こんにちは!今週はプロツアー『タルキール覇王譚』大阪予選と、土浦予選の大会結果をお届けしたいと思います。
誰もが驚く新デッキも登場しており、ますますの盛り上がりを見せる今シーズン。早速新デッキを紹介したいのは山々ですが、まずはトップ8のデッキをご覧ください。
直近のモダンイベントの結果
■PTQ大阪(2014/06/21) →トップ8デッキリスト 優勝「青赤 《欠片の双子》コンボ」 準優勝「トリコ(青白赤)・トラフト」 3位「タルモツイン(青赤緑 《欠片の双子》コンボ)」 4位「ボロス(赤白)・バーン」 5位「親和」 6位「タルモ親和」 7位「黒緑ジャンク」 8位「親和」 |
■PTQ土浦(2014/06/14) →トップ8デッキリスト 優勝「黒緑ジャンク」 準優勝「青赤《吹き荒れる潜在能力》」 3位「黒緑ジャンク」 4位「トリコ(青白赤)・トラフト」 5位「トリコ(青白赤)・トラフト」 6位「《むかつき》」 7位「親和」 8位「オロス(赤白黒)・バーン」 |
~デッキ分布~
4人 「親和」
3人 「黒緑ジャンク」
3人 「トリコ・トラフト」
2人 「バーン」
1人 「青赤《欠片の双子》コンボ」
1人 「タルモツイン(青赤緑《欠片の双子》コンボ)」
1人 「《むかつき》」
1人 「青赤《吹き荒れる潜在能力》」
(なお、今回のデッキリストは「BIG WEB」様、「わくわくらんど土浦」様にご提供いただきました。ご協力いただき誠にありがとうございます!)
前回紹介したモダンの4強デッキ―「黒緑ジャンク」、「青赤<欠片の双子>コンボ」、「親和」、「<出産の殻>」。今週ピックアップする大会においても、 「《出産の殻》」デッキこそ大幅な失速を余儀なくされてしまったものの、その他3種類のデッキの勢いが止まることはありませんでした。
ただし、それらのデッキもリストに変化が施されたうえで成功を収めているので、今週は主にそれらの変化を追っていきましょう。
4強から3強へ~進化する3強デッキ~
■「青赤<欠片の双子>コンボ」
5 《島》 1 《山》 3 《蒸気孔》 1 《踏み鳴らされる地》 4 《沸騰する小湖》 3 《霧深い雨林》 1 《乾燥台地》 2 《硫黄の滝》 1 《滝の断崖》 2 《僻地の灯台》 -土地(23)- 3 《呪文滑り》 4 《詐欺師の総督》 4 《やっかい児》 2 《鏡割りのキキジキ》 -クリーチャー(13)- |
4 《炎の斬りつけ》 4 《血清の幻視》 3 《ギタクシア派の調査》 2 《手練》 2 《呪文貫き》 3 《差し戻し》 2 《血染めの月》 4 《欠片の双子》 -呪文(24)- |
2 《雷口のヘルカイト》 2 《白鳥の歌》 2 《残響する真実》 2 《古えの遺恨》 2 《神々の憤怒》 2 《大祖始の遺産》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《血染めの月》 1 《殴打頭蓋》 -サイドボード(15)- |
PTQ大阪で優勝を収めたのは、コンボに特化した「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキでした。ドイツの「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキマスター、Patrick Dickmannがコンボパーツを減らして、《瞬唱の魔道士》&《稲妻》を組み込んだセンセーショナルなリストを編み出して以来、この手の「コンボ特化型」が日の目を浴びる機会は徐々に数を減らしていました。
「コンボ特化型」を選択するメリットとしては、当然ながらコンボが手札に揃っていることが多いため、対戦相手が隙を見せた瞬間にゲームを終わらせられる決定力の高さです。
また、コンボが安定して4ターン目に決まりやすいので、「親和」デッキのようなまっすぐなデッキに対して強くなることも魅力のひとつでしょう。「親和」デッキはここ最近で以前にも増して結果を残しているデッキなので、それに強いアプローチは非常に良い変更だと思います。
