皆さんこんにちは。アメリカのミシガン州在住の広木です。
アメリカの最新レガシー情報をお届けするこの記事ですが、今回から隔週連載させていただくことになりました。毎回、2週間分の「StarCityGames.com Open Series(SCGO)」レガシー部門のトップ8デッキを解説していきます。
前回も紹介しましたが、SCGOはアメリカでほぼ毎週のように開かれているトーナメントで、賞金総額はなんと5800ドル。参加者がとても多く、世界的に見てもレガシーシーンの最先端にあると言えます。僕がアメリカ在住であり、大会によっては実際にプレイヤー参加して取材できることを活かし、SCGOの熱気を日本の皆さんにお伝えしたいと思っています。
さて、前回の記事で取り上げた「SCGO Providence」から、レガシーシーンにも「Avacyn Restored」が投入されました。「Avacyn Restored」後のレガシーですが、今のところ4つのSCGOが終了しています。今回の記事ではそのうち2つ、「SCGO Orlando」と「SCGO Nashville」のトップ8の合計16デッキから、僕が選んだ8デッキを、カバレージを基に見ていきたいと思います。
トップ8デッキアーキタイプ
「SCGO Orlando」 2012年5月20日
1位 Dredge/発掘
2位 Sneak and Show/スニーク・ショー
3位 Dream Halls/ドリーム・ホール
4位 WU Miracle/白青奇跡
5位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
6位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
7位 Hive Mind/集団意識
8位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
「SCGO Nashville」 2012年5月27日
1位 Sneak and Show/スニーク・ショー
2位 Dredge/発掘
3位 WU Miracle/白青奇跡
4位 Maverick/マーベリック
5位 Sneak and Show/スニーク・ショー
6位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
7位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶+黒
8位 Sneak and Show/スニーク・ショー
~コンボの復権~
この2大会で最も注目すべきは上位のコンボデッキの多さです。上記をご覧になればお分かりになるように、両トーナメントのトップ8の半分がコンボデッキです。「SCGO Nashville」では、「スニーク・ショー」が優勝を含めて3人もトップ8に残っており、「マーベリック」と「カナディアン・スレッショルド」が支配していたメタゲームの変化を感じます。
デッキ解説「発掘」
4 《セファリッドの円形競技場》 4 《真鍮の都》 4 《宝石鉱山》 2 《知られざる楽園》 -土地(14)- 4 《ナルコメーバ》 3 《朽ちゆくインプ》 2 《ゴルガリの凶漢》 4 《臭い草のインプ》 3 《イチョリッド》 4 《ゴルガリの墓トロール》 1 《炎の血族の盲信者》 1 《グリセルブランド》 -クリーチャー(22)- |
4 《入念な研究》 3 《打開》 3 《陰謀団式療法》 4 《黄泉からの橋》 2 《戦慄の復活》 4 《信仰無き物あさり》 4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 -呪文(24)- |
1 《祖神に選ばれし者》 1 《イチョリッド》 1 《絶望の天使》 1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 1 《エメリアの盾、イオナ》 1 《セファリッドの女帝ラワン》 1 《暗黒破》 1 《陰謀団式療法》 3 《炎の嵐》 4 《自然の要求》 -サイドボード(15)- |
最近のレガシーのトップ8では見ることの少なくなった「発掘」ですが、「SCGO Orlando」で見事に優勝という快挙を成し遂げました。このバージョンは《炎の血族の盲信者》も採用してコンボのスピードを意識した構成になっており、決勝戦では「スニーク・ショー」先手2ターン目の《実物提示教育》経由の《グリセルブランド》というスタートでも間に合わなかったほどです。
対策するのが比較的困難な墓地をリソースとする「発掘」に対しては、《虚空の力線》などの専用の対策カードが必須です。しかしレガシーは、多様なデッキが存在する特殊な構築フォーマットです。多くのプレイヤーは、当たるかどうか分からないデッキへの対策カードで、貴重なサイドボードのスロットが埋まるのを嫌う傾向にあります。とは言え、この優勝という結果を受けて、今後サイドボードには最低4枚の墓地対策を採用するのが手堅い選択になりそうです。
4 《セファリッドの円形競技場》 4 《真鍮の都》 4 《宝石鉱山》 2 《知られざる楽園》 -土地(14)- 4 《ナルコメーバ》 4 《朽ちゆくインプ》 4 《ゴルガリの凶漢》 4 《臭い草のインプ》 2 《イチョリッド》 4 《ゴルガリの墓トロール》 -クリーチャー(22)- |
