発売直前!『統率者レジェンズ』で遊ぼう!
みなさんこんにちは!トロピ大塚です。
いよいよ明日には『統率者レジェンズ』が発売されます。《宝石の睡蓮》や《敵対工作員》のような一目見ただけで強力なカードが話題ですが、クセが強そうで扱うのが難しいカードもたくさん登場していますね。
ただ統率者戦はカジュアルなフォーマットなので、見るからに強い!というカードを使うよりも、自分の趣味に合ったおもしろカードで遊んだほうがより楽しめると思います。
そこで今回は、『統率者レジェンズ』の中でもひときわクセが強そうな伝説のクリーチャーを統率者に据えてデッキを組んでいこうかなと思います。
《親指なしのクラーク》を使いたい!
カードリストを見て一番僕の性癖にマッチしたカードがありました。それが《親指なしのクラーク》です。
インスタントかソーサリーを唱えるたびにコインを投げ、勝ったらそれがコピーされ、負けたら手札に戻ってマナだけ失うというもの。めちゃめちゃ楽しそう!
一見ただのバクチカードで、強くは見えません。しかし僕はこの「負けたときに唱えたカードが手札に戻ってくる」という一文のおかげで、実はかなりのポテンシャルを秘めているんじゃないかと思いました。
その理由の1つは、「手札に戻ってくることがデメリットにならない」呪文を唱えれば、ノーリスクで使うことができるからです。
これはどんな呪文が当てはまるかというと、まずはピッチスペルです。《意志の力》のようなカードでは手札を消費してしまうためあまり良くないですが、コストを要求しない《水没》や《激情の後見》は失敗しても何度でも打てます。《モグの分捕り》なんかは、まさにこのデッキにぴったりのカードですね。
また「続唱」持ちのカードであれば、むしろ手札に戻ってくることがメリットになり得ます。今回は新しい「続唱」がたくさん出ているので、ウィザーズ的にはそれも考えられているでしょう。
そして、この《親指なしのクラーク》は「共闘」を持っており、この「共闘」相手として相性がいいといわれているのが《千の顔の逆嶋》です。《千の顔の逆嶋》はレジェンドルールを無視できるうえに、《親指なしのクラーク》の2体目となれるため、スペルを唱えるたびにコイントス能力が2回誘発して成功確率をあげることができます。
1回成功・1回失敗でもコピー&手札に戻ってもう1回遊べるドンなので、2回失敗しなければアドバンテージしかありません。
今回はこれを生かして「《親指なしのクラーク》&《千の顔の逆嶋》」デッキを考えていきたいと思います。
コイントスしたい!
とはいえ、この2枚を統率者に据えるなら持ち味のコイントスをどうにか生かしたいところ。コイントスをやり直せる《クラークの親指》は必須カードになるでしょう。戻ってきた親指で思う存分コイントスだ!
ガチの構成なら、呪文をコピーできる能力を生かしてストーム系のフィニッシュを考えるほうがよさそうですね。《親指なしのクラーク》の数を《クローン》などでコピーすることによって、さらに呪文をコピーできるチャンスが増えます。
そして《大笑いの写し身》や《熱の陽炎》など、インスタント・ソーサリーでコピートークンを生み出すカードもあるので、それらをコイントスで水増しすることができれば、さらに《親指なしのクラーク》は増えていきますね。《複製の儀式》の「キッカー」をコピーしたら大変なことになりそうです。
《親指なしのクラーク》をコピーせよ!
ステップ1
レジェンドルールを無視して《親指なしのクラーク》のコピーを生成!
ステップ2
コピー・トークンをつくるスペルをコイントスしまくってさらにコピー!
ステップ3
クラークたくさん!
