準々決勝: Rahman A. Aryabhima(東京) vs. 宇野 佑紀(愛知)

晴れる屋



By Atsushi Ito


 グランプリ名古屋12のことを、覚えているだろうか。

 優勝した『人間リアニ』の小北や、言わずと知れた殿堂プレイヤー津村 健志、そして『ハサミ親和』の開祖としても有名な”バーン道場”村栄など、キャラクターの濃いトップ8の中で、一際印象的なまゆゆTで話題をさらった人物がいた。

 Rahman A. Aryabhima(東京)

 ミッドレンジが蔓延る環境であえて速度を追求したラクドスゾンビを駆り、小北の人間リアニをあと一歩というところまで追い詰めた見応えある決勝戦の結果、頂点に立ち損ねた男だ。

 そのRahmanが、今再び頂点へと挑戦するときがやってきた。

 ワールドマジックカップ。日本という国を背負って戦う一大イベント。その1人目の代表者を決めるための予選で、387名もの精鋭の中でトップ8に勝ち残ったのだ。

 インドネシア出身のRahmanが日本代表になる。そのことに対して複雑に思う方もいるかもしれない。

 だが、今日Rahmanが来ているシャツを見ればそんな気持ちは吹き飛ぶはずだ。
 


その胸に燦然と輝くのは……『らきすた』。
ある意味渡辺 雄也のチームメイトにふさわしい(?)



 グランプリのときと同様、「早く終わるから」という格好良すぎる理由でバーンを使用しているRahman。

 愛知勢で『デッキはJon Finkelの大体コピー』という白黒ミッドレンジの宇野を破り、代表入りを決めることができるか。



Game 1

 スイスラウンドの順位で先手のRahmanが置いた《聖なる鋳造所》を見て「やっぱりか……」と溜め息が漏れる宇野。

 それもそのはず、黒系のデッキが苦手にしているデッキといえば何よりもまずバーンだからだ。黒単と違って《ヴィズコーパの血男爵》があるとはいえ、厳しいマッチアップであることに変わりはない。

 しかも宇野の1ターン目のアクションは《コイロスの洞窟》から《思考囲い》。ライフの損失が、痛い。



宇野 佑紀 



 なおも宇野の受難は続く。

《若き紅蓮術士》
《チャンドラのフェニックス》
《かき立てる炎》
《灼熱の血》
《変わり谷》
《戦場の鍛冶場》

 という非常に強力な手札から《若き紅蓮術士》を落とすが、3ターン目に予定調和の《チャンドラのフェニックス》が走った返しのターン。

 宇野は3枚目の土地が引き込めず、あろうことか土地が2枚で詰まってしまう。

 この隙を見逃さず2体目の《チャンドラのフェニックス》を走らせるRahman。宇野の残りライフは既に11。

 それでも、ここで値千金の《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》を引き込んだ宇野。不死鳥への回答となる《夜帷の死霊》をようやく送り出すが。

 Rahmanが構わず《灼熱の血》との合わせ技でこれを討ち取ると、《冒涜の悪魔》の返しで放たれた《かき立てる炎》《ボロスの魔除け》で、宇野は綺麗に焼き切られてしまった。

Rahman 1-0 宇野



Game 2

 立ち上がりに《群れネズミ》《灼熱の血》された宇野、3ターン目に置いた《静寂の神殿》による「占術」で手が止まる。

 手札に4枚目の土地はないが《ヴィズコーパの血男爵》が2枚あり、一刻も早く着地させたい状況。だがそれでもトップのこのカードは欲しい。そんな葛藤が宇野を悩ませていた。

 ひとしきり考えたのちに意を決してトップに置くと、《チャンドラのフェニックス》が走った返しで、4枚目の土地より優先したそのカード、《罪の収集者》をプレイする。

《頭蓋割り》
《ボロスの魔除け》
《大歓楽の幻霊》
《変わり谷》
《聖なる鋳造所》という5枚から《ボロスの魔除け》を抜く宇野。

 《ヴィズコーパの血男爵》が降臨するターンは遅れるが、最終的な打点を減らしつつRahmanの《変わり谷》に睨みを効かせる最高のプラン。そのはずだった。




Rahman A. Aryabhima 



 しかし、ここでRahmanのトップは《灼熱の血》

 《罪の収集者》を除去しつつ《変わり谷》のアタックで7点。宇野、最悪の裏目を引いてしまう。

 一応《払拭の光》で不死鳥は追放するが、4枚目の土地も置けないまま、2体の《変わり谷》に手札消費なしでライフを削られてしまう。

 宇野の残りライフは4。Rahmanの《大歓楽の幻霊》《頭蓋割り》は知っている。生きた心地がしない。

 意を決して《強迫》を撃つが、返すターンにRahmanが6枚目の土地をセットすると、《大歓楽の幻霊》をプレイしつつの《変わり谷》2体アタックで、宇野の生きる道は完全になくなってしまった。


大歓楽の幻霊



Rahman 2-0 宇野