Deck Tech: 津村 健志(東京)のアブザン・ミッドレンジ

晴れる屋



By Shin Tomizawa


プロツアー『タルキール覇王譚』を制したアブザン・ミッドレンジ
あれからメタゲームは進み、さまざまなデッキが群雄割拠している今でも、環境最高のデッキの一つとして数えられ、世界選手権2014でもアブザン・ミッドレンジは優勝を争った。

さて「Hareruya Pros Blog」にて今大会アブザン・ミッドレンジを使うことを予告していた津村 健志

初日のスタンダードラウンドを4連勝で終えた彼に、世界選手権2014Shaun McLaren氏が使用したリストを元にどのように調整を進めたか、話を聞かせてもらった。




--「ブログでは《奈落の総ざらい》をお試し中とのことでしたが、どうですか?」

津村 「今回も入っています。対コントロールやミラーマッチで使っていますよ。」

--「決まりました?」

津村 「途中のラウンドでスゥルタイ(青黒緑)・コントロールと当たって、1回だけ唱えました。全員で殴ったら《霊気渦竜巻》されちゃったのでそれで勝ったりはしなかったんですけど(笑)」

--「それは残念でしたね(笑)」

奈落の総ざらい霊気渦竜巻



--「ブログで仰っていたように、《奈落の総ざらい》《世界を目覚めさせる者、ニッサ》、どっちが良いか難しいところですね。」

津村 《対立の終結》を抜いて追加の《世界を目覚めさせる者、ニッサ》と3枚目の《胆汁病》にするのも考えたんですけど、モダンの練習をしていて調整する時間がなくて。全体除去がないと少し怖いのでそのままにしました。」


--4枚の《悲哀まみれ》を減らしたりはしないんですね。」

津村 「メインはミッドレンジとコントロールを意識した構成なので、サイド後はビートダウンに強く作ってあります。ただ、今真っ直ぐなビートダウンは少ないので、例えばさっき青白英雄的と当たったんですけど、そういった相手には1枚しかサイドインしなかったりもしますね。あとは、世界選手権でジェスカイ・トークンというデッキが出てきたので、Shaun McLarenさんのレシピで採用されていた《潰瘍化》《胆汁病》に変えました。アブザン・アグロなどが多いならその必要はないんですけど、今だと正直3枚目も欲しいです。」

悲哀まみれ潰瘍化胆汁病



--「このデッキには有利だから当たりたいとか、逆にこのデッキは無理っていうアーキタイプはありますか?」

津村 「特別不利とか有利な相手がないデッキなんですが、敢えて言うなら、《エレボスの鞭》を活用するデッキは少しだけ難しくて、《世界を目覚めさせる者、ニッサ》《骨読み》の少ないタイプのミッドレンジには有利だと思います。《骨読み》がとにかくメタに合っていて、これと《アブザンの魔除け》枚数が同系対決の決め手になります。」

骨読みアブザンの魔除け



--「なるほど。メインボードは余りいじる余地がないんでしょうか。」

津村 「メタが動かなければこのメインは素晴らしい構成ですね《真面目な訪問者、ソリン》より《世界を目覚めさせる者、ニッサ》を増やすとか、プレインズウォーカーの比率を変えたりする調整はありかもしれません。」

--「ありがとうございました。モダンラウンドも頑張ってください。」

津村 「モダンは練習したものの全然自信ないんで、負け越さないように頑張ります(笑)」







津村 健志 「アブザンミッドレンジ」 The Last Sun2014 (スタンダード)

3 《森》
2 《平地》
4 《吹きさらしの荒野》
3 《砂草原の城塞》
4 《疾病の神殿》
4 《静寂の神殿》
3 《ラノワールの荒原》
1 《コイロスの洞窟》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(25)-

4 《森の女人像》
4 《クルフィックスの狩猟者》
4 《包囲サイ》

-クリーチャー(12)-
4 《思考囲い》
4 《アブザンの魔除け》
4 《英雄の破滅》
2 《骨読み》
2 《完全なる終わり》
1 《砂塵破》
2 《真面目な訪問者、ソリン》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
3 《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文(23)-
4 《悲哀まみれ》
2 《胆汁病》
2 《骨読み》
2 《対立の終結》
1 《消去》
1 《完全なる終わり》
1 《奈落の総ざらい》
1 《リリアナ・ヴェス》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》

-サイドボード(15)-
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