かつて「ドラコ爆発」というデッキがあった。
《渦まく知識》でトップに積んだ《ドラコ》を《うつろう爆発》でめくって16点……誰が聞いても、初心者が作ったファンデッキと思うだろう。
しかし、「ドラコ爆発」は結果を残した。それも、最高峰の舞台であるプロツアーで、だ。
『Kai Buddeもドラコだと思ってた』 前編 後編
このとき「ドラコ爆発」は、「妨害されることの極めて少ない、信頼性の高い勝利手段である」とされている。
それもそのはずで、巨大な火力呪文というのは、カウンターか、せいぜいハンデスでしか妨害することができないのだ。
かくして、不可避の16点という荒業で、「ドラコ爆発」は多くの人々の記憶に残る名作となった。
だがこの「ドラコ爆発」が魅力的だったのは、その意外なほどの強さもさることながら、何よりその大雑把さにあったのではないかと思う。
《ブービートラップ》や《ウルザの激怒》キッカー、《碑出告の第二の儀式》に《ソリンの復讐》といったカードを挙げるまでもなく。
我々は「ライフの半分以上を一瞬で消し飛ばす」というスケールの大きさに果てしない興奮を覚え、遺伝子レベルでどこまでも魅せられてしまう宿命にあるのだ。
つまるところ。
一撃10点以上の火力には、ロマンが詰まっている。
というわけで、今回happymtgが5月2日(金)発売の新エキスパンション『ニクスへの旅』より、独占先行プレビューでお届けするのはこちらのカードだ。
幾多のファンデッキ使いを狂喜乱舞させたこのカードが、帰ってきた。
《うつろう爆発》を彷彿とさせるマナコスト分のダメージを、何と大盤振る舞い「占術3」を行った上で与えることができる。
しかもお手軽インスタント。カウンターしようにもエンド前から連打されれば、相手はたまらず膝を屈するだろう。
だが、このカードがスタンダードの「ドラコ爆発」になるには、もう1種類のキーカードが必要になる。
それは当然、「マナコストが10以上のカード」だ。
ここまで言えばおわかりだろう。
この《稲妻の謎》が最大にフィットするデッキとは……!
3 《森》 2 《山》 1 《島》 4 《繁殖池》 4 《踏み鳴らされる地》 1 《蒸気孔》 4 《神秘の神殿》 4 《奔放の神殿》 -土地(23)- 4 《エルフの神秘家》 4 《森の女人像》 4 《マナ編みスリヴァー》 1 《ザル=ターのドルイド》 4 《世界棘のワーム》 -クリーチャー(16)- | 4 《イゼットの魔除け》 4 《予想外の結果》 4 《稲妻の謎》 4 《天才の煽り》 4 《無限への突入》 -呪文(20)- | -サイドボード(0)- |
この符号。
奇しくもつい1か月前に「バトルワーム」という狂気のデッキが爆誕したばかり。
このタイミングで新《うつろう爆発》こと《稲妻の謎》の再録。これは間違いなく「ドラコ爆発」と「バトルワーム」を合体させろというマロー(Mark Rosewater)のお告げ……!
またしても完璧に読み取ってしまったか。R&Dの意思を。
是非この《稲妻の謎》からの《世界棘のワーム》の11点と《無限への突入》の12点で、ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!してみて欲しい。
さて、いかがだっただろうか。
無限の可能性を秘めた『ニクスへの旅』(カードギャラリーはこちら)は5月2日(金)発売だ。
4月26-27日には晴れる屋でもプレリリースを行う。
『ニクスへの旅』でテーロス世界を一緒に旅してみませんか?