USA Legacy Express vol.45 -SCGO Columbus, SCGO Baltimore-

Kenta Hiroki


皆さんこんにちは。

今週末は『神々の軍勢』のプレリリースがあります。皆さんは参加されますか?
神々の軍勢には《迷宮の霊魂》等、少数ながらレガシーでも使われそうなカードが見られます。

さて、今回の記事ではSCGO ColumbusSCGO Baltimoreの入賞デッキの解説をしていきたいと思います。



SCGO Columbus トップ8 デッキアーキタイプ

2014年1月19日
1位 Reanimator/リアニメイト
2位 Sneak and Show/スニーク・ショー
3位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶
4位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶
5位 Jund Depths/ダークデプス
6位 BUG Delver/青黒緑アグロ
7位 UWR Delver/白青石鍛冶
8位 UR Delver/青赤デルバー

Delver系のデッキやStonebladeが多く入賞する中、優勝したのはReanimatorでした。SCGO Indianapolisでも結果を残していたJund Depthsは今回も入賞を果たしました。上位2名以外は非コンボデッキで、UWR DelverやEsper Stonebladeは相変わらず人気のあるデッキでコンスタントな入賞が目立ちます。やはり《真の名の宿敵》の存在は大きいようです。



SCGO Columbus デッキ解説

「Reanimator」「Sneak and Show」「Esper Stoneblade」「BUG Delver」



Thomas Graves「Reanimator」
SCGO Columbus (1位)

1 《島》
1 《沼》
4 《Underground Sea》
4 《汚染された三角州》
2 《血染めのぬかるみ》
2 《溢れかえる岸辺》
1 《霧深い雨林》

-土地(15)-

1 《大修道士、エリシュ・ノーン》
4 《グリセルブランド》
1 《潮吹きの暴君》
1 《エメリアの盾、イオナ》

-クリーチャー(7)-
4 《渦まく知識》
4 《納墓》
4 《入念な研究》
4 《思案》
4 《再活性》
2 《思考囲い》
4 《死体発掘》
2 《目くらまし》
2 《実物提示教育》
4 《Force of Will》
4 《水蓮の花びら》

-呪文(38)-
2 《裏切り者の都》
2 《仕組まれた爆薬》
2 《真髄の針》
2 《思考囲い》
2 《実物提示教育》
1 《蒸気の連鎖》
1 《狼狽の嵐》
1 《呪文貫き》
1 《棺の追放》
1 《灰燼の乗り手》

-サイドボード(15)-
hareruya


今回優勝を果たしたThomas Gravesが使用したデッキはReanimatorでした。最近は《真の名の宿敵》やSneak and Show対策に集中しているためか各デッキの墓地対策が全体的に薄くなりがちで、墓地をリソースとするデッキにとっては比較的勝ちやすいメタになってきているようです。特に大型クリーチャーを高速展開するこのデッキには相手の《真の名の宿敵》を無視する余裕があります。

リストは比較的オーソドックスで、サイドには同系対策に《棺の追放》を採っているのが印象的です。ファッティを場に出す手段として《再活性》以外にも《実物提示教育》も採っており、サイド後は追加の《実物提示教育》《裏切り者の都》を投入することで相手の墓地対策に対抗します。

潮吹きの暴君再活性棺の追放




Adam Fronsee「Sneak and Show」
SCGO Columbus (2位)

3 《島》
1 《山》
3 《Volcanic Island》
4 《沸騰する小湖》
3 《霧深い雨林》
3 《古えの墳墓》
2 《裏切り者の都》

-土地(19)-

4 《グリセルブランド》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》

-クリーチャー(8)-
3 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《呪文貫き》
4 《思案》
4 《実物提示教育》
1 《直観》
4 《Force of Will》
1 《誤った指図》
4 《騙し討ち》
4 《水蓮の花びら》

