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PWCポイントランキング3位の簗瀬は今日ここまで3勝2敗。ドローに恵まれなかったり、細かいミスとしてしまったりとあまりノっていないとのことだ。
先日簗瀬は狭き門として知られているMO(Magic Online)のPTQを突破しており、来月行われるプロツアー・マドリードに自身初参加する。
快挙の代償として今日はドローが付いてこないということなのだろうか?確かに簗瀬の使う4色ラリーは色マナの厳しいデッキだが……
対する知念は東京近郊で精力的に活動するプレイヤーだ。
PWCにはそこまで参加しているわけではないが、PWCとして開催されたPPTQに上位入賞することによりPWCCの権利を得ている。
また【BIGMAGIC Invitational】の予選を突破しており、来週は大阪まで遠征の予定とのこと。十分に実力を持ったプレイヤーというわけだ。
デッキは赤黒青の飛行ビートダウンで、さらに《静寂を担うもの》や《難題の予見者》など、無色マナのエッセンスが渋く光る。
Game 1
マリガン後の簗瀬の手札には土地が2枚。
しかも《エルフの幻想家》をプレイしても追加の土地は引けず、なるほどノっていないというのも納得。やや遅れて3枚目の土地を引き、手札のクリーチャーを展開する。
続けて知念の《飛行機械技師》を3体の1/1、《エルフの幻想家》*2と《ズーラポートの殺し屋》でブロックする一幕。パワーカードのひしめく現代のスタンダード環境において、さながらリミテッド環境のような戦闘シーンにやや和ませられる。
だが知念の場に《雷破の執政》が出てくると状況は一変。
簗瀬は数で勝負と行きたいところだが、《集合した中隊》にはメインボードからの《払拭》が突き刺さる。
さらに悪いことに《雷破の執政》2体目が登場。
ライフ9の簗瀬は手札に《先祖の結集》を持っているが、墓地に”タネ”が足りず《集合した中隊》の方をプレイ。
上々の《反射魔道士》2体がめくれて耐えたかと思いきや、知念の最後の手札は《嵐の憤怒、コラガン》!
知念が鮮やかに飛行ビートダウンを決め1ゲーム目を先取した。
知念 1-0 簗瀬
Game 2
先手の簗瀬の動きは《エルフの幻想家》、《地下墓地の選別者》、《集合した中隊》!
思わず目を見張るほどの良い回りだが、《集合した中隊》でめくれたのは《ナントゥーコの鞘虫》のみと今日のアンラッキーマンはやはりどこか冴えない。
簗瀬 要 |
小粒なクリーチャーが並んだ簗瀬の場に対する知念の初太刀は《光輝の炎》。《地下墓地の選別者》による占術を挟み、場には《ナントゥーコの鞘虫》のみが残る。
簗瀬はなんのこれしきと、次なる軍勢となる2体目の《ナントゥーコの鞘虫》と《ヴリンの神童、ジェイス》を呼び出す。
知念は先のゲームの勝利の立役者である《雷破の執政》をプレイして攻勢に転じたいところだが、これは直ちに《残忍な切断》で退けられる。
2体目の《雷破の執政》も同じく《残忍な切断》されると、小粒なクリーチャーによるビートダウンも積もり積もって知念の残りライフはわずかに4。ということは。
《ズーラポートの殺し屋》の能力によってジ・エンド。
知念 1-1 簗瀬
Game 3
先手の知念はテイクマリガン。実はここまで知念もあまり初手には恵まれていない。
簗瀬はマリガン後の《大草原の川》、《梢の眺望》という黒マナのないハンドを慎重にダブルマリガンする。少し枚数が減って寂しくなってしまったが、きっちり色マナの揃っているハンドをキープ。
3ゲーム目にして初めて知念が《静寂を担うもの》、《飛行機械技師》と先手を打ってクリーチャーを展開する。
根本的に飛行に弱い簗瀬のデッキにとって、小粒ながら侮れないクロックだ。
ちらりと知念の手札を覗くと《龍詞の咆哮》が2枚と《残忍な切断》という除去が見え、簗瀬のクリーチャーを除去しながらクロックを刻むというゲームプランがはっきりしている。
知念 康介 |
まずは厄介な《ナントゥーコの鞘虫》に《残忍な切断》を当てると、簗瀬の《ヴリンの神童、ジェイス》+《ズーラポートの殺し屋》という展開に対して、知念のトップデッキは100点満点の《雷破の執政》!
これで《龍詞の咆哮》が本領発揮する態勢は整った。
勝利が間近な知念が簗瀬の《ナントゥーコの鞘虫》が出るのに対応して《ズーラポートの殺し屋》を《龍詞の咆哮》で除去せず、対象不適切になってしまうというややヒヤっとするプレイもあったが、土地を引き続けてしまっている簗瀬はやがて現れた《雷破の執政》に対処することができず、ゲームは終幕を迎えた。
知念 2-1 簗瀬
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