さすがにシングルエリミネーションまで来てしまうとプレイヤーの表情も真剣そのもの。
いかにPWCCがお祭りイベントと言えど、決勝ラウンドまで来てしまうと「勝ちたいんや!」が先行してしまうのはマジックプレイヤーというものか。
だが彼らの盤面をよく見ると・・・・
プレイマット
《寺院の庭》《無慈悲な追い立て》
スリーブ
《原初の狩人、ガラク》《幽霊の特使、テイサ》
うん、君たちマジック大好きだね。
Game 1
ダイスロールにより金子の先手。
《ドムリ・ラーデ》《歓楽の神、ゼナゴス》《嵐の息吹のドラゴン》《ミジウムの迫撃砲》とある手札を悩んだもののキープする。
《奔放の神殿》を立て続けにセットし、しっかりと足場造りから始まる金子の立ち上がり。
ひとまず《ドムリ・ラーデ》から切り込み、重量打線に繋がるまで時を待つ。
対する別所は《万神殿の兵士》から。
ここから繋がるカードさえあればプレインズウォーカーに対してプレッシャーをかけられるのだが、動きの少ない金子に対して別所もすることがない。
自身の《万神殿の兵士》に対して《急速混成》を打ち込み、トカゲトークンで《ドムリ・ラーデ》を処理するに留まる。
ここまで静かなゲームが続いていたのだが、金子が5マナをタップするとゲームが大きく動き出す。
鋭く《嵐の息吹のドラゴン》を。
だが動かなかった別所に当然対処手段が無いわけもなかった。
それも最上級のカードが。
《魂の代償》。
これこそが別所のデッキの特徴である。
たまらず金子が手札を二枚捨てると、コントロールが戻るはずの《嵐の息吹のドラゴン》に《急速混成》が。
圧倒的なリソース差が生まれてしまう。
ここで《歓楽の神、ゼナゴス》を展開するくらいしか出来ない金子を尻目に、別所は《幽霊議員オブゼダート》をプレイ。
金子は《歓楽者ゼナゴス》で粘ろうとするも、《カルテルの貴種》プレイから《魂の代償》を使われるととても耐えられないとここで投了。
金子 0-1 別所
Game 2
今度こそと意気込む金子は《森の女人像》から。
タップインを続け動きの無い別所に対し、《ゴーア族の暴行者》から展開を始める。
そこに別所は《リーヴの空騎士》留置を合わせるのだが、金子は待ってましたと《紅蓮の達人チャンドラ》!
テンポ、アドバンテージの両方が一気に金子側に傾いてしまう。
どうにかしたい別所、ここまで何度も勝利貢献してきたであろう《魂の代償》で立て直しを図ろうとするものの、戦線に蓋をしたい金子はターン終了時ノータイムでディスカード。
二体の《クルフィックスの狩猟者》と《紅蓮の達人チャンドラ》で盤面を固定しにかかる。
何とか二枚目の《魂の代償》で《ゴーア族の暴行者》のコントロールを奪い直すのだが、それではあまりに遅すぎた。
《霊気のほころび》に《急速混成》を合わせようとも不利すぎるボードが何とかなるわけでもない。
既に《冒涜の悪魔》はタップされるだけ。
金子の《紅蓮の達人チャンドラ》が粘る別所を振り切った。
金子 1-1 別所
Game 3
ワンランドの懸念があるものの《エルフの神秘家》《森の女人像》とある手札をキープする金子。
だが懸念材料だった土地を次々に引き込み、順調にマナを伸ばすとまずは《嵐の息吹のドラゴン》を。
ここには別所、落ち着いて《急速混成》を。
イニシアチブを握りたい別所はここで《冒涜の悪魔》。
金子が繰り出した《クルフィックスの狩猟者》二枚に対しても《拘留の宝球》を合わせ、盤面の有利を譲らない。
とはいえ元々スペルの多かった金子、《歓楽者ゼナゴス》を呼び出すとそのまま《嵐の息吹のドラゴン》を。
ここで肝心要の《魂の代償》を持っていない別所、《嵐の息吹のドラゴン》の怪物化に備え《ザスリッドの屍術師》を二連打。
手札を空にすることしか出来ない。
こうなるといけいけの金子。
《歓楽者ゼナゴス》からマナを出すと一気に怪物化、詰めろをかける。
続く別所のドローは・・・・
《欺瞞の神殿》だった。
負けを認めた別所がライブラリーを公開すると、そこには遅すぎた《至高の評決》が。
これもまた運命。
金子 2-1 別所