-呪文(33)-
2 《灰燼の乗り手》
2 《白鳥の歌》
2 《裂け目の突破》
2 《血染めの月》
2 《墓掘りの檻》
2 《精神を刻む者、ジェイス》
1 《虐殺のワーム》
1 《紅蓮破》
1 《紅蓮地獄》

-サイドボード(15)-
hareruya


コンスタントに入賞をし続けているレガシーの代表的なコンボデッキの一つであるSneak and Show。今大会準優勝したAdam Fronseeはメインに《誤った指図》を採用しています。BUG Delver等が使ってくる《Hymn to Tourach》を相手に跳ね返したり、カウンター合戦の際には5枚目の《Force of Will》として活躍するカードです。前回のSCGO Orlandoで優勝していたBUG Delverはメインに《Hymn to Tourach》をフル搭載していたので、順当な選択だと思います。

サイドの《虐殺のワーム》はDeath and Taxesや部族デッキに対して高い効果が望めます。UWR Delver等にもサイドインされそうです。

引き裂かれし永劫、エムラクール騙し討ち虐殺のワーム






Joe Bernal「Esper Stoneblade」
SCGO Columbus (3位)

5 《島》
3 《平地》
1 《沼》
2 《Tundra》
1 《Underground Sea》
4 《溢れかえる岸辺》
3 《湿地の干潟》
3 《汚染された三角州》

-土地(22)-

4 《石鍛冶の神秘家》
1 《瞬唱の魔道士》

-クリーチャー(5)-
4 《剣を鍬に》
4 《渦まく知識》
1 《思案》
3 《対抗呪文》
3 《未練ある魂》
3 《至高の評決》
4 《Force of Will》
1 《誤った指図》
3 《基本に帰れ》
1 《拘留の宝球》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《梅澤の十手》
1 《殴打頭蓋》
3 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(33)-
4 《思考囲い》
2 《翻弄する魔道士》
2 《狼狽の嵐》
2 《白鳥の歌》
1 《概念泥棒》
1 《誤った指図》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《真髄の針》
1 《饗宴と飢餓の剣》

-サイドボード(15)-
hareruya


メインから《基本に帰れ》を搭載している個性的なリストで、Joe Bernalは去年の10月に開催されたSCGO Cleveland以来このデッキを使い続けています。SCG Invitational Indianapolisでもデッキテクとして紹介されており以前の記事でも紹介しましたが、その後も調整を重ねてきており幾つか変化が見られます。

以前はメインのクリーチャーは《石鍛冶の神秘家》のみでしたが今回のリストには《瞬唱の魔道士》も1枚採用されています。サイド後は《思考囲い》《狼狽の嵐》といったスペルをフラッシュバックできるので、相手のコンボを妨害しつつクロックを展開できます。以前はメインに採用していた《狼狽の嵐》も、コストは青青と小回りが利きにくくなりますが受けの広い《対抗呪文》に差し替えられています。《真の名の宿敵》の影響で《至高の評決》は以前にも増して重要性が増しており、メインに3枚と多めに採っているため、環境に多数存在するUWR Delver等に対して有利が付きます。UWR DelverやDeathbladeなど特殊地形を多く搭載した多色のデッキが流行っているので、メインの《基本に帰れ》はこれらのデッキに刺さります。

《誤った指図》《Hymn to Tourach》を搭載したBUG Delverが流行の兆しを見せている上に、《石鍛冶の神秘家》に向けられた《突然の衰微》等の除去を相手のクリーチャーに対象を切り替えれることも可能です。コンボデッキに対してはサイド後に勝負をするように構築されているようで、ハンデスの《思考囲い》をはじめ、《狼狽の嵐》《白鳥の歌》等の追加のカウンターや、ヘイトベアーの《翻弄する魔道士》、他にもコンボデッキが手札を整えるために使用するキャントリップやElvesの《垣間見る自然》《エルフの幻想家》のドローをシャットダウンする《概念泥棒》も採用されています。