こうなるとあらゆるスペルが大量のコピーを生み出せるようになります。
《炎の儀式》や《煮えたぎる歌》をコピーしまくってで赤マナを大量発生させてもいいですが、直接マナを生み出す呪文でなくても、《大あわての捜索》や《断絶》などのフリースペルをコピーすれば青マナも土地から捻出できます。
こうして大量にクラークを生み出し、マナも十分!という状態になったら、コピーするだけで勝てる《稲妻》などでフィニッシュしましょう。《船殻破り》や《敵対工作員》といった、瞬速のヘイトクリーチャーが最近は多いので、除去としてもコンボのフィニッシュ手段としても使える火力は少し多めに取っておきたいです。
《摘出》で相手のライブラリーをすべて追放しても面白いかもしれません。決めきれなくても相手の勝ち手段を抜いて有利な状態でゲームを進められるので、コンボに勝ち手段を絞っている相手には有効です。
お前のデッキねえから!
ということで「クラークをたくさん並べて呪文をいっぱいコピーする」というコンセプトでデッキを組んでいきましょう。
1 《千の顔の逆嶋》
-統率者 (2)- 7 《島》
2 《山》
1 《蒸気孔》
1 《Volcanic Island》
1 《乾燥台地》
1 《血染めのぬかるみ》
1 《溢れかえる岸辺》
1 《霧深い雨林》
1 《沸騰する小湖》
1 《汚染された三角州》
1 《虹色の眺望》
1 《樹木茂る山麓》
1 《真鍮の都》
1 《統率の塔》
1 《マナの合流点》
1 《滝の断崖》
1 《シヴの浅瀬》
1 《焦熱島嶼域》
1 《訓練施設》
1 《蛮族のリング》
1 《古えの墳墓》
1 《宝石の洞窟》
1 《家路》
-土地 (30)- 1 《遵法長、バラル》
1 《波止場の恐喝者》
1 《金粉のドレイク》
1 《幻影の像》
1 《二重詠唱の魔道士》
1 《船殻破り》
1 《猿人の指導霊》
1 《ファイレクシアの変形者》
1 《灯の分身》
-クリーチャー (9)-
1 《渦まく知識》
1 《摘出》
1 《信仰無き物あさり》
1 《狼狽の嵐》
1 《ギャンブル》
1 《ギタクシア派の調査》
1 《High Tide》
1 《稲妻》
1 《神秘の教示者》
1 《思案》
1 《炎の儀式》
1 《白鳥の歌》
1 《思考掃き》
1 《思考停止》
1 《サイクロンの裂け目》
1 《捨て身の儀式》
1 《ぶどう弾》
1 《マナ吸収》
1 《交錯の混乱》
1 《ナーセットの逆転》
1 《発熱の儀式》
1 《断絶》
1 《双つ身の炎》
1 《非実体化》
1 《大笑いの写し身》
1 《偏向はたき》
1 《激情の後見》
1 《否定の力》
1 《大あわての捜索》
1 《熱の陽炎》
1 《ジェスカの意志》
1 《モグの分捕り》
1 《模写》
1 《煮えたぎる歌》
1 《Timetwister》
1 《Wheel of Fortune》
1 《意志の力》
1 《水没》
1 《発展/発破》
1 《Mystic Remora》
1 《死の国からの脱出》
1 《リスティックの研究》
1 《金属モックス》
1 《Jeweled Amulet》
1 《宝石の睡蓮》
1 《ライオンの瞳のダイアモンド》
1 《水蓮の花びら》
1 《魔力の墓所》
1 《モックス・ダイアモンド》
1 《魔力の櫃》
1 《太陽の指輪》
1 《秘儀の印鑑》
1 《呪われたトーテム像》
1 《友なる石》
1 《イゼットの印鑑》
1 《クラークの親指》
1 《独創のタリスマン》
1 《双晶の杖》
-呪文 (59)-
思ったより火力を入れるスペースがなかったので、土地兼インスタントタイミングの火力になる《蛮族のリング》を採用しています。
試しで使った感じでは《親指なしのクラーク》と《千の顔の逆嶋》が並ぶと、予想以上にこちらのコンボが通りやすくなりました。呪文が2倍になるので相手の妨害が追い付かず、こちらのカウンターも強力になるので、まずは2体並べることを意識して立ち回るのがいいかなと思います。《狼狽の嵐》を打たれるとどうにもならないことはありますが、そういったレアケース以外では統率者が対処されない限り、かなり好感触でした。
デッキ構築のコツは、デッキ全体のマナコストを下げること。コインに失敗しても《思案》・《渦まく知識》程度ならもう一度打ち直すのも簡単です。
またこのデッキの一番のいいところは、ガチなデッキですが負けたら「運のせい」にできること。あなたのメンタル安定に一役買ってくれることでしょう。
もっとカジュアルに組むなら《時の縫い合わせ》や《偶然の出合い》などのコイン系カードを大量に入れてみるのもいいかもしれません。《Fork》にはじまる呪文をコピーするカードもバリエーション豊富なため、カジュアルでもガチでも、自分の予算に合わせて十分楽しめるデッキが組めると思います!
