メタゲームブレイクダウン

晴れる屋

By Kazuya Hirabayashi


スタンダード神決定戦の興奮も冷めやらぬ、晴れる屋トーナメントセンターに集いも集った300人!

用意された珠玉のデッキたち、これは言わばモダンを知るための地図。

彼らの選択肢を調べることは、すなわち環境を読み解く標となるだろう。





●黒緑系-44名

幾度も環境を支配してきたジャンドの正統進化。

《血編み髪のエルフ》《死儀礼のシャーマン》を失いつつも、なお最大数を誇る恐るべき勢力。

思考囲いヴェールのリリアナ



●青白赤コントロール-24名

日本人は青、コントロール好き?

《マナ漏出》《謎めいた命令》《瞬唱の魔道士》《スフィンクスの啓示》と揃い踏みな、モダンを象徴する重コントロール。

その中でも直近のモダンプロツアー、プロツアー『神々の軍勢』覇者であるトリココントロールを、17名が自らのパートナーとして選択している。

瞬唱の魔道士天界の列柱



●欠片の双子-23名

プロツアー・フィラデルフィア2011を制覇したかつての王者。

《タルモゴイフ》《よじれた映像》など、多様な戦略で話題を提供してきた。

黒緑大流行のため最近は苦戦を強いられているが、はたして解はあるのか。

やっかい児タルモゴイフ



●出産の殻-23名

カードプールの広がりこそが力。

メリーラポッド、キキポッド、ここに来て尹 壽漢(東京)の温め続けてきていた新たな四色ポッドが。

既にPTQタルキール覇王譚in川崎でその真価を見せたこのデッキ、環境に新たな風を吹き込むだろうこと想像に難くない。

出産の殻目覚ましヒバリ



●白黒-21名

国内唯一だったモダンプレミアイベント、かつてのグランプリ横浜2012、その頂点に立ったのが白黒トークンだった。

以来トップメタに立つことは無かったが・・・・復権なるか。

そのタイトルホルダーである宮島 淳一(新潟)が再び手に取った白黒トークン、デッキテクは【こちら】

未練ある魂盲信的迫害



●ウルザトロン-21名

3ターン目《解放された者、カーン》、その理不尽さはまさに神。

ただし調子が悪いと亜神に成り下がる、このじゃじゃ馬を乗りこなそうという挑戦者たちは21人だ。

ウルザの塔解放された者、カーン



●バーン-20名

このモダンシーズンが始まって以来、意外と目立つのがこのアーキタイプだ。

モダン基本となるフェッチtoギルドランドのライフ17点スタート、この行動を咎める恐怖の業火。

はたして致死量の火力を持っているのか否か、タップアウトが許されているのか・・・・相対したなら単純そうで難しい戦略眼を要求されるデッキである。

溶岩の撃ち込み焼尽の猛火



●Zoo-20名

解禁された《野生のナカティル》に身を委ねたプレイヤーは20人。

ある者は《部族の炎》の荒々しき力を、ある者は始原たるナヤカラー(白赤緑)を。

この中でも高尾 翔太(東京)のドムリZooについては、デッキテクを公開しているので是非参考にしてもらいたい。→デッキテクは【こちら】

野生のナカティル部族の炎



●親和-15名

その爆発力、最強なり。

大半のアーティファクトランドを奪われてすら、環境最速を維持する驚異の暴風。

サイドボードにある対策カードの多寡で価値が乱高下するものの、決して無視することは出来ない。

鋼の監視者刻まれた勇者



●風景の変容-7名

直近のモダンプレミアイベント、グランプリミネアポリス2014を駆け抜けたコンボデッキ。

環境速度に依存するため常にスペックを発揮できるとは限らないが、隙を見つけては台頭してくるため頭の隅には入れておいた方が良い。

風景の変容桜族の長老



●その他-82名

全体のおよそ1/4。

この多様性こそがモダン、ある意味では彼らが真の主役なのかもしれない。


特筆すべきトピックとしては、プロツアー『神々の軍勢』では一定数存在したストームが大きく数を減らしてしまっていること。

双子同様に手札破壊&《突然の衰微》の苦しいこのデッキ、黒緑系の躍進とこの衰退は決して無関係ではないだろう。

突然の衰微紅蓮術士の昇天



黒緑系の増加、乱立する各アーキタイプ。

新環境の答えは・・・・?


それはモダン神決定戦で明かされる。

全ては数時間後に決まるのだ。