神が選ぶ『イニストラード:真紅の契り』注目カードトップ3!

晴れる屋メディアチーム

真紅の契りを交わしちゃおっ!

魅せられた花婿、エドガー不笑のソリン真紅の花嫁、オリヴィア

いよいよ今週末『イニストラード:真紅の契り』のプレリリースが開催され、一足先に実装されるオンラインでも遊ぶことができます!早速カードリストを眺め、新しいデッキの構想を思い描いていることでしょう。

魅力的なカードばかりの『イニストラード:真紅の契り』を見ると、どのカードやデッキが強いのか、どのカードを買えばいいのか、悩んでしまう方も多いと思います。

そこで、各構築フォーマットを代表する実力者である「神」のみなさんに、「『イニストラード:真紅の契り』で注目するカード トップ3!」を聞いてみました!

「神」とは?

晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。スタンダード・パイオニア・モダン・ヴィンテージ・レガシー・リミテッドの6フォーマットそれぞれで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。

詳しくはこちら→神決定戦特設ページ
過去のカバレージはこちら→神決定戦カバレージ

各フォーマットを熟知した者ならではの視点から、鋭い意見が飛び交いました。「神」の目にはなにが映り、彼らはなにを考えたのでしょうか。

◆第18期スタンダード神:平澤 祥

平澤 祥

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

魅せられた花婿、エドガー移り気な放火魔墓の肉裂き墓所の守護者

今回は「吸血鬼」が主役のセットですが、前回のセットから引き続き「狼男」や「ゾンビ」、そのほかの部族にも優秀なクリーチャーが登場し、「吸血鬼」「狼男」「ゾンビ」「人間」「スピリット」と、大部族環境となりそうな予感がします。また、待望の対抗色スローランドの登場でデッキが組みやすくなっているのもポイントです。

今セットには簡単に墓地のカードを追放するカードが多く、その影響で現在環境上位にいるデッキの一部は立ち位置を悪くする可能性があります。特に《溺神の信奉者、リーア》をはじめとした墓地利用系のデッキはかなり戦いづらくなるでしょう。

『イニストラード:真紅の契り』スタンダード注目カードトップ3!

3位:《スレイベンの守護者、サリア》

スレイベンの守護者、サリア

再録カードであり、現在使用可能なフォーマットで多くの活躍を見せているカードです。このカードがローテーションするまで活躍しないことはまずないでしょう。

適当に白単などのアグロに入れても強く、単体除去を重くして相手の動きを遅くしたり、全体除去を1ターン遅らせることができます。また、現在支配的なデッキのひとつである《感電の反復》《アールンドの天啓》を使用したコンボデッキに対して、コンボの成立を2ターンも遅らせることができます。

将来的にはこのカードを主軸に添えたデス&タックスをスタンダードで使える可能性もあり、非常に注目のカードです。

2位:《過充電縫合体》

過充電縫合体

シンボルが緩くなって飛行を得た代わりに「濫用」を要求された《エリマキ神秘家》です。4マナ3/3飛行瞬速という使いやすいスペックな反面、カウンターするのに「濫用」が必要ですが、起動型能力や誘発型能力を打ち消せるようになりました。

ゾンビトークンよろめく怪異ドラコリッチ、エボンデス

ゾンビデッキであれば、「腐乱」トークンや《よろめく怪異》など簡単に「濫用」コストを用意できるうえに、同じ4マナで《ドラコリッチ、エボンデス》も構えられるため、構えたマナが無駄になりづらいです。ほかにも「濫用」コストをなんとか用意できれば、青絡みのコントロールのフィニッシャーや、青白テンポなどでの採用も見込まれます。4マナ3/3飛行瞬速が普通に優秀なため、青いミッドレンジで雑に採用される可能性もあります。

1位:《信仰縛りの審判官》

信仰縛りの審判官信仰縛りの審判官

このカードを見たときは驚きました。コントロールに欲しいものがすべて詰まっています。序盤は4/4で守りつつ、中盤からは飛行で相手のライフを詰めて除去られたら特殊勝利を目指せます。しかもそのすべてが「ターンを重ねる」だけなので、デッキの構築も難しくありません。1枚のカードが2つの勝ち手段を持っていて、使い手のアプローチは変わらないのに対処のアプローチを2種類要求しているので、ゲームを有利に展開しやすいです。

このカードの登場で白絡みのコントロールが試されることは間違いないでしょう。ただし、追放除去か墓地対策で比較的容易に処理できるため、それらの対策がどの程度使用されるかがこのカードの強さを左右するポイントとなります。

◆第5期パイオニア神:中島 篤史

中島 篤史

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

「ゾンビ」や「吸血鬼」、そして「スピリット」。いずれもパイオニアでの活躍実績のある部族たちが新たなカードを得ました。既存カードを置き換えてみる?色を足す?いや、色を減らして《変わり谷》を追加してみようか?デッキ創造意欲が掻き立てられますね!