逆に「コンボ特化型」の弱点としては、コンボ以外の攻撃手段が非力なため、《突然の衰微》などを構えられた際にそれを突破しづらいことです。しかしながら、もちろんその弱点をフォローすべく、清永さんはメインから3枚の《呪文滑り》を、そして対戦相手の動きを封殺する《血染めの月》を採用しています。
《呪文滑り》は一般的な手法ですが、メインからの<血染めの月>は事情が異なります。前回の記事でもお伝えした通り、《血染めの月》はそれだけでゲームに勝てるほどのカードですが、《血染めの月》をメインから採用しているデッキは極僅かしかいない、というのがこれまでの共通見解でした。そのため、1ゲーム目ではフェッチランドから基本地形を導くアクションは少ないので、なおのこと《血染めの月》1枚で勝てたゲームが多々あったのではないかと予想されます。
このリストのように、ただ単に弱点をフォローするだけでなく、それ1枚で勝てる構築はすばらしいですね。「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキをお試し中の方は、ぜひこの形にもトライしてみてください。
■「黒緑ジャンク」
3《沼》 1《森》 3《草むした墓》 4《新緑の地下墓地》 2《湿地の干潟》 1《霧深い雨林》 2《黄昏のぬかるみ》 4《樹上の村》 1《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 3《変わり谷》 -土地(24)- 4《闇の腹心》 4《タルモゴイフ》 4《漁る軟泥》 2《大爆発の魔道士》 2《強情なベイロス》 -クリーチャー(16)- |
1《殺戮の契約》 4《コジレックの審問》 3《思考囲い》 4《突然の衰微》 2《大渦の脈動》 2《四肢切断》 4《ヴェールのリリアナ》 -呪文(20)- |
3《生命散らしのゾンビ》 2《大爆発の魔道士》 2《見栄え損ない》 2《忍び寄る腐食》 1《強情なベイロス》 1《最後のトロール、スラーン》 1《思考囲い》 1《悲哀まみれ》 1《滅び》 1《原基の印章》 -サイドボード(15)- |
プロツアー『マジック2015』・プロツアー『タルキール覇王譚』と2期連続でのPTQ突破となった絶好調男が井川 良彦。そんな彼が相棒に選んだのは、今をときめく「黒緑ジャンク」デッキでした。
メインボードの<強情なベイロス>と<変わり谷>に始まり、サイドボードの<生命散らしのゾンビ>など、先ほどの清永さんと同じく独自の構成が目を引きます。それ以外のパーツはオーソドックスな形と言って差支えないので、ここからはそれらのカードの採用理由をみていきましょう。
◆<強情なベイロス>
《強情なベイロス》は「ボロス(赤白)・バーン」やミラーマッチに強いのはもちろんのこと、「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキや後述の「トリコ・トラフト」のように、《瞬唱の魔道士》と火力の組み合わせでライフを詰めてくるデッキにも効果的なカードです。
井川さんに直接伺ってみたところ、上記の理由に加え、《修復の天使》で止まらないサイズであることなど、見た目以上に多くのデッキに強いことがこのカードをメインボードに採用した最大の理由とのことです。
◆<変わり谷>
このカードは、「黒緑ジャンク」デッキのミラーマッチで効果的なために採用されています。ミラーマッチにおいて脆弱な《地盤の際》を抜いてしまい、その枠を今現在最もポピュラーな、「黒緑ジャンク」に強いカードに差し替えたというわけです。「黒緑ジャンク」デッキは《突然の衰微》に頼っているために、《樹上の村》や《変わり谷》が止まりづらい側面がありますし、《変わり谷》は起動マナが軽いので対戦相手の《ヴェールのリリアナ》の<-2>能力に耐性が付いたりもします。
ただし単純に《地盤の際》を抜いて《変わり谷》にしただけでは、「ウルザランド」や《天界の列柱》に苦戦してしまうので、メインボードから《大爆発の魔道士》を入れることでこの問題の緩和を試みています。《大爆発の魔道士》と前述の《強情なベイロス》をメインボードに移すことで、サイドボードのスロットが空くという副次効果もありますね。
