3/22(土)
【チーム豚小屋】の開催する、「グランプリ豚小屋」にゲストとして参加。
フォーマットは「『タルキール龍紀伝』『運命再編』のドラフト3回戦」+「レガシー4回戦」で、上位4名で決勝ラウンドを行う。
まずはドラフト。
プレリリースでの経験をもとに、以下の2つを指標としてドラフトに臨んだ。
仮説(1): なるべく青を避ける。
仮説(2): 2マナ域を重視する。
仮説(2): 2マナ域を重視する。
(1)は青のクリーチャーが1/3や1/4が主力で攻め手に欠けるように思えたことと、他の色にサイズ負けしやすいことから。
(2)は2ターン目から淀みなく動くことが重要なテンポ環境に思えたからだ。
漫然とデッキを回すのではなく、ある程度仮説を立ててから練習すると練習効率が上がる。
自分の立てた戦略があっているかどうか、間違っていたら修正していけば良い。
1-2: 《アタルカのイフリート》
1-3: 《サルカンの怒り》
1-4: 《突進する大鹿の群れ》……緑が空いている?
1-5: 《アタルカのイフリート》
2-1: 《塩路補給部隊》
2-2: 《アタルカの獣壊し》……強力な2マナ域は早めにピックする。
2-3: 《アタルカのイフリート》
2-4: 《押し進み》……強力なコンバットスペル。緑が空いていることを確信。
3-1: 《龍火浴びせ》
3-2: 《隠匿物の防衛》
3-3,4,5: 《憤怒変化》×3……赤がガラ空きだッ!よしよし。
9 《山》 8 《森》 -土地(17)- 1 《アタルカの獣壊し》 1 《コラガンの野心家》 1 《マルドゥの斥候》 1 《くすぶるイフリート》 2 《アイノクの弩弓手》 1 《塩路補給部隊》 3 《アタルカのイフリート》 1 《戦いをもたらすもの》 2 《突進する大鹿の群れ》 1 《砂草原のゴミあさり》 -クリーチャー(14)- |
1 《踏み付け》 1 《龍火浴びせ》 1 《隠匿物の防衛》 1 《無形の育成》 1 《押し進み》 1 《サルカンの怒り》 3 《憤怒変化》 -呪文(9)- |
試合は
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 1 | 青緑 | 〇〇 |
Round 2 | 青白t《龍王シルムガル》 コントロール | ×〇× |
Round 3 | 緑黒 | 〇〇 |
2-1。
《憤怒変化》を「鼓舞」してあっさり勝つパターンが多かった。《隠匿物の防衛》は以前よりも評価アップ。
仮説と実践で異なる部分があったので方向を修正。
仮説(1)について: 青は最初の印象よりもずっと強い。特に『運命再編』の青コモンは《蓮道のジン》《エイヴンの偵察員》《ナーガの意志》など強力なものが多い。
序盤の守りに長けているためボムまでの時間が稼ぎやすく、多色のドラゴンから始めて3色青コントロールピックも出来る。
仮説(2)について: 2マナ域は重要だが、《くすぶるイフリート》などの弱い2マナ域を入れてはいけない。
入れるなら《コラガンの野心家》や《シルムガルの手の者》など、自分より高いマナのクリーチャーと相討ち出来るものが望ましい。
そして、今回のドラフトで得た3つ目の仮説。
仮説(3): デッキにマナフラッドを許容できる仕組みを2.3枚入れる。
軽くしすぎると後半の息切れが多かったので、「大変異」などの少し重くて強いカードを入れる。
軽くしすぎると後半の息切れが多かったので、「大変異」などの少し重くて強いカードを入れる。
今回はマナを使う仕組みが《アタルカの獣壊し》しかないため、マナフラッドで負けたゲームが多かった。
ドラフトラウンド3回戦を終えて、レガシーラウンドに移行。
デッキはオムニテル。
5 《島》 2 《Volcanic Island》 1 《Tropical Island》 4 《汚染された三角州》 4 《霧深い雨林》 2 《すべてを護るもの、母聖樹》 1 《裏切り者の都》 -土地(19)- 3 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(3)- |
4 《渦まく知識》 4 《ギタクシア派の調査》 4 《思案》 3 《定業》 3 《呪文貫き》 1 《狼狽の嵐》 4 《実物提示教育》 3 《狡猾な願い》 4 《Force of Will》 4 《時を越えた探索》 4 《全知》 -呪文(38)- |
3 《紅蓮破》 3 《紅蓮地獄》 2 《古えの遺恨》 2 《血染めの月》 1 《エラダムリーの呼び声》 1 《拭い捨て》 1 《精神壊しの罠》 1 《裂け目の突破》 1 《墓掘りの檻》 -サイドボード(15)- |
オムニテルは《狡猾な願い》用にサイドが圧迫されており、サイド後のゲームに弱いのが弱点だと感じたので、
《火想者の予見》《蟻の解き放ち》を抜いて勝ち手段を《引き裂かれし永劫、エムラクール》に集約してみた。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 4 | エスパーブレード | 〇〇 |
Round 5 | BUGデルバー | ×× |
Round 6 | オムニテル | 〇〇 |
Round 7 | 発掘 | 〇×〇 |
5-2で決勝ラウンド進出。決勝は会場を移動。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
準決勝 | 発掘 | 〇〇 |
決勝 | 土地単 | 〇×〇 |
優勝!