4 《入念な研究》 2 《打開》 4 《陰謀団式療法》 4 《黄泉からの橋》 2 《戦慄の復活》 4 《信仰無き物あさり》 4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 -呪文(24)- |
1 《知られざる楽園》 2 《恐血鬼》 1 《イチョリッド》 1 《憎悪縛りの剥ぎ取り》 1 《隔離するタイタン》 1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 2 《蒸気の連鎖》 3 《炎の嵐》 3 《自然の要求》 -サイドボード(15)- |
「発掘」の躍進は止まらず、翌週の「SCGO Nashville」では、アメリカのトッププロでSCGプレミア記事の看板ライターであるGerryさんが準優勝を飾っています。
メインボードに大きな変化はありませんが、サイドには、相手がサイドインしてくるであろう《虚空の力線》などを意識して《蒸気の連鎖》《自然の要求》の両方を取っています。また、相手の土地の大半を吹き飛ばすことができて中速デッキ相手に有効な釣り対象になる《隔離するタイタン》や、戦闘することなく相手に大ダメージを与えることができる《憎悪縛りの剥ぎ取り》も印象的です。
デッキ解説「実物提示教育/Show and Tell系」
2 《島》 1 《山》 4 《汚染された三角州》 4 《沸騰する小湖》 2 《Volcanic Island》 3 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(18)- 4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 3 《グリセルブランド》 -クリーチャー(7)- |
4 《渦まく知識》 2 《呪文貫き》 3 《目くらまし》 3 《直観》 4 《Force of Will》 2 《誤った指図》 4 《思案》 1 《定業》 4 《実物提示教育》 4 《騙し討ち》 4 《水蓮の花びら》 -呪文(35)- |
1 《森滅ぼしの最長老》 4 《神聖の力線》 2 《青霊破》 2 《紅蓮破》 3 《紅蓮地獄》 3 《墓掘りの檻》 -サイドボード(15)- |
3 《島》 1 《山》 4 《沸騰する小湖》 3 《霧深い雨林》 3 《Volcanic Island》 3 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(19)- 4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 4 《グリセルブランド》 -クリーチャー(8)- |
4 《渦まく知識》 3 《呪文貫き》 2 《直観》 4 《Force of Will》 3 《誤った指図》 4 《思案》 1 《定業》 4 《実物提示教育》 4 《騙し討ち》 4 《水蓮の花びら》 -呪文(33)- |
4 《神聖の力線》 4 《虚空の力線》 2 《残響する真実》 2 《紅蓮破》 1 《赤霊破》 2 《裂け目の突破》 -サイドボード(15)- |
「SCGO Orlando」の上位に残った3つの《実物提示教育》デッキは、それぞれ異なるアプローチをしていました。
「SCGO Orlando」準優勝、そして「SCGO Nashville」で見事に優勝を果たしたデッキは「スニーク・ショー」でした。前回の記事でボーナスデッキとして紹介しましたが、新戦力である《グリセルブランド》を《実物提示教育》でいきなり場に出したり、《騙し討ち》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》が強襲したりする、とても豪快なコンボデッキです。ちなみに、「Orlando」準優勝のMcDarbyさんは多数のSCGOでトップ8入賞をしている強豪です。
どちらのデッキも、サイドボードにハンデスやバーン対策の《神聖の力線》を採用しています。「Nashville」優勝のHickersonさんのサイドには、墓地対策の《虚空の力線》があります。また、追加のコンボパーツとなる、インスタントで大型生物を出せる《裂け目の突破》も興味深いチョイスです。
6 《島》 4 《溢れかえる岸辺》 3 《霧深い雨林》 1 《沸騰する小湖》 3 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(19)- 4 《大祖始》 -クリーチャー(4)- |
1 《不死の標》 1 《否定の契約》 4 《渦まく知識》 3 《目くらまし》 4 《直観》 4 《Force of Will》 4 《思案》 3 《定業》 4 《実物提示教育》 4 《ドリーム・ホール》 1 《偽りの治療》 4 《衝合》 -呪文(37)- |
1 《フェアリーの忌み者》 4 《神聖の力線》 1 《青霊破》 3 《狼狽の嵐》 2 《残響する真実》 1 《拭い捨て》 1 《精神壊しの罠》 1 《外科的摘出》 1 《大祖始の遺産》 -サイドボード(15)- |
「SCGO Orlando」3位のBenjaminさんの《実物提示教育》デッキは、《ドリーム・ホール》からの《偽りの治療》+《不死の標》という瞬殺コンボを搭載しています。非常に珍しいカードの組み合わせですが、《ドリーム・ホール》が場に出てしまえば安定してコンボを決めることができます。《ドリーム・ホール》自体が5マナと、《実物提示教育》デッキのコンボパーツの中では比較的安いコストなので、素でキャストすることも可能です。
