーセット》
1 《王冠泥棒、オーコ》
1 《精神を刻む者、ジェイス》
-呪文 (35)-
2 《自然の要求》
2 《貪欲な罠》
2 《耳の痛い静寂》
2 《大祖始の遺産》
1 《カラカス》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《狼狽の嵐》
1 《古えの遺恨》
1 《トーモッドの墓所》
-サイドボード (15)-
すべてのデッキに共通しているのは、その主たるゲームプランだ。《Ancestral Recall》、《意志の力》、その他のドロー呪文/打ち消し呪文により、コンボフィニッシュを決めたり、次のカテゴリーで紹介するデッキ群から身を守りながらプレッシャーをかけられるようにしている。
このカテゴリーは多種多様なプレイヤーに訴えかけるものであり、幅広い人に受け入れられるだろう。古典的なミッドレンジのファンにとってはここが居場所になるはずだ。伝統的なコントロール、テンポ、コンボコントロールのファンも同様だろう。ここに掲げたデッキたちは、みなさんが上の環境で慣れ親しんだデッキよりも大幅に強化されたものになる。
4. コンボデッキ
さて、ここまでは何らかのコンボやコンボらしい方法で最終的な勝利を目指すデッキ群をチェックしてきた。では、ここであえて”コンボ”というカテゴリーを再び設ける理由は何だろうか?この4つ目のカテゴリーは、守るために《意志の力》などを採用することなく、コンボに特化させたものを指す。コンボを決めることに専心したデッキだ。フィニッシュ手段は《苦悶の触手》や《ゴブリンの放火砲》に限らず、強烈なゲームエンドにつながるもの全般である。
ここ最近では、ヴィンテージにおいて多大な成功を収めている純粋なコンボデッキはひとつしかない。これは当然のことのようにも思える。ヴィンテージで採用されるカードのほとんどはコンボデッキに強いのだ。コンボデッキは《Ancestral Recall》や青のキャントリップを使ってコンボパーツを探し出し、2~3ターン目の勝利を目指す。
「この呪文を唱えるための追加コストとして、アーティファクトを1つ生け贄に捧げる。あなたのライブラリーからアーティファクト・カードを1枚探し、そのカードを戦場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。」
コンボデッキでは《修繕》がほぼ間違いなく採用されている。デッキリストをいくつか拾い読みしてみれば、《修繕》がちらほらと見受けられるはずだ。《ボーラスの城塞》が登場したことで最近強化されたカードでもある。サイドボードから《荒廃鋼の巨像》などを投入することで、よりシンプルなバックアッププランを用意することも可能だ。直近で人気のコンボデッキは青黒ベースのストームデッキだろう。
3 《Underground Sea》
1 《Badlands》
4 《汚染された三角州》
2 《血染めのぬかるみ》
1 《トレイリアのアカデミー》
-土地 (12)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Timetwister》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
-パワー9 (9)- -クリーチャー (0)-
4 《強迫》
3 《定業》
1 《渦まく知識》
1 《蒸気の連鎖》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《神秘の教示者》
1 《思案》
1 《撤廃》
1 《吸血の教示者》
2 《陰謀団の儀式》
1 《悪魔の教示者》
1 《修繕》
1 《Wheel of Fortune》
1 《意外な授かり物》
1 《ヨーグモスの意志》
1 《苦悶の触手》
2 《闇の誓願》
1 《ネクロポーテンス》
1 《金属モックス》
1 《ライオンの瞳のダイアモンド》
1 《水蓮の花びら》
1 《魔力の墓所》
1 《魔力の櫃》
1 《太陽の指輪》
2 《防御の光網》
1 《願い爪のタリスマン》
1 《ボーラスの城塞》
-呪文 (39)-
こういったタイプのデッキをおすすめしたいのは、ゲーム内でパズルを解くことが好きなプレイヤーである。相手が妨害してきたとしても、コンボを押し通せるように入り組んだルートを見出したいプレイヤーだ。
おわりに
さて、今回の内容は以上になる。ヴィンテージは広大なフォーマットだ。イノベーションの余地は多大にあり、そのカードプールの膨大さから新セットが出るたびに、ほぼ間違いなく新たなコンボが見出される。
この記事を通してヴィンテージの可能性、みなさんの趣味に合うデッキ、そしてみなさんらしいマジックの楽しみ方のヒントを示せたら幸いだ。
今回もお付き合いいただきありがとう。また次回。
カスパー・ニールセン (Twitter)