◆<生命散らしのゾンビ>
このカードもまた、蔓延するミラーマッチに対するアンチテーゼです。手札に溜まりがちな《漁る軟泥》や《強情なベイロス》を奪い去ることが可能で、とりわけ《強情なベイロス》を効率良く対処できる点は特筆に値します。
ミラーマッチ以外にも、「《出産の殻》」デッキや、《聖トラフトの霊》と《修復の天使》が入った「トリコ・トラフト」デッキにもサイドインすることができます。「威嚇」のおかげで《前兆の壁》や《修復の天使》で止まらないため、仮にクリーチャーを追放できなくてもダメージソースとしての活躍が期待できます。
このように「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキと「黒緑ジャンク」デッキは、形を変えながらも王座を維持することに成功しています。「親和」デッキも同様に変化が見受けられたので、そちらもご覧いただきましょう。
■「タルモ親和」
1 《山》 4 《ダークスティールの城塞》 4 《ちらつき蛾の生息地》 4 《墨蛾の生息地》 3 《空僻地》 -土地(16)- 4 《羽ばたき飛行機械》 3 《メムナイト》 4 《大霊堂のスカージ》 4 《信号の邪魔者》 4 《電結の荒廃者》 3 《鋼の監視者》 2 《タルモゴイフ》 4 《刻まれた勇者》 -クリーチャー(28)- |
4 《オパールのモックス》 4 《バネ葉の太鼓》 4 《感電破》 4 《頭蓋囲い》 -呪文(16)- |
3 《思考囲い》 3 《古えの遺恨》 2 《急送》 2 《摩耗+損耗》 2 《墓掘りの檻》 1 《呪文滑り》 1 《鞭打ち炎》 1 《法の定め》 -サイドボード(15)- |
メインボード最強と謳われる「親和」デッキ。この度行われたふたつのPTQにおいても、トップ8に4名を送り込む大車輪の活躍を見せました。そんな中で最も大きな注目を集めたリストは、中谷さんが使用した《タルモゴイフ》の入ったリストでしょう。
《タルモゴイフ》が単体で強いことは周知の事実ですが、こと「親和」デッキにおいては、サイドボード後のアーティファクト破壊に引っかからないという明確なメリットが存在します。有色のカードが増えすぎると、動きが鈍くなることが懸念されますが、それを差し引いてもサイドボード後は更なる増量を検討してみても良いのではないかと思います。
また、「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキへの対策も兼ねて、《感電破》が4枚採用されている点にも注目です。これはほとんどの「親和」プレイヤーが実践している手法であり、スピード勝負では多少分が悪い「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキへの対策は怠らないようにしたいですね。
ここまでは「3強」の変化を追ってきましたが、ここからは直近の大会で活躍したデッキをみていきましょう。
今注目のアーキタイプ~新たなるPossibility~
■「トリコ(青白赤)・トラフト」
2 《島》 1 《平地》 1 《山》 4 《天界の列柱》 4 《沸騰する小湖》 4 《乾燥台地》 2 《神聖なる泉》 2 《蒸気孔》 1 《聖なる鋳造所》 2 《硫黄の滝》 2 《地盤の際》 -土地(25)- 4 《瞬唱の魔道士》 4 《聖トラフトの霊》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 4 《修復の天使》 -クリーチャー(13)- |
4 《稲妻》 3 《流刑への道》 2 《呪文嵌め》 4 《稲妻のらせん》 3 《マナ漏出》 1 《差し戻し》 3 《謎めいた命令》 2 《仕組まれた爆薬》 -呪文(22)- |
2 《マグマのしぶき》 2 《天界の粛清》 2 《神の怒り》 1 《イゼットの静電術師》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《雷口のヘルカイト》 1 《嵐の神、ケラノス》 1 《摩耗+損耗》 1 《対抗変転》 1 《大祖始の遺産》 1 《世界のるつぼ》 1 《地盤の際》 -サイドボード(15)- |