3 《島》 3 《溢れかえる岸辺》 2 《沸騰する小湖》 2 《霧深い雨林》 1 《Underground Sea》 2 《Volcanic Island》 4 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(19)- 3 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(3)- |
4 《否定の契約》 4 《渦まく知識》 4 《直観》 4 《Force of Will》 1 《誤った指図》 4 《思案》 4 《実物提示教育》 4 《集団意識》 1 《殺戮の契約》 4 《タイタンの契約》 1 《召喚士の契約》 3 《厳かなモノリス》 -呪文(38)- |
4 《神聖の力線》 4 《虚空の力線》 1 《殺戮の契約》 3 《赤霊破》 3 《炎渦竜巻》 -サイドボード(15)- |
「SCGO Orlando」7位のJohn Howellさんの《実物提示教育》デッキは、《集団意識》+各種契約呪文で相手の「契約死」を狙うコンボを搭載しています。一度《集団意識》が場に出てしまえば安定してコンボを決めることができ、《否定の契約》があるので《集団意識》を巡ったカウンター合戦では有利に立ち回ることができます。また、《殺戮の契約》で《ガドック・ティーグ》や《スレイベンの守護者、サリア》などのコンボを妨害してくるクリーチャーを除去できるのも強みです。
デッキ解説「白青奇跡」「マーベリック」
2 《平地》 5 《島》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 1 《湿地の干潟》 3 《Tundra》 1 《Karakas》 -土地(20)- 3 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(5)- |
4 《剣を鍬に》 3 《終末》 1 《天使への願い》 1 《忘却の輪》 4 《渦まく知識》 2 《呪文嵌め》 2 《呪文貫き》 2 《対抗呪文》 4 《Force of Will》 4 《思案》 2 《遍歴の騎士、エルズペス》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 3 《師範の占い独楽》 -呪文(35)- |
3 《エーテル宣誓会の法学者》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 2 《流刑への道》 1 《終末》 4 《相殺》 3 《トーモッドの墓所》 1 《大祖始の遺産》 -サイドボード(15)- |
「Avacyn Restored」がリリースされてから早3週間が経ち、新しいカードやメカニズムを使ったデッキも姿を現し始めました。その中で、新メカニズム「奇跡」を使ったデッキが2大会でトップ4に残りました。「奇跡」カードが発表されて以来、《渦まく知識》や《師範の占い独楽》などのライブラリー操作を使った「奇跡デッキ」の存在が囁かれていましたが、今回の見事な入賞により、ブロック構築の「プロツアー・アヴァシンの帰還」を制した新メカニズム「奇跡」が、レガシーにおいても充分通用する強さであると証明されました。
条件つきとは言え、1マナ・インスタントタイミングのボードスイーパーになり得る《終末》がメインに採用されおり、「マーベリック」や「カナディアン・スレッショルド」との相性が改善されています。《剣を鍬に》が効かず、苦戦を強いられた《敏捷なマングース》も対処できますね。
場をコントロールしたあと、勝ち手段が薄いために引き分けることも多かった「白青コントロール」ですが、「奇跡」カードの《天使への願い》を得て、速やかにゲームを終わらせることも可能になりました。これは大きな収穫だと思います。
また、メインではコンボに対して少々遅れを取ってしまいますが、サイドボードに《相殺》が採用されており、《エーテル宣誓会の法学者》と合わせてサイド後は「カウンタートップコントロール」に変形することも可能です。サイド後なら「ANT」などのコンボに対しても互角以上に渡り合えます。ただ、先ほど紹介した「スニーク・ショー」に対しては、相手のキーカードが3マナ以上に集中しているので《相殺》では少し不安が残ります。《謙虚》などの対策カードを用意する必要が出てくるかもしれません。
1 《平地》 3 《森》 4 《吹きさらしの荒野》 2 《霧深い雨林》 4 《Savannah》 2 《魂の洞窟》 1 《地平線の梢》 1 《ドライアドの東屋》 4 《不毛の大地》 1 《Karakas》 -土地(23)- 4 《ルーンの母》 2 《エイヴンの思考検閲者》 4 《貴族の教主》 1 《ウルヴェンワルドの足跡追い》 1 《スクリブのレインジャー》 2 《漁る軟泥》 3 《クァーサルの群れ魔道士》 4 《聖遺の騎士》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《ガドック・ティーグ》 -クリーチャー(25)- |
4 《剣を鍬に》 1 《流刑への道》 1 《情け知らずのガラク》 4 《緑の太陽の頂点》 2 《梅澤の十手》 -呪文(12)- |
