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本大会PWCチャンピオンシップでは、昨年1年間の功績を称えるようにPWCポイントランキング上位者に不戦勝(bye)が与えられている。
ポイントランキング5位の斉田にとっては2bye明けとなる本マッチ。
一方大井はポイントランキング9位で、8位までに与えられる2byeには若干届かなかった形。
そんな言わば“PWC常連”の2人マッチをお届けしよう。
なお使用デッキはそれぞれ、
斉田:アブザンアグロ
大井:ダークジェスカイ
となっている。
Game 1
先手の大井は7枚で即キープ。斉田はマリガン後の初手にもあまり満足できていない様子だが、悩んだ末にキープ。
ゲームは瞬く間に決した。
大井が流れるように《ヴリンの神童、ジェイス》→《カマキリの乗り手》→《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と展開する間に、斉田は唯一《森の代言者》をプレイするのみだったのだ。
せめて3ターン目にアンタップの土地から《先頭に立つもの、アナフェンザ》をプレイできていればまだ違った展開になったかもしれないが、これではいかんとも。
《はじける破滅》で《先頭に立つもの、アナフェンザ》が除去されると斉田は即座に投了。
5ターンキル!
斉田 0-1 大井
Game 2
斉田の初動は3ターン目、《先頭に立つもの、アナフェンザ》を出すか、《究極の価格》で大井の《ヴリンの神童、ジェイス》を除去するか。若干悩み、後者を選択。するとこのルーターを退けたことが吉と出たか、大井は2枚で土地が止まってしまう。
ただノーアクションというわけでもなく、《精神背信》で《包囲サイ》を抜くとともに、斉田の手札が《先頭に立つもの、アナフェンザ》と《絹包み》であることを確認し今後の糧とする。
斉田が予定調和的に《先頭に立つもの、アナフェンザ》をプレイした返しで、大井は《苦い真理》で手札を補充。攻勢の斉田に対して、大井がいかに受けるかという展開になってきた。
大井 雅貴 |
斉田の次なる一手は「変異」=《棲み家の防御者》。手札を減らすことなく用意できるクロックとして素晴らしい。《焙り焼き》された《先頭に立つもの、アナフェンザ》を再びプレイし、大井にプレッシャーをかける。
だが大井も1対2交換のできる呪文、《影響力の行使》をプレイすると、大井の支配下に寝返った《先頭に立つもの、アナフェンザ》が除去できない斉田は足踏み。
パーマネント、手札ともにもはやわずかとなった両者の間に緊張感が走り、さらにここからトップデッキ合戦が始まりゲームはクライマックスへと加速する。
斉田の《精神背信》で致命的な《炎呼び、チャンドラ》が取り除かれるも、大井はすぐさま《カマキリの乗り手》というクロックを用意する。これには《絹包み》が合わせられるが、大井の《焦熱の衝動》で《棲み家の防御者》が除去されると、場の均衡が大井に傾く。
壮絶なトップデッキ合戦だが、大井がプレイできない《苦い真理》を引き小休止。
だが結末はあっけなく。
《苦い真理》がプレイできないほどまで減った大井のライフ。
それを摘み取ったのは斉田の最後のトップデッキ、《包囲サイ》。
思わずギャラリー共々場が和む。
斉田 1-1 大井
Game 3
大井は三度7枚キープ、斉田は三度1マリガンで6枚。
三度2ターン目に《ヴリンの神童、ジェイス》を展開する大井に対して、斉田は《始まりの木の管理人》というクロックをあらかじめ用意している。先の2ゲームとは異なる展開だ。
斉田 逸寛 |
まずは斉田の《精神背信》によって大井の強力な手札が晒される。
《影響力の行使》、《焙り焼き》、《苦い真理》、《精神背信》。おそらくこのゲームも自分が大井を攻め切れるがどうかという展開になるだろう。そう考えた斉田はじっくり悩んで《影響力の行使》を取り除く。
対する大井の《精神背信》は迷わず斉田の《包囲サイ》を抜き、残る斉田の手札を《アブザンの魔除け》のみとする。そして《焙り焼き》の対象が他にないことを確認したので、前のターンには見逃した《始まりの木の管理人》をきっちり除去するという手堅いプレイを見せる。
斉田は《アブザンの魔除け》、大井は《苦い真理》を2発重ねて、お互い次なる手を探る。斉田は《棲み家の防御者》で《始まりの木の管理人》を回収し、《乱脈な気孔》とともに大井を攻めたてる。
だがそれを受ける大井からのリアクションは芳しくない。土地を引きすぎているのだ。
盤面に対処できるカードを用意できない大井に対して、強烈なアブザンアグロの攻め手は多くの時間を与えない。斉田がそのまま大井のライフを削り切った。
斉田 2-1 大井
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