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1/22(金)、ついに最新エキスパンション『ゲートウォッチの誓い』が発売されます。
多数の魅力的なカードの収録に、どのカード/デッキが強いのか、どのカードを買えばよいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで第5期「神」の4人に、各フォーマットでの「注目カードトップ3」を聞いてみました!
晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。
スタンダード・モダン・レガシー・ヴィンテージの4フォーマットで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。
詳しくはこちらをご覧ください。→【神決定戦特設ページ】
各フォーマットのエキスパートであり第一人者でもある彼らの意見を、ぜひ参考にしてみてください。
それでは、どうぞ!
◆ 第5期スタンダード神 和田 寛也
(【BIGMAGICユニホーム契約】プレイヤー)
『ゲートウォッチの誓い』エキスパンション全体の印象
ゼンディカーのストーリーが「無色マナ」や「誓いサイクル」などによって、ゲーム上に見事に再現されており、ヴォーソス垂涎のセットというのが『ゲートウォッチの誓い』に対する印象です。
スタンダードフォーマットへの影響としては、「無色マナ」を要求するエルドラージクリーチャーたちはどれも非常に強力な能力を持っており、特に《大いなる歪み、コジレック》はエルドラージランプを大幅に強化する最終兵器と言えるでしょう。
また、エルドラージ以外にも、久しぶりに登場した3マナPWである《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や、「ついにチャンドラ・ファンがチャンドラに見合った強さのカードを手に入れることができるようになったと言える」と【マローが豪語する】《炎呼び、チャンドラ》など、新たな可能性を感じさせるカードが多く収録されており、総じてデッキを作りたくなるカードが多い、良セットと言えるでしょう。
『ゲートウォッチの誓い』スタンダード注目カードトップ3!
■ 1位 《大いなる歪み、コジレック》
打ち消されないドロー能力と《撹乱する群れ》を彷彿とさせるカウンター能力が噛み合っており、キャストまで辿り着くことができれば、圧倒的なアドバンテージによって対戦相手を圧倒することができる1枚です。
仮に2ターン目《残された廃墟》→3ターン目《爆発的植生》→4ターン目《ニッサの復興》とブン回って5ターン目のキャストに成功した場合、その時点での手札枚数は3枚なため、4ドローが可能であり、同じ枚数を引くことができる《好機》が6マナであることを考慮すると、無色マナを含む10マナは破格のコストパフォーマンスと言えるでしょう。
《絶え間ない飢餓、ウラモグ》と異なり、盤面に触ることはできませんが、そこは《コジレックの帰還》がカバーしてくれます。
前環境においては、強力でありながらもアタルカレッドという天敵に悩まされていたエルドラージランプデッキですが、《コジレックの帰還》という有効な回答も得たことによって、新環境スタンダードで圧倒的な存在感を発揮すると予想しています。
■ 2位 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》
『マジック・オリジン』の各種両面PWがいるため、あまり意識されていませんが、実は3マナ以下PWは《悪夢の織り手、アショク》以来の登場となります。
これまで収録されてきた3マナ以下PWは、《悪鬼の血脈、ティボルト》を除き、スタンダードにおいて一定の活躍をしてきた実績があります。
今回登場した《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》も、その低コストに加え、「トークンで自身を守れる」「アドバンテージを取れる」などの活躍要件を満たしていますので、スタンダードでの活躍は十分に期待できるのではないでしょうか。
■ 3位 《森の代言者》
条件を満たすことによって4/5警戒となり、《包囲サイ》と肩を並べる強力クリーチャーへと進化する1枚です。
「あなたが6つ以上の土地をコントロールしているかぎり」という条件は、言うなればゼンディカー版スレッショルド。《白蘭の騎士》や《精霊信者の剣》などと組み合わせれば、対戦相手の想定よりも早いターンで達成することも不可能ではありません。
強化されたミシュラ土地で殴るもよし、「覚醒」持ち呪文を駆使するも良し。ゼンディカーフレイバー溢れる、新しいビートダウンデッキの可能性をかつてないほどに感じています。
◆ 第5期モダン神 市川 ユウキ
(【Team Cygames】所属)
『ゲートウォッチの誓い』エキスパンション全体の印象
新たに無色マナでしかコストを払えないカードたちが登場。
スタンダード環境では無色マナをまかなうことがデッキ構築上難しいところもあるかと思いますが、モダンでは別の話。
無色マナを生み出す土地を軸にしている、【黒単エルドラージ】や【無色トロン】が大幅に強化!
