By Yuya Hosokawa
強豪ひしめくPWC Championshipで、またしても熱い戦いが始まろうとしている。
まずはPWCポイントレース3位、そして第9期ミスターPWC、中道 大輔。今期は3位でのフィニッシュとなってしまったものの、PWCポイントレース最後となる第400回PWCまで、三宅 恭平のミスターPWCを脅かし続けた。
中道の今期のPWC優勝回数はなんと5回!これはランキングトップ3の中でも勿論ダントツの1位だ。
PWC400thでは不運にも見舞われてミスターPWCを逃してしまった中道。今日は雪辱を晴らすべく、後1勝でトップ8というラインまで歩を進めている。
そしてそんな中道と対峙するのは、【既にフィーチャーマッチに一度登場している】鈴木 明由だ。
PWCの古豪でもある鈴木は勿論今年もbyeを持っての参戦となる。鈴木の実力で1byeというのは少し意外だが、意に介さずに4連勝。このラウンドで勝利することでトップ8を確定させる位置まで来た。
そして鈴木 明由は、PWC Championshipに並々ならぬ想いがあるはずだ。【PWC Championship 2012】で【遠藤 亮太とウィナーテイクスオール(合意の上で賞品を全て勝者が手にすること)の決勝戦】を戦い、敗北してしまったのが、鈴木なのだ。
ここまで好調の両者だが、6連勝してトップ8への椅子を確定させることが出来るのは1人だけ。
デッキは中道が赤白アグロに対し、鈴木はジェスカイテンポ。
火力飛び交う赤白対決が、握手を合図にして始まった。
Game 1
先手の中道は《凱旋の神殿》から《魂火の大導師》という順調な滑り出し。
一方の鈴木は静かに土地を並べるのみ。マリガンの影響で能動的な手札をキープできなかったら鈴木は、盤面をさばくプランを選択する。《魂火の大導師》を《稲妻の一撃》で焼く。
鈴木 明由 |
だが、中道の次の一手は鈴木のプランを打ち崩す《軍族童の突発》。
この対処に苦しむ鈴木。《魂火の大導師》で攻撃を抑制を試みるも、中道は《ゴブリンの熟練扇動者》でトークンを生み出し、そのゴブリンを召集して《かき立てる炎》。ゴブリントークンの進撃を止めることができない。
マリガンと中道の《軍族童の突発》がとにかく厳しい。除去はきちんと持っている鈴木は、後続の《道の探求者》はすぐに焼くものの、トークンに攻撃を受け続ける。
そして中道が《乱撃斬》と《稲妻の一撃》を本体に向けて放つと、第2ゲームに進むほかないことを悟ったのだった。
中道 1-0 鈴木
Game 2
鈴木は再びマリガン。そしてゲーム展開も、第1ゲームと同様に鈴木が受ける側となった。
まずは中道の《魂火の大導師》を《乱撃斬》。
中道が2ターン連続でプレイした《道の探求者》にもそれぞれ《稲妻の一撃》を浴びせる。
中道の攻勢はひとまず止み、ここで鈴木は初めて攻めの一手を放つ。占術でトップに残していた《灰雲のフェニックス》を戦場に送り込む。
攻めに回りたい鈴木だが、中道の《乱撃斬》を受けて《灰雲のフェニックス》は名も無き2/2に。更に後続を引き込むべく、《前哨地の包囲》を中道は戦場に置く。
一度はこの《前哨地の包囲》は《消去/Erase(ULG)》したものの、中道はノータイムで2枚目をキャスト。勿論「カン」モードだ。
このままでは手札の差で負けてしまう鈴木だが、手はあった。中道には無くて鈴木にはあるもの。それは青――すなわち《宝船の巡航》だ。
だがそれでも、《前哨地の包囲》をコントロールしている中道が、時間の経過とともに有利になっていく。
まずは裏向きになっている《灰雲のフェニックス》に《かき立てる炎》を打ち込む中道。ちなみに《ゴブリンの熟練扇動者》をしっかりとプレイしてからだ。
そして次に《前哨地の包囲》が公開したのは《稲妻の一撃》。新たに鈴木が場に出した《灰雲のフェニックス》はまたしても「変異」に変わる。
《ゴブリンの熟練扇動者》はすぐに除去されてしまうものの、《前哨地の包囲》が絶えず中道にカードを供給し続ける。今度は《嵐の息吹のドラゴン》。
中道 大輔 |
《かき立てる炎》で《嵐の息吹のドラゴン》は除去するものの、トークンの攻撃を受け続けた鈴木のライフは既に7。
《前哨地の包囲》がライブラリーから追放したのは《かき立てる炎》。そして中道の手札から――《かき立てる炎》。
中道 2-0 鈴木