石鍛冶の神秘家基本に帰れ思考囲い






John Wiley「BUG Delver」
SCGO Columbus (6位)

3 《Tropical Island》
3 《Underground Sea》
4 《汚染された三角州》
4 《新緑の地下墓地》
4 《不毛の大地》

-土地(18)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《死儀礼のシャーマン》
4 《闇の腹心》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(16)-
4 《渦まく知識》
4 《もみ消し》
3 《呪文貫き》
3 《思案》
4 《目くらまし》
4 《突然の衰微》
4 《Force of Will》

-呪文(26)-
2 《狼狽の嵐》
2 《見栄え損ない》
2 《仕組まれた疫病》
2 《墓掘りの檻》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《ゴルガリの魔除け》
1 《クローサの掌握》
1 《大渦の脈動》
1 《虚無の呪文爆弾》
1 《真髄の針》
1 《秘儀の研究室》

-サイドボード(15)-
hareruya


SCGO Orlandoで優勝していた型と異なり《墓忍び》《Hymn to Tourach》《ヴェールのリリアナ》が不採用で、代わりに《闇の腹心》《もみ消し》が採用されています。《もみ消し》が採用されたことによりRUG Delverのようなマナ否定戦略を取ることが可能になり、《闇の腹心》はDelver系のデッキが不足していたカードアドバンテージをもたらします。

相手の《タルモゴイフ》等を確実に除去できる《突然の衰微》や、流行りの《真の名の宿敵》対策に《仕組まれた疫病》《ゴルガリの魔除け》等にアクセスできるところがBUG Delverの魅力です。黒黒のダブルシンボルのスペルの解雇に伴い、《Bayou》よりも青マナの出る《Tropical Island》が優先されるなど、マナ基盤にも変化が見られます。

秘密を掘り下げる者闇の腹心ゴルガリの魔除け




SCGO Baltimore トップ8 デッキアーキタイプ

2014年1月26日
1位 Lands/土地単
2位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
3位 Esper Deathblade/デスブレード
4位 BUG Delver/チームアメリカ
5位 Painted Stone/ぺインター
6位 Reanimator/リアニメイト
7位 Death and Taxes/白ウィニー
8位 BUG Delver/チームアメリカ

優勝はLandsでした。SCGO Columbusに引き続いてReanimator等墓地をリソースとしたデッキの活躍が目立ちます。しかし、《死儀礼のシャーマン》にアクセスできるBUGやEsper Deathbladeも数を増やしており、以前よりは墓地への警戒も厳しくなってきているようです。《秘密を掘り下げる者》を使ったデッキもトップ8に3人と安定した成績を出しています。


SCGO Baltimore デッキ解説

「Lands」「Esper Deathblade」「BUG Delver」



Kurt Speiss「Lands」
SCGO Baltimore (1位)

1 《森》
2 《Taiga》
3 《樹木茂る山麓》
1 《吹きさらしの荒野》
4 《燃え柳の木立ち》
3 《平穏な茂み》
1 《Karakas》
4 《リシャーダの港》
4 《演劇の舞台》
4 《不毛の大地》
4 《Maze of Ith》
2 《暗黒の深部》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《Glacial Chasm》

-土地(35)-



-クリーチャー(0)-
4 《ギャンブル》
3 《輪作》
4 《罰する火》
4 《壌土からの生命》
4 《踏査》
2 《マナ結合》
4 《モックス・ダイアモンド》

-呪文(25)-
4 《抵抗の宝球》
3 《クローサの掌握》
2 《アメジストのとげ》
2 《暗黒の深部》
1 《原始のタイタン》
1 《輪作》
1 《虚空の杯》
1 《ボジューカの沼》