現在のモダンを牛耳る4つのデッキ。「黒緑ジャンク」、「青赤《欠片の双子》コンボ」、「親和」デッキは相変わらずの好調を維持していますが、「《出産の殻》」デッキだけはその勢いに陰りが見えてきました。これは皆がきちんとした対策を施してきたこと、そしてクリーチャーデッキであるがゆえに様々なカードで対策されてしまうことが原因だと考えられますが、とにもかくにも「《出産の殻》」デッキが衰退してきたのは確かな事実です。
その代わりにここ最近で絶好調なのが、こちらの「トリコ・トラフト」デッキ。《聖トラフトの霊》を筆頭とした優秀なクリーチャー陣を、モダンを代表する優良呪文でバックアップするデッキです。《稲妻》、《流刑への道》、《稲妻のらせん》と、クリーチャーデッキにとっては悪夢のような呪文の集合体なので、クリーチャーデッキに対して強い構成になっています。
フィニッシャーの取捨選択をみてみると、「黒緑ジャンク」デッキが《ヴェールのリリアナ》を4枚搭載していること、「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキに対して隙が大きいことを垣間見ると、《聖トラフトの霊》よりも《ヴェンディリオン三人衆》などのクリーチャーを優先してもいいように思えます。もしも《ヴェールのリリアナ》を強く意識するのであれば、《聖トラフトの霊》ではなく《刃の接合者》を試してみてもいいでしょう。
このリストにも採用されている《嵐の神、ケラノス》は、「黒緑ジャンク」系のデッキに非常に強いので、今のメタゲームならば採用しておいて損のない1枚だと思います。《世界のるつぼ》もあまり見かけないカードですが、対コントロールのように土地を伸ばすことが重要なマッチや、「ウルザトロン」デッキや「《風景の変容》」のように、《地盤の際》を使いまわしたいデッキ相手に重宝します。
この「トリコ・トラフト」は比較的メジャーなアーキタイプですが、お次はモダンの可能性を追求したデッキをご覧いただきましょう!
■「青赤<吹き荒れる潜在能力>」
5《冠雪の島》 1《山》 3《蒸気孔》 4《沸騰する小湖》 2《霧深い雨林》 2《硫黄の滝》 2《滝の断崖》 4《トレイリア西部》 2《僻地の灯台》 1《アカデミーの廃墟》 -土地(26)- 1《メムナイト》 2《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(3)- |
4《血清の幻視》 3《手練》 3《稲妻》 2《万の眠り》 2《卑下》 1《撤廃》 4《差し戻し》 4《イゼットの魔除け》 2《電解》 2《謎めいた命令》 4《吹き荒れる潜在能力》 -呪文(31)- |
3《紅蓮地獄》 2《否認》 2《粉砕の嵐》 2《不忠の糸》 1《否定の契約》 1《よじれた映像》 1《強迫的な研究》 1《焼却》 1《対抗変転》 1《地盤の際》 -サイドボード(15)- |
昨日「Hareruya Pros Blog」でも紹介した「《吹き荒れる潜在能力》」デッキ。謎のベールに包まれたデッキではありますが、基本的には《吹き荒れる潜在能力》を張って《メムナイト》をキャストし、それを《引き裂かれし永劫、エムラクール》へと変身させて勝つデッキです。
それまでの時間稼ぎは、《稲妻》、《差し戻し》や《イゼットの魔除け》などが務めます。《イゼットの魔除け》は手札を捨てることができるので、もしも《引き裂かれし永劫、エムラクール》が2枚とも手札にきてしまった時も安心です。
また、《万の眠り》は久しぶりに見かけたカードですが、カウンター呪文の入った青いデッキに強いだけでなく、大流行中の「青赤<欠片の双子>コンボ」デッキに強いことも魅力的な1枚です。これさえあれば、対戦相手の《欠片の双子》に対応して《詐欺師の総督》か《やっかい児》をタップすることができるので、貴重な1ターンを稼ぐことができます。コンボ妨害のついでに土地もタップできるので、返すターンで勝ちやすくなる点もすばらしいですね。
《吹き荒れる潜在能力》の能力の都合上、《引き裂かれし永劫、エムラクール》以外のクリーチャーカードは1枚しか採用できませんが、そこは《トレイリア西部》の「変成」能力で必要なタイミングまでに調達することが可能となっています。《トレイリア西部》をセットランドしてしまうと《メムナイト》を探すのが困難になってしまうので、土地がない状況以外、もしかすると多少土地が詰まろうとも、《トレイリア西部》はセットランドしないように心がけましょう。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》が2枚入っていることを疑問に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、2枚目の《引き裂かれし永劫、エムラクール》は、対「親和」のように6つ以上のパーマネントを展開してくるデッキや、《復活の声》や《台所の嫌がらせ屋》のような「頑強」クリーチャーで攻撃を継続してくる「《出産の殻》」デッキ相手に必要となります。一度《吹き荒れる潜在能力》の能力を解決してしまえば、《メムナイト》はライブラリーに戻るので、再び《トレイリア西部》で探すことができます。そのため、一度のアタックだけだと勝てそうにない場合は、2枚目の《トレイリア西部》も大切に持っておくといいでしょう。そういったデッキ相手以外に対しては、手札にきた場合でも《イゼットの魔除け》か《僻地の灯台》で捨てることができるので、1枚はサイドアウトしても問題ないと思います。
なお、「コンボ時以外で《吹き荒れる潜在能力》をキャストすることがあるのか?」という疑問に関してですが、自分の呪文もランダムで変化してしまうので、あまりキャストすることはないだろうという結論に達しました。積極的にキャストする相手をあげるとすれば、カウンター呪文や手札破壊呪文を多用してくるデッキです。対戦相手の《稲妻》や《電解》がカウンター呪文になってしまえば、その呪文を無効化していると同義ですし、もしかするとカウンター呪文が火力に変化して得できるかもしれませんしね。手札破壊に関しては、手札破壊を引かれる前に設置さえしてしまえばほとんど破壊されることがないので、積極的にキャストする動機になると思います。
かなりレアなケースではありますが、「グリクシス(青黒赤)・コントロール」デッキから飛んできた《殺戮遊戯》(=通ると負け!)が《コジレックの審問》に変化して勝利したこともあるので、普通にキャストすることもある、ということは頭の片隅に置いておいてください。
最後に、同色の同じく2枚コンボデッキである「青赤《欠片の双子》コンボ」デッキとの比較ですが、「《吹き荒れる潜在能力》」デッキが優れている点は「対策されづらいこと」です。ご存じの通り、《欠片の双子》コンボは《突然の衰微》を筆頭とした除去呪文に弱いことが常ですが、対する《吹き荒れる潜在能力》コンボを阻害できるカードはカウンター呪文か手札破壊くらいのものです。
カウンター呪文に対しては、《万の眠り》やサイドボードの《否定の契約》などで余裕を持って対処できますし、そういった意味で真に脅威となるのはピンポイントの手札破壊くらいのもの。そのため、今後はこのデッキが今以上の活躍を見せることも十分に考えられるのではないかと思います。
青赤コンボデッキをお試し中のみなさんは、ぜひ一度このデッキも手に取ってみてください!
「コガモダン」vol.2は以上になります。相変わらずの好調っぷりを披露した「黒緑ジャンク」、「青赤《欠片の双子》コンボ」、「親和」デッキでしたが、それらのデッキにも勝つための工夫が見受けられたのが印象的でした。「《吹き荒れる潜在能力》」デッキのようなニューカマーも登場していますし、まだまだモダン環境は研究の余地がありそうですね!はたして更なる新デッキの登場はあるのか。「《出産の殻》」デッキの巻き返しはなるのか。
来月のPTQの大会スケジュールは、【こちら】でご覧いただけます。GP神戸に向けて熱くなるモダン、まだまだ目が離せませんね!
それでは、また次回の連載で!