ちょっと珍しいスタンダードのデッキたち~GPT神戸1107(スタンダード)編~

晴れる屋



 昨今のスタンダード環境を賑わす1枚と言えばこいつに違いない。

荒野の確保


 _FAB_が開発した「エスパートークン」のキーカードとして、また、あらゆる《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》デッキのお供として採用されている期待の星だ。対戦相手のターン終了時に特大のXで放てば、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の紋章などの全体強化で一気に中盤戦の優位をもぎとってしまう。

 今回紹介するちょっと変わったデッキは、この《荒野の確保》をキーカードにした青白のコントロールだ。

 同じくターン終了時の《荒野の確保》から主導権を握るのだが、そこにはちょっと変わった一工夫がこしらえてある。



◆ Veil-Max



「Veil-Max」

5 《平地》
4 《島》
3 《大草原の川》
1 《梢の眺望》
1 《窪み渓谷》
4 《溢れかえる岸辺》
2 《吹きさらしの荒野》
2 《進化する未開地》
4 《見捨てられた神々の神殿》

-土地(26)-

3 《忘却蒔き》

-クリーチャー()-
4 《荒野の確保》
1 《払拭》
3 《予期》
1 《正義のうねり》
1 《勇敢な姿勢》
3 《呪文萎れ》
3 《次元の激高》
4 《水の帳の分離》
2 《時を越えた探索》
4 《絹包み》
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(31)-

3 《アラシンの僧侶》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《光輝の粛清》
2 《正義のうねり》
2 《停滞の罠》
1 《払拭》
1 《龍王オジュタイ》
1 《真珠湖の古きもの》
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》

-サイドボード(15)-
hareruya



 《次元の激高》《絹包み》で相手の攻勢をいなし、《荒野の確保》で一気に有利を引き寄せる古典的な「青白コントロール」の戦略を基盤にしたデッキだ。

次元の激高絹包み


 ちょっとした変わり種は、《面晶体の記録庫》《忘却蒔き》といった無色のマナサポートだろうか。どちらもマナを増やすだけでなく、コストに見合った仕事をこなしてくれるので、どちらもコントロールデッキに適したカード選択だといえる。このデッキならば増えたマナも無駄使いすることがないので、尚更活躍する機会も多いはずだ。

面晶体の記録庫忘却蒔き


 そして、お待ちかねの”一工夫”がこちらの《水の帳の分離》である。

水の帳の分離


 ターン終了時に巨大なXの《荒野の確保》で奇襲されるも、まだ致死量には至らないダメージに一息ついた対戦相手に突き付ける最後通牒がこれだ。

 一撃には耐えられても、トークンの群れの第二波にはなかなか耐えることはできないはず。豊富なマナを注いで”覚醒”すれば、より確実な勝利が手に入るだろう。半ばコンボデッキのように巨大なXを支払った《荒野の確保》でゲームを決めるため、《水の帳の分離》のような時間稼ぎ兼フィニッシュ手段は素晴らしい。

 《水の帳の分離》と相性のいいプレインズウォーカーが少ないことは気がかりだが、それでも額面以上の活躍に期待できるはずだ。

 ちょっとでも油断すればもう二度とターンが回ってこない。そんな威圧感をもつ面白いデッキだ。