-サイドボード(15)-
hareruya


《壌土からの生命》エンジンを最大限に活かすために土地をメインに35枚搭載したデッキで、《リシャーダの港》《不毛の大地》で相手の土地を縛り《燃え柳の木立ち》《罰する火》《Maze of Ith》《The Tabernacle at Pendrell Vale》で相手のクリーチャーをコントロールし相手の行動を制限させ、《暗黒の深部》+《演劇の舞台》のコンボで勝利します。《暗黒の深部》コンボはこのデッキの主な勝ち手段であり、サイドにも追加の《暗黒の深部》が採用されています。

このデッキの《ギャンブル》は『発掘』持ちの《壌土からの生命》やそれで回収可能な土地をサーチする分には『手札を1枚無作為に捨てる』というリスクも無いに等しく、ほぼ《Demonic Tutor》として使用できます。土地はカウンターされることもなくクリーチャー除去も役に立たないので、こうした軸をずらした戦略は相手にとっては非常に厄介です。しかしコンボデッキに対してはメインではほぼ勝ち目が無いので、サイドには《虚空の杯》《抵抗の宝球》《アメジストのとげ》等、コンボ対策のカードが多めに採られています。それでも一応BelcherやStorm系のコンボデッキの《巣穴からの総出》プランに対しては《The Tabernacle at Pendrell Vale》で対処可能です。
踏査暗黒の深部The Tabernacle at Pendrell Vale






Rudy Briksza「Esper Deathblade」
SCGO Baltimore (3位)

3 《Underground Sea》
2 《Tundra》
1 《Bayou》
1 《Scrubland》
1 《Tropical Island》
4 《溢れかえる岸辺》
3 《湿地の干潟》
3 《汚染された三角州》
1 《忍び寄るタール坑》
1 《Karakas》
2 《不毛の大地》

-土地(22)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《石鍛冶の神秘家》
3 《瞬唱の魔道士》
4 《真の名の宿敵》
1 《ヴェンディリオン三人衆》

-クリーチャー(16)-
4 《剣を鍬に》
4 《渦まく知識》
2 《思考囲い》
1 《呪文貫き》
1 《思案》
3 《Force of Will》
1 《梅澤の十手》
1 《火と氷の剣》
1 《殴打頭蓋》
2 《ヴェールのリリアナ》
2 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(22)-
3 《外科的摘出》
2 《白鳥の歌》
2 《突然の衰微》
1 《造物の学者、ヴェンセール》
1 《概念泥棒》
1 《狼狽の嵐》
1 《盲信的迫害》
1 《Force of Will》
1 《忘却の輪》
1 《真髄の針》
1 《万力鎖》

-サイドボード(15)-
hareruya


メインのカウンターは少なめで《真の名の宿敵》がフル投入されています。このデッキでは《死儀礼のシャーマン》経由で他のデッキよりも1ターン速く展開ことが可能で、相手の《真の名の宿敵》対策として《ヴェールのリリアナ》も採用されています。メインのコンボ対策は最低限に絞られているので、その分サイドには追加のカウンターの《狼狽の嵐》《白鳥の歌》《Force of Will》と、墓地対策にもなりインスタントなので特にReanimator相手に有効な《外科的摘出》と、多めに用意されています。

《造物の学者、ヴェンセール》はあまり見かけなくなりましたが、相手の《実物提示教育》に合わせて出せば相手の出したパーマネントをバウンスする事が可能です。《忘却の輪》でも同様のことが可能ですが、そのに際は相手のバウンススペルに注意を払う必要があります。《拘留の宝球》ではなく《忘却の輪》なのは《紅蓮破》対策だと思われます。第3の装備品として 《火と氷の剣》が採られていますが、このデッキは自分のターンに行動することが多い上に、《ヴェールのリリアナ》も採っているおかげで相手の《真の名の宿敵》も比較的突破しやすいので、コンボを相手にした際に隙の少ない展開を可能にする《饗宴と飢餓の剣》の方がデッキに合っている思います。

死儀礼のシャーマン真の名の宿敵忘却の輪






Jeremy Hsu「BUG Delver」
SCGO Baltimore (4位)