墓所の照光者墓所の門番失われし者のランタン

また、各色にある「墓所」サイクルをはじめ、墓地への対策となる強力なカードが多く収録されています。イゼットフェニックスやラクドスアルカニストなど、墓地をよく使うデッキを取り巻く環境の変化にも注目です。

『イニストラード:真紅の契り』パイオニア注目カードトップ3!

3位:《船砕きの怪物》

船砕きの怪物

強力なロック能力を持った、青の大型クリーチャーです。軽量スペルを連打することで一気にバウンスで盤面を取り返せるほか、相手の重い呪文を手札に戻すことで逆転を許しません。

法の定め弁論の幻霊アーデンベイル城サメ台風

《法の定め》《弁論の幻霊》など1ターンに唱えられる呪文を制限するカードとの組み合わせは特に凶悪で、インスタント呪文を相手の呪文に対応して打つだけでそのまま完封できてしまいます。《アーデンベイル城》《サメ台風》など呪文に頼らないフィニッシャーを追加で用意した、アゾリウスコントロールの新しい形が登場するかもしれません。

2位:《霊灯の罠》

霊灯の罠

スピリットやエンチャントが場にあればコストを軽減できる強力なカウンター呪文の登場です。スピリットは多くのクリーチャーが飛行を持っており、現在のカウンターは《高尚な否定》が多く使われています。そのため、このカードは《執着的探訪》《圧倒的洞察》などのエンチャントを用いた青単や青白のスピリットデッキでの採用が主になると思います。

霊廟の放浪者執着的探訪圧倒的洞察

1ターン目に1マナのスピリットクリーチャーを展開、2ターン目にこのカードを構えられながら《執着的探訪》を貼られた日には、もうデッキを畳みたくなるに違いありません。サイドボードに《引き裂く流弾》《突然の衰微》などはお忘れなきよう!

1位:《墓所のうろつくもの》

墓所のうろつくもの

3/4という火力では対処しづらいサイズでありながら、ビートダウンデッキ同士の戦闘を優位に進められる警戒持ち。さらに、クリーチャーデッキには非常に助かるマナコストの軽減能力と、現在支配力の強いイゼットフェニックスへの対策となる墓地追放能力を持っています。おまけに《集合した中隊》でも出せるときたもんだ。詰め込みすぎです。

緑の濃いデッキなら難なく採用できそうなスペックですが、インスタントを追放した場合とクリーチャーを追放した場合の両方の恩恵を受けられる点から、《砕骨の巨人》とは良シナジーを形成しそうです。まずはグルールカラーのデッキで使ってみたいですね。

◆第17期モダン神:宮下 翔太

宮下 翔太

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

削剥英雄の破滅

《削剥》がコモン!?《英雄の破滅》がアンコモン!?とまずそっちに驚いてしまった今回の新セット。部族推しであり、しかも強いカードが軒並みマナコストが重いのでモダン目線で見ると厳しいカードが多く選ぶのに苦労しました…。デッキの軸になるようなカードはあまりなく、サイドボードの選択肢が増えたかなという印象です。

『イニストラード:真紅の契り』モダン注目カードトップ3!

3位:《触発された考え》

触発された考え

現代MTGはここまで来た…3マナで3ドロー。もちろん手札上限が3枚となるデメリットはありますが、手札が消耗したあとに打つのであればそこまで影響はありません。リソース回復用のサイドカードとして数枚使われるかもしれません。

2位:《失われし者のランタン》

失われし者のランタン

《大祖始の遺産》の互換ともいえるカード。継続的な墓地追放はできませんが、場に出たときに特定のカードを抜けるのが大きな利点です。

現在のモダン環境で使われている「昂揚」や《死せる生》相手にはあまり利点になりませんが、《死の飢えのタイタン、クロクサ》のようなカードに対してはこちらに軍配が上がります。出たときに墓地の《クロクサ》を追放し、さらに追加の《クロクサ》のケアが可能になります。環境次第では《大祖始の遺産》よりも優秀なサイドカードだと思います。

