『イクサラン:失われし洞窟』を好きに語ろう!
みなさんこんにちは、晴れる屋メディアチームです。
いよいよ『イクサラン:失われし洞窟』のプレリリースが始まり、来週には発売を迎えます。全世界のマジックプレイヤーがカードリストとにらめっこし、新たなデッキを組もうとしていることでしょう。
最新エキスパンションの紹介記事としては「神が選ぶ」がおなじみですが、メディアチームも各々の好きなカードを勝手にオススメしていきたいと思います!
それではメディアチームが独断と偏見で選ぶ『イクサラン:失われし洞窟』スタートです。
登場人物紹介
いってつ:ライター。好きなフォーマットは統率者戦。統率者戦の知識はメディアチーム内で群を抜いており、新旧含めて知らぬカードはない。
富澤:ライター。好きなフォーマットはドラフト(特にキューブドラフト)。極端に軽いか、極端に重い尖った性能のカードが好みであり、ドラフトでレアが流れてくるとついついピックしてしまう。
紳さん:ローグデッキをこよなく愛する男。好きなフォーマットはパイオニア、スタンダード。「特定の条件を満たしたときだけ鬼強い」という尖ったカードが好き。
やまお:編集担当。好きなフォーマットはアリーナキューブ。強くて派手なカードをできるだけ入れたアグロやミッドレンジデッキが好み。手札からマナカーブ順にプレイする簡単なデッキしか使えない。
伊原:デザインチームとITチームに所属。現在主にプレイしているのはスタンダード、統率者戦。同僚から「スタンダードと統率者で性格違いすぎませんか…?」と言われたのを気にしている。
いってつのオススメ
晴れる屋メディアのいってつです。
晴れる屋メディアで統率者戦の記事を担当する僕ですが、《大いなる歪み、コジレック》を愛する“コジレック野郎”、そしてパイオニアプールで遊ぶ統率者戦「パイオニアEDH」の管理委員でもあります。
今回は独断と偏見をもとに記事を書ける機会ということで、僕の価値観100パーセントでカードをご紹介しましょう!
《残響する深淵》
まずはコジレック野郎視点でカードを見てみます。僕がもっとも注目しているのは《残響する深淵》です。
墓地にある土地カードのコピーとして出ることができる……つまり墓地版の《ヴェズーヴァ》というわけです。《埋没した廃墟》《発明博覧会》《ウルザの物語》といった強力な土地を再利用できるのは結構便利かも。
《ヴェズーヴァ》と違い、特にコピーしたいものがなければ、単純にアンタップインの土地としてマナを生み出す選択肢があるのがすばらしいですね。序盤に引いてしまっても素直にプレイできます。
《中心核の瞥見》
続いては、パイオニアEDH目線で。パイオニアEDHは非公式フォーマットながらコマンダーサミットなどで遊べたりと、少しずつ遊べる場所が増えつつあります。コンボ・ランプ・コントロール・アグロ・ミッドレンジなどさまざまなアーキタイプがしのぎを削る、非常に面白い環境ということもあり、ハマるプレイヤーも続出しています!
そんななか、なんとスタンダードに2マナの土地加速呪文が登場しました!
すでに統率者戦には《不屈の自然》《自然の知識》《遥か見》といった2マナの土地加速呪文が存在していますが、《中心核の瞥見》の登場によって、ブロールやパイオニアEDHでも2マナで土地加速ができるようになったのです!すごい!
パイオニアEDHにも《ラノワールのエルフ》《金のガチョウ》など1マナのマナクリーチャーは存在しますが、そうしたマナ加速を意識して《焦熱の連続砲撃》や《兄弟仲の終焉》が使われる環境なので、除去で失われないマナ加速の追加は非常に意義深いのです。
《魂の洞窟》の再録も大きな意味があります。ブロールやパイオニアEDHでは「重くて強い1枚」をより強く使うことが勝利につながりやすく、強力なフィニッシャーを打ち消されることなく戦場に送り込める土地は非常に強力です。今後は《解体爆破場》の採用が増えるかも?
