準々決勝: 中村 肇(神奈川) vs. 徐 文君(東京)

晴れる屋

By Yoshihiko Ikawa

PWCC2014予選ラウンド最大のトピックと言っても差支えないだろう。

《世界棘のワーム》《森林の始源体》《天才の煽り》といった普段余りトーナメントではみかけないカードを使ったクソデッキが、見事6-1-1でトップ8に残ったのである!!!

そのデッキを駆るは4代目Mr.PWC、中村 肇である。

「3ターン目に《世界棘のワーム》が出てきた」
「11点火力を2発撃たれて死んだ」
など、耳を疑うような勝ち方をしてここまで対戦相手を蹂躙してきたとのこと。

対するはボロスバーンで勝ち上がってきた徐 文君。

使い慣れた相棒を武器に、精密なプレイで相手をここまで焼き付くしてきた。

中村の操る大型生物と、徐の操る高性能火力。果たしてどちらに軍配が上がるのだろうか。

「相性悪いよねコレ」と、開始前からどこか諦観気味な、なのになぜか楽しそうな中村。

その相性差を覆すことができるとしたら、そのカギとなるのは間違いなく《予想外の結果》であろう。
 



Game 1
ダイスロールの結果先手は中村。
土地が《神秘の神殿》しかないものの、《エルフの神秘家》に加えてこのマッチで大事な《森の女人像》《予想外の結果》が両方あり、大いに悩む。

悩みに悩んだ中村、神に聞くかのごとくダイスを振った結果キープを宣言。
果たしてこの結果は吉と出るか凶と出るか。

対する徐は迷う素振りもなくキープ。順調なアクションが期待できそうだ。

1T目は《神秘の神殿》《凱旋の神殿》とそれぞれ占術ランドをターンエンド。

中村は2枚目の《神秘の神殿》から《エルフの神秘家》を出すものの、即座に《灼熱の血》で焼かれてしまう。
中村:20→17

《神秘の神殿》を失った中村。土地こそ置けなかったものの、《森の女人像》を出してマナを伸ばす。
徐の3ターン目のアクションは《チャンドラのフェニックス》《森の女人像》を無視して空から着実にダメージを与える。
中村:17→15

中村は続くターンも土地を置くことができず、《予想外の結果》をプレイすることができない。《森の女人像》の2枚目を出すに留まる。

徐は《チャンドラのフェニックス》でアタック。4マナを立ててターンを返した。
中村:15→13

やっと4マナ使えるようになった中村。渾身の力を込めて《予想外の結果》

予想外の結果


めくったカードは・・・《予想外の結果》!さぁ、もう1回!

ここで《森林の始源体》《世界棘のワーム》を出したい中村だが、そうは問屋が卸さず。2枚目の《予想外の結果》でめくれたのは《踏み鳴らされる地》《予想外の結果》は手札に戻るものの、ガッカリ。

中村が楽しそうに《予想外の結果》と戯れている間に、徐は淡々とライフを詰める。
エンド前《マグマの噴流》《稲妻の一撃》
中村:13→11→8

徐は前のターン同様《チャンドラのフェニックス》でアタックし、《凱旋の神殿》を置くのみでターンを終える。
中村:8→6

すでにライフ的にはクライマックスな中村。だが当然《予想外の結果》をプレイするほかにやることがない。

《森林の始源体》引けー《森林の始源体》引けー」と口に出して祈るものの、めくれたのは残念《歓楽者ゼナゴス》

エンド前の《マグマの噴流》《稲妻の一撃》で勝負あり。
中村:6→4→1→投了。

こんがり焼けました。



中村 0-1 徐


「先手であのハンドで勝てないのは厳しいなー」「《灼熱の血》強いなー」とぼやく中村。
各種神とPW、そして《彩色マンティコア》という豪華サイドボードの中から厳選してサイドボーディングする。

中村とは対照的に、淡々とサイドボードする徐。
ローグデッキ相手でも迷うことなくサイドボーディングを進めていく。


Game 2

《森の女人像》はあるが土地が《神秘の神殿》1枚のみという手札に「またかー!」と叫びながら、今度はマリガンする中村。徐もこれにお付き合いで1マリガン。

1マリガン後の中村の手札は《森の女人像》2《予想外の結果》《森林の始源体》《世界棘のワーム》《山》という内容でさすがにもう1マリガン。徐は6枚でキープ。

ということで悲しくもダブルマリガンを余儀なくされた中村。土地4と《予想外の結果》というハンドを渋々キープ。

中村の1T《神秘の神殿》2T《繁殖池》からの《エルフの神秘家》という動きに対し、徐は1T《ラクドスの哄笑者》からの2T《灰の盲信者》というベストアクション。
中村:20→16

迎えた中村の3T目、セット《森》から、今日幾度となくドラマを演出してきた《予想外の結果》

ここでめくれたのは、盤面に何の影響ももたらさない《歓楽の神、ゼナゴス》

「オチつけに来やがった(笑)」と一人大喜びの中村を他所に、徐はとにかく殴る。
中村:16→12



すでに手札が土地しかない中村だが、ここで《予想外の結果》2枚目をトップデッキ!
《世界棘のワーム》がめくれれば《歓楽の神、ゼナゴス》の加護の受けて30点シュートの一撃必殺だが・・・


現実はそう甘くはなく、めくれたのは《奔放の神殿》《予想外の結果》は次のターンまで持越しとなる。
徐はエンド前にを《稲妻の一撃》をプレイヤーに。
中村:12→9

徐は5ターン目も目立ったアクションはなく、ひたすらに殴る。
中村:9→5

中村の6ターン目。
《世界棘のワーム》引け!!!」と願うものの、そこにいたのは願った15/15ではなく、かわいい1/1なのであった。
中村投了。

中村 0-2 徐


予選ラウンドの快進撃が夢だったかのように《予想外の結果》を外し続けて敗北した中村。

そのカード名とは裏腹に、予想通りの結果になってしまったのであった。