【ワールド・マジック・カップ2015】では日本代表が破竹の勢いで勝利を重ね、トップ8に入賞するという大活躍だった。また、2015年を締めくくるこのプレミアイベントの場でサプライズとして公開された『ゲートウォッチの誓い』の先行プレビューカードは世界中で話題を呼んだ。
《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》。
状況次第ではあるものの、唱えたときのボーナスは《真実の解体者、コジレック》超え。さらに起動型能力で疑似《撹乱する群れ》が撃てるクリーチャーだ。強いことが書いてあるのはたしかだが、はたしてどのようなデッキで、どんな使われ方をするのだろうか? 会場に集まるプレイヤーたちに話を伺った。
高橋 優太 【グランプリ・京都2015】優勝、【プロツアー『マジック・オリジン』】13位など
高橋 「ランプで使われるよ。ランプはマナ加速していく過程で手札を消耗していくデッキだから、純粋にデッキが強化される形になると思う。打ち消し能力はあんまり当てにならないと思うけど、ゲーム後半に腐ったマナ加速呪文で除去を打ち消せたら理想的だね」
八十岡 翔太・津村 健志・森 勝洋 マジック・プロツアー殿堂(八十岡・津村)/【GP千葉】4位 (森)
森 「スタンダードのランプで使われるのかな? 青緑で《水の帳の分離》とか使う構成だとドロー能力も凶悪さが増すと思う」
津村 「《ウギンの聖域》や《破滅の伝導者》でサーチもできますし、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》と枚数散らす感じになりそうですね。あとはもっと強いマナ加速がほしい!」
八十岡 「ランプはまぁ使われるだろうけど、コントロールでもワンチャンないかな? コントロール的にはドローできる方が《絶え間ない飢餓、ウラモグ》よりも使い勝手良さそうだよね」
瀬尾 健太 【第3期スタンダード神】
瀬尾 「『ゲートウォッチの誓い』で出てくるカード次第というか、次のスタンダード環境が現在のスタンダード環境の延長線だとちょっと微妙かなと思います。《絶え間ない飢餓、ウラモグ》と違って盤面に触れないので、ミッドレンジが多い環境にはあんまり合ってないように思います」
概ね“ランプで使われるだろう”という意見が多かったが、八十岡はランプだけではなくコントロールでも(微かに)可能性を感じると発言。また、瀬尾はカードパワーの高さは認めながらも“盤面に触れない”という欠点を指摘している。
はたして新しいコジレックはスタンダード環境にどのような影響を与えることになるか。今から楽しみである。