《欠片の双子》と《花盛りの夏》が禁止されたこともあり、モダン環境は激変するでしょう!
『ゲートウォッチの誓い』モダン注目カードトップ3!
■ 1位 《難題の予見者》
【黒単エルドラージ】のエースとなるクリーチャーが登場。
マナコストが無色マナを含む4マナですので、《ウギンの目》《エルドラージの寺院》や、《エルドラージの寺院》《エルドラージの寺院》などのマナベースから最速で2ターン目に展開することも可能です。
《突然の衰微》や《稲妻》などのモダンにおける標準除去が効かず、手札破壊した後も盤面に残りうるスペックを有しています。
場に出したときに相手の手札にスペルがなく、返しに除去を引かれてしまったりすると少し損した気分になってしまいますが、そんなことは些細な問題でしょう。
【黒単エルドラージ】をTier1に押し上げるキーパーツ!
モダンをやるなら《難題の予見者》は揃え得!
■ 2位 《現実を砕くもの》
【黒単エルドラージ】のエースとなるクリーチャーが登場!(デジャブ)
マナコストが無色マナを含む5マナですので、3ターン目には安定してキャストできるのではないでしょうか。
また、5/5というサイズがモダンでは非常に強力。
《タルモゴイフ》は基本サイズが4/5ですし、《包囲サイ》や《黄金牙、タシグル》などのモダンではファッティと称される大型クリーチャー群もすべて4/5ですので、それらに対して有利なコンバットを仕掛けられます。
さらにトランプルを持っているので、《未練ある魂》のスピリットトークンなどでのチャンプブロックも不可能!まさに至れり尽くせりなクリーチャーですね。
《ヴェールのリリアナ》との相性はバツグンで、プラス能力で相手のハンドを絞った後に展開できれば実質的に除去不能なクリーチャーになります。
■ 3位 《歪める嘆き》
こちらはどちらかというと【無色トロン】を強化する1枚。
一番目のソーサリー呪文を打ち消す能力が強力で、《思考囲い》などの手札破壊や、バーンデッキの火力呪文、サイドボード後は通るとゲームセット級の《塵への崩壊》などへの対策となります。
除去モードは各種マナクリーチャーやBG系の《闇の腹心》などが対象に。
《欠片の双子》コンボが環境に存在すれば《詐欺師の総督》と《やっかい児》両方を対処出来、非常に有用でしたが、禁止になってしまったので少し用途が狭くなってしまいましたね。
最後のトークンを出すモードも一見地味ですが、1ターンを作るチャンプブロッカーとなったり、2ターン目にトークンを出し、3ターン目にトロンランドを揃えて8マナを出して《忘却石》の設置→即起動や、《精霊龍、ウギン》キャストなどが可能になるなど、決して使われない能力ではないと考えています。
◆ 第5期レガシー神 川北 史朗
『ゲートウォッチの誓い』エキスパンション全体の印象
「エルドラージ強し!!」
【前回の記事】で、「レガシー視点で強いカードというのは新しいエキスパンションの中でも中々ない」と書きましたが、今回はレガシーのデッキアーキタイプに「エルドラージ」が加わるのではないかとワクワクしています。その立役者は何と言っても《ウギンの目》と《エルドラージの寺院》でしょう。既に高騰していますが、レガシーでも本格的に使われだしたら、今以上の値段になるのでは??
さて、私が注目している『ゲートウォッチの誓い』のカード3枚はこれです!!
『ゲートウォッチの誓い』レガシー注目カードトップ3!
■ 1位 《エルドラージのミミック》
世間では《難題の予見者》が注目されていますが別のエルドラージを選びました。
僕の好きな【親和】を彷彿とさせますね。エルドラージ版《金属ガエル》といった感じですかね。
ですが何とこのカードを使うと後手であれば、2キルも可能に!!(※)
1ターン目:《ウギンの目》セット、《エルドラージのミミック》×4と、「X=2」の《果てしなきもの》×2をプレイ。
2ターン目:《エルドラージの寺院》セット、《難題の予見者》または3枚目の《果てしなきもの》をキャスト。
⇒《エルドラージのミミック》×4は4/4×4になるので2/2の《果てしなきもの》×2と合わせて合計20点!
2ターン目:《エルドラージの寺院》セット、《難題の予見者》または3枚目の《果てしなきもの》をキャスト。
⇒《エルドラージのミミック》×4は4/4×4になるので2/2の《果てしなきもの》×2と合わせて合計20点!
