4thドラフト決勝: 山本 賢太郎(東京) vs. 高橋 優太(東京)

晴れる屋

By Atsushi Ito


 「晴れるーむ合宿」は早くも波乱の様相を呈してきた。

 「勝ち組」の高橋、山本、井川、市川と、「負け組」の八十岡、齋藤、覚前、津村という風に、明暗がくっきり分かれたのだ。

 そして「勝ち組」の中でも特に好調なのが、今回4thドラフトの決勝にも勝ち上がった2人。

 山本 賢太郎。

 高橋 優太。





 かつてPTQのために必死に遠征し、【プロツアー・サンディエゴ07】でコンビを組み準優勝の栄誉に浴した2人が、今やプロシーンの最前線をひた走っているというのだから感慨深い。

 だが、それでもこうして対峙する2人を見ると、「変わらないな」という感想が自然と出てくるのだから不思議なものだ。

 そう。2人はプロでありながらも、マジックを楽しむ心を今も忘れてはいない。むしろ、だからこそ強くなれるのだ。

 きっとまた近いうちにプロツアーでの活躍を見せてくれるであろう2人。

 そんな2人の決勝戦が、始まった。



Game 1


 お互いワンマリスタートになると、双方ともに土地の枚数は順調に4枚ほどまで伸びるものの、山本の側は《森》しか置けておらず、《オラン=リーフの発動者》しかプレイすることができない。

 対し順調に《山》《沼》含みの4マナまで置けた高橋が《オンドゥの勇者》《精神を掻き寄せるもの》とキャストすると、いよいよ後がない。

 山本のドロー。《島》!……は引けず。

 ダメ押しに《塵の中を忍び寄るもの》が走ると、山本は潔くカードを畳んだ。

 

オンドゥの勇者精神を掻き寄せるもの塵の中を忍び寄るもの

 

山本 0-1 高橋


Game 2


 《オラン=リーフの発動者》に対し《アクームの石覚まし》を送り出す高橋だったが、今度は高橋の方が土地が3枚で止まってしまう。

 山本はその隙に《雲マンタ》を送り出すと、ビートダウンを開始。






 それでも《塵の中を忍び寄るもの》を走らせ、ダメージレースに持ち込もうとする高橋だったが。

 返す山本のターン、6マナフルタップで降臨したのは《希望を溺れさせるもの》!!



希望を溺れさせるもの



 続くターンにブロッカーが全てタップされてしまうと、ライフが詰まっていた高橋は全ての希望を打ち砕かれてしまった。


山本 1-1 高橋


Game 3


 ここまで1ゲーム目は山本のスクリュー、2ゲーム目は高橋のスクリューで終わり、ようやくまともな戦いが見られるかと思いきや、まさかの両者ともにスクリューという立ち上がりになった3本目。

 先に土地を引き込んだのは、高橋だった。





 送り出されたのは5マナ4/5という強烈なサイズを持つ《カラストリアの夜警》

 山本も一度はディスカードまで行きながらも、ようやく土地を引き込み始めたことで《逆境》を連打して粘るが、たどり着いた6マナからやっとプレイできた《希望を溺れさせるもの》《石の怒り》で即座に処理されてしまい。

 結局残りわずかまで詰められたライフを、《ヴァラクートの発動者》の起動型能力2回で削りきられてしまった。


山本 1-2 高橋