富澤のオススメ
(※全カードリスト公開前に書かれたものです)
懐かしの次元『イクサラン』へようこそ。恐竜や海賊、マーフォークにスポットライトが当てられることで、これらの部族デッキは大幅に強化されることが予想されます。5色土地にして、アンチカウンターの急先鋒である《魂の洞窟》がスタンダードへと回帰しますからね。
《好戦的な槌頭》
さて、紹介するのは恐竜のなかの1枚《好戦的な槌頭》であります。
3マナ6/6のハイスタッツクリーチャーであり、デメリットはあるものの瞬間打点は優れています。呪文のサポートなしでも単体で攻撃へと参加でき、ブロッカーとしては申し分ありません。ちょうど恐竜専用のマナクリーチャー《イクサーリの伝承守り》も公開されたことで、2ターン目にプレイ可能です。
ん、2ターン目に6/6?パワー6……6、6の次は7……おわかりの方もいるかもしれませんね。そうです、私の愛して止まない《八百長試合》と抜群の相性をほこり、スタンダードではありえなかった3ターン目「秘匿」解除を狙えるようになったのです。
「秘匿」先が充実しているのが『イクサラン:失われし洞窟』の良いところ。すでに再録の《太陽の化身、ギシャス》と新生ガルタが公開され、「さあ早く、俺を戦場へ出してくれ!」と言わんばかりに迫ってきています。そういえば《原初の征服者、エターリ》も恐竜でしたね。
《八百長試合》から新生ガルタがプレイされれば、好きなだけクリーチャーを出せます。ありったけの恐竜クリーチャーを出せば、数の目の前に広がる世界はまさにジュラシックワールド!恐竜がかっ歩する戦場を構築可能です。人間や兵士・法務官・スピリット・ビースト・ファイレクシアン・吸血鬼など部族は数多おりますが、小さい小さい。圧倒的な速度と、暴力的なサイズの前にほかのクリーチャーはひれ伏すのみです。
紳さんのオススメ
《生命ある象形》
スタンダード目線でかなり注目できるカードの1枚だと思います!現状のスタンダードは培養器・パワーストーン・食物・宝物など、なにかのアクションをしたときに副産物的に場に出せるアーティファクトが多く存在する環境です(地図・トークンも新しく加わりそうですね)。
それらが突如として5/4のクリーチャーとして殴ってくるのは脅威ですし、《喉首狙い》も効きません。除去されたとしても「発見3」によってアドバンテージを失わずに次のアクションへと繋ぐことができます。
特に相性が良いのは培養器・トークンですね!ほとんどのケースで+1/+1カウンターがいくつか乗った状態で場に出るので、スタッツがさらに高くなります。
2ターン目に《門口の断絶》で対戦相手のエンチャントやアーティファクトを割りながら培養器・トークンを出し、3ターン目に《生命ある象形》をつけると7/6で殴れて宇宙です。新環境は白茶単、青茶単が強いという噂もあり、十分にありえる状況だと考えます。
《永遠溢れの井戸》など、場に出たときに強い効果を誘発させるアーティファクトをただの置物で終わらせず、5/4に変えて殴っていくのも面白そうですし、《ジンジャーブルート》につければほとんどブロックされない化け物が誕生しますね。
この手のデッキは《生命ある象形》のようなパーツが1種類だけでは確率的に安定しないことが多いのですが、現スタンダードには《アンクタスの改良者》《肉体の裏切者、テゼレット》といった同様のコンボが狙えるパーツが存在するため、デッキとして十分に成立することが予見されます。
とはいえ3マナは少し重いか……?ハサミのような活躍をするのか、まったく期待外れに終わるか。いろんな意味で注目できるカードだと思います。
やまおのオススメ
《嘶くカルノサウルス》
『機械兵団の進軍』のときに《原初の征服者、エターリ》をオススメしましたが、似たような恐竜が新たに登場しました。こういったシンプルかつ強力なカードは大好きです。
場に出たときに「発見5」で5コスト以下のカードを踏み倒すことができます。発売されたら《原初の征服者、エターリ》で《嘶くカルノサウルス》をめくってさらに「発見5」と連鎖させるデッキを組んでみたいですね。
過去の環境では《ギラプールの守護者》と組み合わせて《原初の征服者、エターリ》をブリンクし、もう一度エターリガチャをするボロスミッドレンジが流行っていましたが、ブリンクして嬉しい対象が増えたのは良いことです。
「発見5」だけでも強いのに、起動型能力に除去を搭載しているのも優秀。しかも、自身から墓地に送り込めるため《報復招来》や《ギックスの残虐》でリアニメイトすることができます!