(※合計9枚のカードを使用するので、先手だとカードの枚数が足りません。また《ファイレクシアン・ドレッドノート》を使うとより条件が楽になりますが、通常の構築だと入らないと思うので使用していません)
■ 2位 《歪める嘆き》
これも世間で注目されているカードなので正直あまり選びたくなかったのですが、【前回の記事】の《タイタンの存在》を選んでいる以上、注目せざるをえないですね。
明らかに《タイタンの存在》より有用なカードです。
このカードは以下のようにレガシー環境で対応できるカードが多いのが魅力的。
・パワーかタフネスが1以下のクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
⇒《闇の腹心》、《死儀礼のシャーマン》、《石鍛冶の神秘家》、《若き紅蓮術士》、変身前の《秘密を掘り下げる者》、 各種エルフなど、レガシーで一線級で活躍しているクリーチャーたちを除去可能。
・ソーサリー呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
⇒《終末》、《実物提示教育》、《冥府の教示者》、《死体発掘》、《再活性》、《自然の秩序》、《垣間見る自然》、《Hymn to Tourach》など、Tier1で活躍しているデッキのキーカードを打ち消せる。
・無色の1/1のエルドラージ(Eldrazi)・末裔(Scion)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「このクリーチャーを生け贄に捧げる: あなたのマナ・プールに(◇)を加える。」を持つ。
⇒上記の使い道がなさそうな相手にもマナ加速として腐らない!
【MUD】や【ポスト】で今までメイン戦で苦手としてきたコンボに勝てる可能性が高くなったのは大きな収穫といえると思います。
■ 3位 《作り変えるもの》
1位に選んだ《エルドラージのミミック》、《不毛の地の絞殺者》、《ファイレクシアの破棄者》等と合わせてどうぞ!!
◆ 第5期ヴィンテージ神 森田 侑
『ゲートウォッチの誓い』エキスパンション全体の印象
『戦乱のゼンディカー』と比べて全体的にカードパワーが高くなった印象を受けます。
特に無色マナ関連のカードは強力なものがいくつかあるので、今後の無色マナの扱いを含め期待を持たせてくれるエキスパンションだと感じました。
ただし「重くて強い」カードが多いので、「軽さ」や「尖った」ことが求められるヴィンテージ環境に参入しうるカードは現状あまりなさそうといったのが正直な感想です。
『ゲートウォッチの誓い』ヴィンテージ注目カードトップ3!
■ 1位 《禁忌の果樹園》(Zendikar Expeditions)
フェッチランド等をフルアートで再録することにより各フォーマットを (資産的な意味で) 揺るがしたZendikar Expeditionsですが、今回のエキスパンションでは予想外のものが再録されました (正直、ミシュラランドが再録されると思っていました)。
《古えの墳墓》、《不毛の大地》、《露天鉱床》、《マナの合流点》など、ヴィンテージでも見かける強力な土地たちがZendikar Expeditionsとして多数再録されますが、《禁忌の果樹園》はヴィンテージでの有力デッキ、オース (《ドルイドの誓い》) デッキの核となるカードなので、「ヴィンテージらしい」カードとして選出させていただきました。
カードの効果はもとより絵が好きなので4枚集めたいところですが、いつ集めきれることやら……。
■ 2位 《終止符のスフィンクス》
最近はあまり見かけませんが、《Mana Drain》を複数枚採用したコントロールデッキのフィニッシャー候補として一考の価値があります。
この手のデッキには《聖別されたスフィンクス》がよく採用されているので、とにかく堅い前者か生き残れば勝ちの後者、どちらを選ぶかで好みが出てくるでしょう。
スペルが打ち消されなくなる、ということでコンボ搭載型のオースデッキ等にも採用しても面白そうですが、その場合は《龍王ドロモカ》という競合相手との差別化が欲しいところです。
■ 3位 《嵐追いの魔道士》
私が【ヴィンテージ神決定戦】で使用したデッキ「ジェスカイメンター」と相性がいい!
……と言いたいところですが、「残り数点を何とか削りたい」というときに輝くカードなので、どちらかというと青赤デルバーなどの、より前のめりなデッキで使うことになりそうです。
青赤デルバーの2マナ域は《ヴリンの神童、ジェイス》や《若き紅蓮術士》などが存在するので、採用に値するかどうかは今後使っていって確認したいところです。
「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点で、各フォーマットの『ゲートウォッチの誓い』の注目カードをレビューしてもらいました。
彼らが、そして世界中のプレイヤーたちが、これらのカードをどう使うのか?
発売後に行われるプロツアー『ゲートウォッチの誓い』や各フォーマットの大会結果をお楽しみに!!
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