By Yuusuke Kanazawa
PWCCの頂点を決める戦いも佳境に差し掛かる。残るは4人。
その中でも光安のジェスカイミッドレンジと中道の赤白ミッドレンジは共に攻撃的なアーキタイプである。
攻撃こそ最大の防御。それを証明するために両者のデッキが火を吹く。
Game 1
中道は3ターン目《軍族童の突発》。ゴブリンの雄叫びが戦場に動きを作る。
これを受けて光安は《カマキリの乗り手》。数字の上では同様のクロックだが、「警戒」がゴブリンたちの行く手を阻む。
立ちはだかるジェスカイのモンクに対して、中道は《ゴブリンの熟練扇動者》から召集で《かき立てる炎》。
先手によって得たテンポの利と召集によって《カマキリの乗り手》を除去しつつクリーチャーを展開する滑らかな動きをとる。
光安もテンポを獲得すべく《魂火の大導師》《乱撃斬》と手数を重ね、《ゴブリンの熟練扇動者》を除去しつつライフを取り戻す。
かと思えば中道も《乱撃斬》。《魂火の大導師》を除去しつつ《道の探求者》を追加する。
光安 祐樹 |
生物と除去の応酬が非常に密度の濃い、短いスパンで繰り返される。
相手のクロックに対して火力を撃ち込む都合上、最終的にはクリーチャーによるクロックが残るかどうかが重要となるマッチアップ。
それに則れば、先手にキャストした《軍族童の突発》のゴブリン・トークンの分だけ中道が有利な状況と言えるだろう。
ゴブリン・トークンで攻め続ける中道。光安の《ゴブリンの熟練扇動者》には《稲妻の一撃》を当て、クリーチャーの生存を許さない。
光安は《時を越えた探索》で《魂火の大導師》を探し出すが、それすらも中道の有り余る火力で焼かれてしまう。
圧倒的な火力で光安のクリーチャーを根こそぎにし、中道が第一ゲームを制した。
光安 祐樹 0-1 中道 大輔
Game 2
今度はテンポを取りたい光安。《魂火の大導師》《カマキリの乗り手》と続けざまに展開。
《カマキリの乗り手》は《稲妻の一撃》で撃ち落とされるが、《魂火の大導師》をクロックとして維持することには成功している。
中道は《ゴブリンの熟練扇動者》を戦場へ。
《ゴブリンの熟練扇動者》に対しては《魂火の大導師》を立たせた方が得と判断し、光安は《カマキリの乗り手》のみで攻撃。
中道としては「絆魂」生物である《魂火の大導師》を除去したいのだが、追加の除去を引き込めない。
ここは仕方なくと《ゴブリンの熟練扇動者》が部下のゴブリン・トークンを引き連れて総攻撃。《魂火の大導師》がゴブリン・トークンを受け止め、ライフの減少を抑える。
中道は新たなクロックとして《灰雲のフェニックス》を追加。今度は空中の《カマキリの乗り手》に睨みを利かせる。
対する光安、《灰雲のフェニックス》との形だけの相討ちでは分が悪いとの判断か、《ジェスカイの魔除け》で《灰雲のフェニックス》をデッキトップへバウンスしつつ攻撃。
中道は前のターンの再現と《灰雲のフェニックス》を再びキャスト。
《魂火の大導師》《カマキリの乗り手》を駆る光安。
《灰雲のフェニックス》《ゴブリンの熟練扇動者》を従える中道。
生物の数では2対2。この拮抗を破ったのは中道だった。
中道 大輔 |
《ゴブリンの熟練扇動者》による攻撃が《カマキリの乗り手》と相討ちとなり、戦闘後に《前哨地の包囲》を設置。 「カン」のモードにより手数を広げようとするも、光安の狙い澄ました《消去》により追放となる。
中道は更に《ゴブリンの熟練扇動者》を追加。《乱撃斬》で《魂火の大導師》をようやく除去して攻撃のための道を付けた。
追い詰められた光安。《弧状の稲妻》で《ゴブリンの熟練扇動者》と《灰雲のフェニックス》を除去するのだが、そこで相手を捌く手段が尽きてしまう。
中道の場は「変異」状態の《灰雲のフェニックス》のみ。そこで止まれば、あるいは、まだチャンスが。
しかしながら、中道の手札から襲い掛かった《嵐の息吹のドラゴン》が光安のライフをもぎ取った。
この時、中道の土地は《山》のみ。そして初手を含めて引いたカードは全て赤いカードのみ。
実は2ゲーム目、中道は《山》のみの手札でゲームを開始していた。本来であればマナトラブルなのだが、結果として赤いパーツのみが中道の手に集まり、彼を勝利へと導いた。
光安 0-2 中道