先週末に行われた【グランプリ・シャーロット2015】では、【希望に満ち溢れた結果】が待っていた。
久しぶりにトップ8に勝ち進んだ「むかつきコンボ」。インスタントタイミングで勝てる、驚異のギミックを仕込んだ「《御霊の復讐》デッキ」。そして、極めつけが《洞察のランタン》を軸にした「ランタン・コントロール」だ。
モダン環境には、まだまだ研究の余地がある。そう思わずにはいられないほどに、素晴らしいデッキの宝庫だった。
そのグランプリの結果に触発されたかどうかは定かではないが、この「第4期モダン神挑戦者決定戦」にも、たくさんの意欲作が持ち込まれている。この記事では、ほんの少しではあるが、その一端をご覧いただきたいと思う。
■ 「キキジキの復讐」
1 《森》 1 《平地》 1 《沼》 1 《血の墓所》 1 《神無き祭殿》 1 《草むした墓》 1 《聖なる鋳造所》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《寺院の庭》 4 《新緑の地下墓地》 2 《乾燥台地》 2 《湿地の干潟》 4 《燃え柳の木立ち》 1 《剃刀境の茂み》 1 《ガヴォニーの居住区》 -土地(23)- 4 《極楽鳥》 4 《サテュロスの道探し》 1 《根の壁》 2 《永遠の証人》 2 《台所の嫌がらせ屋》 1 《再利用の賢者》 4 《修復の天使》 1 《高原の狩りの達人》 3 《鏡割りのキキジキ》 2 《グリセルブランド》 -クリーチャー(24)- |
2 《信仰無き物あさり》 1 《流刑への道》 3 《御霊の復讐》 2 《突然の衰微》 3 《召喚の調べ》 1 《コラガンの命令》 1 《残忍な切断》 -呪文(13)- |
3 《大爆発の魔道士》 2 《引き裂く流弾》 2 《思考囲い》 2 《古えの遺恨》 2 《石のような静寂》 1 《暗黒破》 1 《強迫》 1 《摩耗+損耗》 1 《突然の衰微》 -サイドボード(15)- |
今現在大きな注目を集めている《御霊の復讐》。基本的には《グリセルブランド》や《引き裂かれし永劫、エムラクール》といった、「釣れば勝ち」の大物クリーチャーの相方として採用されることの多いカードだが、このデッキのデザイナーは、なんと「《召喚の調べ》」デッキに《グリセルブランド》と《御霊の復讐》を搭載する驚きの構築を披露した。
ご存知の通り、《鏡割りのキキジキ》は「伝説の」クリーチャーである。《修復の天使》をコピーするのに対応して除去されようとも、《御霊の復讐》さえあれば一瞬で無限コンボを再開できるというわけだ。
《グリセルブランド》と《御霊の復讐》の相性の良さに関しては、今さら語ることもないだろう。手札にきてしまった《グリセルブランド》を墓地に置く手段が少なめだが、今をときめく《コラガンの命令》は、その役割をも担っている。
また、クリーチャー兼ディスカードもできる《シブシグの氷砕き》のようなクリーチャーを採用すれば、《グリセルブランド》を墓地に送る手段として機能しつつ、《鏡割りのキキジキ》とのコンボで対戦相手を半ロック状態に追い込むことができる。(かもしれない)
■ 「青緑<春の鼓動>」
14 《島》 10 《森》 -土地(24)- 4 《桜族の長老》 3 《幻の漂い》 1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(8)- |
2 《秋の帳》 1 《有毒の蘇生》 2 《探検》 4 《早摘み》 4 《明日への探索》 1 《青の太陽の頂点》 1 《強迫的な研究》 1 《喚起》 3 《予感》 2 《けちな贈り物》 1 《入念な考慮》 1 《再供給》 1 《粗野な覚醒》 4 《春の鼓動》 1 《ケイラメトラの指図》 -呪文(28)- |
3 《万の眠り》 3 《自然の要求》 3 《ドラゴンの爪》 2 《内にいる獣》 2 《忍び寄る腐食》 1 《墓掘りの檻》 1 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
その昔スタンダードでプチ流行した《早摘み》+《春の鼓動》コンボデッキが、モダン環境にも姿を現した。
フィニッシュの方法は時代によりけりだが、このリストでは《引き裂かれし永劫、エムラクール》が採用されている。
《現し世の裏切り者、禍我》や《苦悩火》などは、中途半端なマナしかない場合に即座に勝ちきることはができないが、《引き裂かれし永劫、エムラクール》ならば15マナにさえ到達すれば、ほとんどの状況で勝利することができる。
そして、コンボパーツを速やかに収集してくれる《けちな贈り物》。
《有毒の蘇生》・《喚起》・《再供給》の入ったこのデッキであれば、ほぼ確実に任意のカードを手にすることができる。
なお、対戦相手が《解呪》系のカードを持っている場合、《春の鼓動》→《早摘み》と動くよりも、全部のマナを出して《早摘み》→《春の鼓動》を設置してから再びマナを出す、と動いた方がマナが増える可能性があることは覚えておくといいかもしれない。
■ 「全知への突入」
2 《森》 2 《島》 2 《繁殖池》 2 《蒸気孔》 2 《踏み鳴らされる地》 3 《樹木茂る山麓》 2 《霧深い雨林》 1 《沸騰する小湖》 2 《硫黄の滝》 1 《内陸の湾港》 1 《根縛りの岩山》 1 《銅線の地溝》 1 《錬金術師の隠れ家》 -土地(22)- 3 《猿人の指導霊》 1 《研究室の偏執狂》 1 《生ける伝承》 2 《スラーグ牙》 1 《怒れる腹音鳴らし》 2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(10)- |
4 《信仰無き物あさり》 2 《有毒の蘇生》 4 《魔力変》 1 《時間の把握》 4 《予想外の結果》 2 《天才の煽り》 4 《時間の熟達》 1 《世界火》 1 《時間への侵入》 2 《無限への突入》 2 《全知》 1 《呪文ねじり》 -呪文(28)- |
4 《神聖の力線》 3 《強情なベイロス》 2 《防御の光網》 2 《ハーキルの召還術》 2 《冒涜の行動》 1 《鏡割りのキキジキ》 1 《士気溢れる徴集兵》 -サイドボード(15)- |
【バトルワーム】再び。元祖「バトルワーム」と言えば、《予想外の結果》を軸にしたデッキだったが、それはこのリストでも変わらない。
それどころか、このデッキは《予想外の結果》以外にも、「マナコストを踏み倒して呪文を唱える術」がいくつか採用されている。
これらのカードは、《無限への突入》を低コストで使用する助けとなる。そして一度《無限への突入》に成功してしまえば、《研究室の偏執狂》が速やかにゲームを終わらせてくれるという算段だ。
他にも《スラーグ牙》+《世界火》のドリームコンボ、《天才の煽り》や《怒れる腹音鳴らし》による大ダメージなどなど、このデッキに隠されたギミックを全て堪能するためにはかなりの時間を要するだろう。
■ おわりに
毎週のように勝つデッキが変わり、毎週のように目新しい意欲作に出会えるモダンフォーマット。次に注目を集めるのはどんなギミックを搭載しているのか。
もしかするとそれは、あなたが作り上げたデッキかもしれない。