4 《Underground Sea》
2 《Bayou》
1 《Tropical Island》
4 《霧深い雨林》
3 《新緑の地下墓地》
2 《汚染された三角州》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《死儀礼のシャーマン》
4 《タルモゴイフ》
2 《墓忍び》

-クリーチャー(14)-
4 《渦まく知識》
4 《思案》
4 《目くらまし》
4 《Hymn to Tourach》
4 《突然の衰微》
4 《Force of Will》
1 《森の知恵》
1 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(26)-
3 《呪文貫き》
3 《見栄え損ない》
2 《ゴルガリの魔除け》
2 《ヴェールのリリアナ》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《水没》
1 《仕組まれた疫病》
1 《墓掘りの檻》
1 《忍び寄るタール坑》

-サイドボード(15)-
hareruya


最近人気のBUG Delverです。今回入賞したJeremy HsuのリストはSCGO Columbusで入賞していたリストと異なり、《墓忍び》《Hymn to Tourach》を採用したチームアメリカタイプです。メインの 《ヴェールのリリアナ》を1枚サイドに移して、アドバンテージ獲得手段として《森の知恵》が採用されています。

サイドにはこのデッキにとって不利なマッチアップである部族デッキ対策かつ《真の名の宿敵》対策にもなる《仕組まれた疫病》が採られています。 ですが墓地をリソースとして活用するデッキが増加傾向にある現在のメタでは、メインに《死儀礼のシャーマン》を採用しているとはいえ、不安が残ります。サイドにも《墓掘りの檻》以外に追加の墓地対策を用意した方が良さそうです。選択肢としては《虚無の呪文爆弾》あたりが丸そうです。

タルモゴイフHymn to Tourach仕組まれた疫病




総括

SCGO ColumbusはReanimatorが優勝し、その翌週のSCGO BaltimoreではLandsが優勝しています。

両大会の結果に共通しているのは、『墓地をリソースとしたデッキが結果を残していること』です。SCGO Indianapolisを制したJund DepthsもLoamエンジンを搭載したデッキだったことからも、現在のレガシーのメタは墓地を使ったデッキにとって勝ちやすい環境だったことが窺えます。《死儀礼のシャーマン》をメインから使用したShardless BUG等が数を減らし、《真の名の宿敵》の登場により、これまでレガシーのメタは『《真の名の宿敵》を活用したデッキ(UWR Delver, Esper Stoneblade等)対《真の名の宿敵》を無視できるコンボデッキ(Sneak and Show等)』という極端なメタになりつつありました。

今回SCGO Baltimoreで優勝を果たしたLandsの勝因の一つとして、軸をずらした戦略で相手の多くのカードを死に札にすることが可能だったことがあります。また、苦手なコンボデッキが上位に少なかったのもこのデッキにとっては追い風でした。《死儀礼のシャーマン》をメインに搭載したBUG DelverやEsper Deathbladeも復権してきており、これらのデッキは《真の名の宿敵》対策にアクセスが可能で、ハンデスとカウンターでコンボにも対抗できるので、《死儀礼のシャーマン》と特殊地形に頼ったマナ基盤には若干不安は残るものの、現在のメタでは有効な選択肢の一つと言えます。また、こういった特殊地形に頼りきった戦略に対して大きく刺さる《基本に帰れ》《血染めの月》にアクセスが可能なデッキもまた考慮に値します。具体的にはJoe Bernalの使用していたStonebladeや、Painter Stoneが挙げられます。Sneak and Showもサイドに《血染めの月》を忍ばせることで苦手なDelverデッキに耐性を付けています。

以上、現環境終盤のイベントであるSCGO ColumbusとSCGO Baltimoreの解説でした。

次回の記事ではSCGO Nashvilleの解説を予定しております。新セットの『神々の軍勢』のカードがレガシーでも見られるのか楽しみです。

それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいレガシーを!