令和の《執拗なネズミ》デッキ
みなさんこんにちは、晴れる屋メディアのいってつです。
みなさんはマジックのルールを無視するカード、お好きですか?
そう、枚数制限というルールを。
マジックの世界では、基本土地をのぞき、ひとつのデッキに入れることができる同名カードは4枚まで。統率者戦では1枚まで、となっています。しかし《ドラゴンの接近》のように、そのルールを無視できるカードも存在しています。
なかでも再録回数が多く、いってつも大好きなカード……それが《執拗なネズミ》です。
晴れる屋メディアでは過去2回にわたって《執拗なネズミ》デッキを紹介してきました。その当時、統率者は《骨齧り》でした。
しかし、あるカードの登場以来、《骨齧り》は統率者の座を譲ることになりました。そのあるカードとは……
統率者の特徴
《影の群れの灰毛》は『ジャンプスタート2022』で登場した伝説のネズミ。
影の群れの灰毛が攻撃するかブロックするたび、ターン終了時まで、あなたがコントロールしていてこれでないすべてのネズミは+X/+Xの修整を受ける。Xは、あなたがコントロールしているネズミの数に等しい。
《影の群れの灰毛》が戦闘に関わるたびにネズミのサイズを大幅アップ!!
仮に《執拗なネズミ》が3体いれば、《執拗なネズミ》はそれぞれ4/4。ここに《影の群れの灰毛》の能力が重なれば8/8に!!そう、《影の群れの灰毛》は統率領域にいる《孔蹄のビヒモス》なのです!!(うそです)(ちょっとほんと)
あなたの終了ステップの開始時に、あなたはカード4枚を切削してもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるネズミ・クリーチャー・カード最大2枚をあなたの手札に戻す。
《骨齧り》を統率者にした《執拗なネズミ》デッキの弱点は「ネズミが足りなくなる」「全体除去ですべてを失う」ということでした。
一方、《影の群れの灰毛》なら、統率者を出せさえすれば毎ターン墓地からネズミを回収することができ、ネズミ不足に困ることがありません 。これは本当にすごい!
《執拗なネズミ》の攻撃を通すという意味では、ネズミに「畏怖」を与える《骨齧り》も悪くありません。一方、毎ターン切削し、墓地からネズミを回収する《影の群れの灰毛》は《骨齧り》の弱点を解消しつつ、高打点も出せる、まさに《執拗なネズミ》のための統率者と言えるでしょう。
昨年公開した《執拗なネズミ》デッキの記事で、僕はこう書いていました。
《執拗なネズミ》は他の《執拗なネズミ》の数だけサイズが上がっていきます。事実上、このデッキにはネズミのロードが33枚入っていることになります。
単体では3マナ2/2とかなり厳しいスタッツですが、3体並べれば4/4、5体並べれば6/6となります。つまりこのデッキには3マナ6/6が33枚入っているのです。(?????????)
デッキのコンセプト
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《執拗なネズミ》を出す!!!
統率者を出す!!!!!!!!
殴る!!!!!!!!!!!!
終わり!!!!!!!!!!!
《骨齧り》デッキと比べ、「ネズミを手札に抱えやすい」ので「マナが伸びてほしい」「ネズミは減らしてもいい」ようになり、土地を増やし、ネズミを減らしました。
《執拗なネズミ》1体のパワーが強力なので、シンプルで骨太です。しかし毎回同じことをするだけ……ではなく、誰から先に攻撃するか、除去を構えるべきか、全体除去を撃つか……
意外にも考えることが多いデッキで、毎回違ったゲームになります。
相性のいいカード
ピッチスペル
すでにあった《骨齧り》デッキから統率者を《影の群れの灰毛》に切り替えて試していると、すぐにあることに気が付きました。
今までは足りなくて困っていたのに、今度は手札に大量のネズミが貯まるのです。マナが伸びるよりもネズミを回収する数が上回ると、手札がネズミだらけに……回収したネズミをターンの終わりに捨てることもしばしばありました。
「これ……ピッチスペルのコストにすればいいんじゃね?」
マナコストを支払う代わりに、手札のカードを追放して唱えられるインスタント除去!手札でダブついたネズミを発射!!!!
基本的にはアドバンテージ損する除去ですが、どうせ余ってて捨ててしまうくらいなのですから惜しくありません。
墓地を活かす
《影の群れの灰毛》は毎ターン4枚も墓地にカードが置かれる統率者。なら、墓地を活かしたカードも使おう!
《暗黒破》が墓地にあれば、ドローする代わりに手札に回収することができます。-1/-1修正しかできませんが、対戦相手のデッキ次第では激烈に効きます。
《闇の旋動》もピッチスペル。墓地の黒のカードを上から3枚追放することで、クリーチャーに3点ダメージ!自分は3点回復!このデッキならコストは無いも同然!
《生ける屍》、《総帥の召集》とも墓地から大量のクリーチャーを戦場に戻します。対戦相手の墓地がこちらの墓地よりも強いことはほとんどありません。このデッキはクリーチャーの比重も大きく、毎ターン墓地肥ししているのですから!
ネズミを強化
《骨齧り》はメインボードで頑張ってもらいます。2枚目の《骨齧り》として《闇の覆い》も追加しました。こちらもすべてのネズミに「畏怖」を与えます。
《エレボスの鞭》は自分のクリーチャーすべてに絆魂を与え、ダメージレースを完全に崩壊させます。
全体除去
このデッキではマイナス修正による全体除去を多く採用しています。《影の群れの灰毛》の能力でネズミたちのタフネスが上がった後に撃てば、対戦相手のクリーチャーだけを一方的に除去できてしまいます!(灰毛は死ぬ)
一般的に、一度使い切りの全体除去である《墓所のネズミ》も、これ自身のタフネスが上がっていれば何度でも使える!そうでなくても《影の群れの灰毛》で回収が可能……!このデッキでは最強の全体除去です。
トップ操作
ネズミは《影の群れの灰毛》の能力で回収できるので、毎ターンのドローではネズミ以外を引きたい。そこで、《師範の占い独楽》と《巻物棚》です!
こうしたカードはライブラリーの上に弱いカードが滞留するので、シャッフル手段と組み合わせるとより強く使えます。《影の群れの灰毛》なら毎ターンライブラリー上から4枚のカードをはじいてくれます!
いってつのイチオシ!
統率者戦でこれほど強く《霊気の薬瓶》の能力を強く使えるデッキはそうそうないでしょう!
インスタントタイミングで《執拗なネズミ》を出せるということは、終了ステップ中にネズミを回収する《影の群れの灰毛》の能力ともよくかみ合っています。
おわりに
今回はネズミデッキであることにこだわり、クリーチャーは完全にネズミで統一しましたが、《影の群れの灰毛》が非常に強いので、僕はもはやネズミ以外のクリーチャーを入れたくないと考えています。
《執拗なネズミ》デッキはシンプルなように見えて、土地や除去の枚数など考えることがたくさんあります!ぜひみなさんも《執拗なネズミ》デッキの構築にチャレンジしてみてください!
《執拗なネズミ》はプレイヤー1人で30枚近く使うカードなので、我が晴れる屋の力をもってしても在庫が薄くなってしまうことがしばしばあります。いつか組みたい!と考えている人は少しずつ集めておきましょう! !
それではみなさん、《群がりの庭》でお会いしましょう!