また、今セットでたくさん「恐竜」関連のカードが増えました。マナクリーチャーや復活した”ランパン”こと《中心核の瞥見》を使って恐竜ランプを組んでみても面白いでしょう。
赤緑であれば《結ばれた者、ハラナとアレイナ》や《パラ二の孵化者》といった速攻を付与できるカードが使えます。《嘶くカルノサウルス》や《原初の征服者、エターリ》でめくれれば、そのまま攻撃に向かわせることができるのです!
恐竜に寄せれば、あの《パンハモニコン》を彷彿とさせる《うろつく玉座》の出番です。2倍ガチャのロマンコンボで対戦相手を圧倒しましょう!恐竜デッキならもちろん、《魂の洞窟》もお忘れなく。
伊原のオススメ
普段はスタンダードと統率者戦を遊んでいますので、その2フォーマットに絞って紹介させていただきます。
《地底のスクーナー船》
2マナで「搭乗1」の機体…と、一時期スタンダードを騒がせた《密輸人の回転翼機》を想起させるカードですね。おそらく、その調整版であろうこのカード……前環境の覇者である「エスパーミッドレンジ」と組み合わせられるのでは?と考えました。エスパーミッドレンジの主な3マナのアクションとして考えられるのは、《策謀の予見者、ラフィーン》《下水王、駆け抜け侯》《婚礼の発表》の3つでしょう。
《地底のスクーナー船》は、搭乗1という条件からこれらのカードとの相性が良く、特に前者2枚との噛み合いの良さには心が躍るものがあります。《策謀の予見者、ラフィーン》と組み合わせれば、ラフィーンの苦手とする純粋なアドバンテージの獲得か、相互に強化を行う機会が与えられ、《下水王、駆け抜け侯》との組み合わせは、新しく出たネズミをどんどん載せていくだけで盤面の打点が膨れ上がっていきます。
また、このカードは機体と3/4というステータスを持つため、全体単体含めた除去に強い点も見逃せません。
後攻の際のバリューの低さはどうしても目立ってしまいますが、それを含めても光るものを感じました。
《鎌爪の猛竜》
ときに、みなさんは《悪評流し、ブライトおばさん》というクリーチャーをご存知でしょうか。
いわゆる「プレイヤーが自傷ダメージを受けるたびに、やる気をだして強くなる」というなんともチャーミングなおば…女性です。この女性にやる気を出させるために、私は統率者戦を行うたびに《地震》に巻き込まれ、味方のはずの《罰する者、ゾーズー》に火の玉を投げつけられ、《反動》で自軍のクリーチャーと痛覚を共有させられているのです。
新セットが出るたび、こうした「自傷ダメージ」を受けるカードを探すことが習慣になりつつあるのですが、最近のカードはなんだかとっても「親切」なのです。たとえば「各プレイヤーに〇点のダメージを与える」カードかなって思ってよく見たら「各対戦相手に〇点のダメージを与える」って書いてあったり…。強いはずのカードを見て落胆する日々、今回もそんな親切なカードばかりなんだろうな…とおかしな思考のなか、出会いました。
こいつ、自分にもダメージを飛ばしてくれるぞ!!しかも、対戦相手のけん制もしてくれるじゃないか!!採用!!!!!
……次は、手を千切られるのかぁ……。
『イクサラン:失われし洞窟』まもなく発売!
フォーマットの垣根を取っ払って、個人の好きを全面に押し出して語ってきました。カードの効果も気になるところですが、イラストや物語もマジックの魅力の一つ。『イクサラン:失われし洞窟』の楽しさが伝われば幸いです。
また『イクサラン:失われし洞窟』の特設ページがオープンしました!各種商品の予約や注目カードがご覧いただけますので、ぜひご活用ください!