サイドボードにお試しで色々詰め込んだが、どれも活躍してくれた。
今回は当たらなかったが、実は《殺戮遊戯》でエムラクールを指定されると勝てなくなるので、次回は《火想者の予見》を元に戻すと思う。
■ プレイングの極み
問題編は【こちら】
解答: 《思考囲い》をプレイして《静寂の神殿》を置く。
青黒コントロールが2マナで出来る行動は限られており、この状況では《胆汁病》と、一般的ではないが《無効化》くらいしかプレイできるカードがない。
幸いにも《先頭に立つもの、アナフェンザ》《クルフィックスの狩猟者》と揃っているため、3ターン目以降で《胆汁病》を食らわない展開が可能だ。
そして《英雄の破滅》のないこの手札では、3ターン目《悪夢の織り手、アショク》だとアショクを守られるだけでゲームに負けかねない。
こんな格言がある。「手札破壊をプレイする時は、それが《陰謀団式療法》だと思ってプレイしろ!」
何を落とすかが不確定な状況で撃つのではなく、自分が撃たれて不利になる○○を想定して「○○を手札から落とす」つもりで手札破壊するということだ。
手札破壊は相手のカードの強弱を調整できる。
クリーチャーを複数展開した状況では《命運の核心》を捨てたいし、《世界を目覚めさせる者、ニッサ》を通したい状況では《解消》を捨てたい。
この場合だと、《胆汁病》を弱い(撃ちにくい)状況にしながら《悪夢の織り手、アショク》負けを防ぐという、自分の思うゲームプランを取ることが出来る。
すべてのカードは状況次第で強弱が変わり、どんな状況でも強いカードは殆ど存在しない(《Ancestral Recall》などの例外は除く)。
相手のカードは極力弱く、自分のカードは強くする。それを繰り返して行けば、勝利に近づくことが出来るだろう。
※補足
実はこの行動が裏目となる相手の手札が存在する。
例1: 相手の手札に2マナのカード《無効化》《胆汁病》がなく、《英雄の破滅》《解消》など3マナ以上のリアクションスペルが複数ある状況。この場合、2ターン目に《羊毛鬣のライオン》を出すのが正しいプレイになる。
例2: 相手の手札に複数の《悪夢の織り手、アショク》と複数の除去がある。
実際にプレイした時、相手のデッキリストの除去枚数はわからないし、もしかしたら《悪夢の織り手、アショク》が入っていないかもしれない。
すべてはゲームの履歴や、相手のプレイから予測するしかない。
上記のパターンを考えたうえでも、私は同じく《思考囲い》《静寂の神殿》と動くだろう。
例1は除去とクリーチャーの応酬をしていけば最終的に《囁きの森の精霊》が残ると考えるので、アドバンテージ源の《時を越えた探索》を落とす。
例2は相手の手札が強くて、どう行動しても裏目が起きてしまう。ここまで強い初手だと勝てないのだから、相手の手札はもう少し何かが足りない状態だろうと都合よく考えて《思考囲い》をプレイする。
手札破壊は使い方次第で《Time Walk》にもなりえる。相手の有効なマナの使い方を制限するのだ。
相手の脅威となるカード・自分の脅威となるカードを把握し、プレイ1つ1つにしっかりと理由を持たせることを意識しよう。
ではまた。
高橋優太