1位:《危難の道》

危難の道

たびたび登場してきた《蔓延》の互換ですが、今回はよく見るとマイナス修正ではなくマナ総量2以下が対象の全体除去。当然ですが《夢の巣のルールス》デッキ相手であれば、《ルールス》以外のすべてのクリーチャーを除去できるため、ハンマータイムのようなデッキにはマナコスト3の《神の怒り》となります。「切除」は重すぎてほとんど使われないと思いますが、優秀なサイドカードだと思います。

◆第17期レガシー神:高野 成樹

高野 成樹

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

レガシー目線で見ると、今セットには今のレガシー環境を劇的に変えるカードは収録されてはいませんが、高かったカードの再録やデッキによっては採用の可能性があるカードが収録されており、今後よく見かけることになるかもしれません。

『イニストラード:真紅の契り』レガシー注目カードトップ3!

3位:《スレイベンの守護者、サリア》

スレイベンの守護者、サリア

言わずと知れたデス&タックスのキーカードが再録されました。再録前は気軽に手が出しづらい値段でしたが、再録された今ならリーズナブルな値段で入手することができそうです。この期に4枚そろえることをオススメします。

2位:《歓迎する吸血鬼》

歓迎する吸血鬼

《護衛募集員》でサーチできるようにパワーとタフネスが逆であれば最高でしたが、贅沢は言ってられません。とはいえドローの条件はゆるく、クリーチャーが場に出るだけでドローできるのは強そうです。

霊気の薬瓶スレイベンの守護者、サリアカラカス

デス&タックスでは《スレイベンの守護者、サリア》《カラカス》で戻し、《霊気の薬瓶》で繰り返しだすことで毎ターンカードをドローすることができます。

1位:《船砕きの怪物》

船砕きの怪物

《潮吹きの暴君》の上位互換。今後リアニメイトから出てくることが想定される1枚です。本家と一緒で伝説ではないため、《カラカス》でバウンスされることがないのが強みですね。レガシーには軽いスペルが多く、一度場に出てしまえばそのとてつもない制圧力でゲームを決めてくれそうです。

オパールのモックスモックス・アンバー厳かなモノリス

またマナファクトと相性がよく、唱えたマナ総量以上のマナを生み出してくれるカードを2枚そろえることで無限マナを成立させることができます。

◆第16期ヴィンテージ神:高橋 優太

高橋 優太

カードラッシュ所属プロ

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

ランタンのきらめき錬金術師の計略炎恵みの稲妻祭典壊し

新キーワード能力「切除」は序盤にも終盤にも使える能力で、重いカードが手札に溜まる事故を減らしてくれます。ここらへんはDCG化の影響もありそうです。

また基本的な呪文が少しずつアップグレードされており、《炎恵みの稲妻》《祭典壊し》は今までの《マグマのしぶき》《猛火の斉射》の上位互換です。それに加えて、過去のスタンダードで活躍した《中略》《英雄の破滅》《削剥》なども再録されており、スタンダードはデッキ構築に自由な選択肢が増えています。早くスタンダード遊んでみたい!

『イニストラード:真紅の契り』ヴィンテージ注目カードトップ3!

3位:《失われし者のランタン》

失われし者のランタン

下の環境になるほど墓地活用デッキはどんどん強くなります。今回の墓地対策は今までのものと比べても強め。《ウルザの物語》のⅢ章能力でのサーチ先としても、新しい選択肢が生まれました。《大祖始の遺産》によく似ていますが、戦場に出た時点で狙ったカードを追放できるのが《失われし者のランタン》の強み。新しい墓地対策のオプションとして、さまざまなフォーマットで見かけることになりそうです。

2位:《悪魔の取り引き》

悪魔の取り引き

ヴィンテージ制限の《悪魔の教示者》に比べたら性能は劣ってしまいますが、それでも3マナの教示者の中ではかなり強い性能。ヴィンテージは《魔力の墓所》《太陽の指輪》が使えるので、(黒)(黒)よりも(2)(黒)のほうが出しやすいです。

霧虚ろのグリフィン永遠の災い魔タッサの神託者

ライブラリーを13枚追放するのはキーカードを減らしてしまうデメリットに見えますが、使い方次第ではメリットにもなり得ます。たとえば追放領域から唱えられる《霧虚ろのグリフィン》《永遠の災い魔》を唱えたり、ライブラリーを減らすことで《タッサの神託者》の勝利条件を早く達成したりなど。これを4枚入れて活用するデッキも、将来的には出てくると思います。