ぜひ遊んでみてください!
おまけ:《宝石の睡蓮》は強い?弱い?
『統率者レジェンズ』において、一番の目玉カードといえばこれ、《宝石の睡蓮》。
統率者限定とはいえ、0マナから3マナを生み出せるマナ加速は魅力的。人によっては強すぎるという人もいますし、そんなに強くないだろうという人もいます。
というわけでこのカードの強さについて様々な視点から考えていきたいと思います。
このカードをもっとも強く使えるタイミングは、もちろん「統率者を唱えるまで」。しかし統率者を唱えたあと、このカードの価値は急速に失われていきます。2度目、3度目のキャストには貢献しますが、状況次第なので相手に依存します。
また「統率者を唱えるために使用できる」=それ以外は何もできないということでもあります。《Black Lotus》や《ライオンの瞳のダイアモンド》では可能だった《オーリオックの廃品回収者》からのループはできませんし、《死の国からの脱出》で何度も唱えても、統率者がそのままゲームを決めてくれるカードでなければ有効活用するのは難しいです。
そして余ったマナも使い道が基本的にありません。《魔力の櫃》からの《秘儀の印鑑》→《友なる石》のような余ったマナを活用して展開を強化できないということになります。
じゃあ《宝石の睡蓮》って弱いんかい……と思うかもしれませんが、活躍できるお膳立てしてあげれば輝かせることができます。
まずはこのカードに合う統率者を考えてみましょう。
先ほど挙げたようなリスクがあるため、できることならそのリスクにあったリターンが得られるように、生み出された3マナをしっかりと使い切ることができる統率者を選びたいです。具体的には、4マナ以上で、要求される不特定マナが2以上の統率者がいいですね。
さらに、重い統率者であればあるほど引いてもいいタイミングが広がるので、《宝石の睡蓮》の賞味期限を延ばすことができます。
逆にうまく使いづらいのは《精霊の魂、アニマー》や《結界師ズアー》のように《宝石の睡蓮》のマナが余ってしまうような統率者。
そういった統率者ではリスクに見合った効果を得られず、《水蓮の花びら》以下のカードになってしまうでしょう。
また「共闘」とは相性がいいですね。2つの統率者を唱えるのは時間がかかりますし、あとから引いても《宝石の睡蓮》を使ってスムーズに出せるようになりそうです。
後半引くと弱いですが、爆発力をしっかり担保できる統率者の選択をしっかり行えば、十分活躍させることは可能ですね。
つまり今まで強力だった、「軽くて多くの色を持つ統率者」のためではなく、「重くて色が少ない統率者」をサポートできるという役割を持っている、コストによる統率者の格差を少なくしてくれる強力なカード、というのが《宝石の睡蓮》の存在意義なのではないかと僕は考えています。
なんでもかんでも入るカードではないけど、かみ合ったときの強さは統率者界でも随一。それが《宝石の睡蓮》というカードなんです。
というわけで今回の記事は以上になります。
「『統率者レジェンズ』注目カードTOP10!!」という動画をYoutubeでも公開しているので、よかったらそちらも見てみてください。
魅力的なカードであふれるこの『統率者レジェンズ』、これからも味わい尽くしていきましょう!