1位:《船砕きの怪物》

船砕きの怪物

レガシーやヴィンテージで活躍するほどの大型クリーチャーはなかなか作られないのですが、《船砕きの怪物》は別!戦場に出たあとは呪文やパーマネントを戻しまくって盤面を制圧します。

ドルイドの誓い実物提示教育Black Lotusトレイリアのアカデミー

《ドルイドの誓い》《実物提示教育》などでコストを踏み倒して出せますし、7マナなので《Black Lotus》《トレイリアのアカデミー》を駆使すれば素出しも現実的に可能です!自分の場に《Mox》《魔力の墓所》があれば、この2つをバウンスし続けることによって無限マナも可能です。単純に打ち消されない能力も強いので、さまざまなデッキで使われるかも。

◆第8期リミテッド神:高橋 太朗

高橋 太朗

『イニストラード:真紅の契り』カードセット全体の印象

撹乱する霊群れの仔血に狂った社交家潜水スカーブ

舞台となる次元は前回と同じイニストラードですが、多くのシステムが入れ替わり「降霊」もまったく別物となったため、引き継がれたメカニズムは実質的に「狼男」だけとなり、前回とはかなり毛色の違うセットになっています。

リミテッドの視点で見ると、前回よりも序盤から攻めていけるカードが少ないうえに除去が全体的に重く、「血・トークン」や「降霊」、「濫用」といったメカニズムもゲーム後半でより力を発揮するものであるため、長期戦を見すえたカード選択が必要となりそうです。

色の組み合わせによるシナジーは今回も薄めで、構築の自由度はかなり高そうですがその分明確な指針が決めづらく、ピックや構築では頭を悩ませることになりそうですね。

『イニストラード:真紅の契り』リミテッド注目カードトップ3!

3位:《エストワルドの盾殴り》

エストワルドの盾殴り

高パワー低タフネスのクリーチャーは自分よりもマナコストの低いカードと相打ちになってしまい、テンポを失いやすいため通常は使いにくいのですが、攻撃時に破壊不能になるなら評価は変わってきます。

防御側としては4点は無視できないダメージであり、かといって被害を出さずにブロックすることもままならず、相手に難しい選択を押し付けることができます。また、ほぼノーリスクで攻撃できるため「訓練」を誘発するためのカードとしても最適ですね。

2位:《ランタンを携える者》

ランタンを携える者ランタンを携える者

「1マナ1/1飛行クリーチャー」と「飛行を付与するオーラ」それぞれ単体だったら使い道のないカードですが、それが1枚のカードになったら話は別。序盤はチクチクとライフを削りつつ、終盤は強力なカードに付けてトドメとどのレンジでも活躍が期待できます。

1マナなので「濫用」にも使いやすく、自分への「切削」や血・トークンを使って墓地に落とすことでアドバンテージを得ることもできます。「降霊」コストも軽めで+1/+1の修正がつくのもいいですね。

1位:《不吉なとげ刺し》

不吉なとげ刺し

久しぶりに復活した「濫用」ですが、今回は全体的に性能が高いように感じます。その中でもこのカードはクリーチャーとしての性能も高く、効果も強力なので単にモードが選択できるカードと考えても強いですね。接死持ちのクリーチャーとドローの組み合わせは、序盤から終盤まで腐る局面はなさそうです。

悪運尽きた造反者しつこい標本

さらに、《悪運尽きた造反者》《しつこい標本》などを生け贄に捧げれば、アドバンテージを稼ぎつつ盤面を強化できます。クリーチャーなので回収が容易なのも評価ポイントですね。


「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点から、各フォーマットの『イニストラード:真紅の契り』の注目カードをレビューしてもらいました!

目を引くような強いカードが多く、どんなデッキを組むか考えるのが楽しいですね!彼らの意見を参考に新たな戦力とともに新環境へと踏み出しましょう!

なお、2021年11月19日(金)発売予定の『イニストラード:真紅の契り』ですが、現在晴れる屋ではブースターBOXやシングルカードの予約受付中となっております!下記のリンクより『イニストラード:真紅の契り』のブースターBOXシングルカードへそれぞれ繋がっておりますので、ぜひご活用ください!!

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