1 《ボジューカの沼》 1 《Maze of Ith》 1 《Karakas》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 1 《スパイクの飼育係》 1 《調和スリヴァー》 1 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《静寂の守り手、リンヴァーラ》 4 《墓場の浄化》 1 《ギデオン・ジュラ》 -サイドボード(15)- |
ToddさんはSCGOやGPでコンスタントに入賞しているプロプレイヤーで、SCGの看板ライターでもあります。
今回彼が使ったデッキは比較的オーソドックスな「マーベリック」ですが、《魂の洞窟》《ウルヴェンワルドの足跡追い》を新戦力として採用するなど、細かい調整が見られます。
《聖遺の騎士》をはじめデッキ中のクリーチャーの多数が人間/Humanなので、青いデッキ相手にカウンターを気にせず脅威を展開できる《魂の洞窟》は大きな収穫です。《ウルヴェンワルドの足跡追い》は、同系相手に生き残ればそれだけでゲームが終わりかねない強さを持っています。《ルーンの母》でプロテクションをつけて一方的な格闘ができるので、今後も《緑の太陽の頂点》のターゲットのひとつとして見かけることが多くなりそうです。
サイドはかなり特徴があります。《Karakas》は、本来《聖遺の騎士》から持ってこられるため基本的に1枚でしたが、「スニーク・ショー」がトップメタに加わった現在、素で引きたいこともあるため、サイドから追加するのは良い判断だと思います。《静寂の守り手、リンヴァーラ》や《ギデオン・ジュラ》は同系相手に。最近あまり見かけることが少なくなりましたが、赤いデッキ相手に有効な《スパイクの飼育係》は非常に面白い選択だと思います。
余談ですが、《ウルヴェンワルドの足跡追い》のテクニックには注意したい点があります。例えば、自分の場に《ウルヴェンワルドの足跡追い》と《ルーンの母》がいて、お互いの場に《クァーサルの群れ魔道士》がいるとします。
ここで《ウルヴェンワルドの足跡追い》の能力を起動し《クァーサルの群れ魔道士》同士を格闘させます。解決前に《ルーンの母》で自分の《クァーサルの群れ魔道士》にプロテクション(白)をつけると、格闘したとき自分の《クァーサルの群れ魔道士》はプロテクションによってダメージが軽減され、相手の《クァーサルの群れ魔道士》だけ一方的に倒すことができます。
ところがプロテクション(緑)にすると、自分の《クァーサルの群れ魔道士》が《ウルヴェンワルドの足跡追い》の能力の対象として不適正になってしまいます。すると格闘は解決しますが、どちらの《クァーサルの群れ魔道士》にもダメージは与えられません。格闘は、能力が解決されるときに対象の片方または両方が不適正な対象となっていた場合、どちらのクリーチャーもダメージを与えも受けもしないからです。プロテクション(緑)をつけるときは要注意です。
ボーナスデッキリスト「白青石鍛冶」
1 《平地》 4 《島》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《汚染された三角州》 3 《霧深い雨林》 4 《Tundra》 3 《ミシュラの工廠》 1 《Karakas》 -土地(21)- 4 《石鍛冶の神秘家》 4 《瞬唱の魔道士》 3 《ヴェンディリオン三人衆》 4 《聖トラフトの霊》 -クリーチャー(15)- |
4 《剣を鍬に》 4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《時間の熟達》 1 《遍歴の騎士、エルズペス》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《金属モックス》 1 《饗宴と飢餓の剣》 1 《殴打頭蓋》 -呪文(24)- |
3 《エイヴンの思考検閲者》 2 《流刑への道》 4 《呪文貫き》 4 《Force of Will》 1 《ギデオン・ジュラ》 1 《戦争と平和の剣》 -サイドボード(15)- |
「奇跡」カード《時間の熟達》を使った新しいタイプの「白青石鍛冶」です。従来の中速コントロール型の「石鍛冶」デッキとは異なり、《金属モックス》経由で高速で《石鍛冶の神秘家》や《聖トラフトの霊》をキャストし、《時間の熟達》で追加ターンを得てビートダウンするアグレッシブなスタイルになっています。
メインにカウンターが入っていない分、サイドはコンボ対策の《Force of Will》と《呪文貫き》に加え、《エイヴンの思考検閲者》まで用意されています。コンボに対してはサイドから勝負する構成のようです。
総括
新セットの「Avacyn Restored」がリリースされて3週間が経ちました。レガシーのメタゲームは「マーベリック」「カナディアン・スレッショルド」「白青石鍛冶」3強の支配が終焉を迎え、《グリセルブランド》という新たな武器を手にした「スニーク・ショー」が環境を支配し始めました。
今後も人気の出そうなデッキなので、レガシーの大会に出る際は、どんなデッキを使うにしろ「スニーク・ショー」と「発掘」の対策だけは怠らないようにしたいです。
「スニーク・ショー」対策としては、青いデッキなら《騙し討ち》をたったの1マナでカウンターまたは破壊できる《水流破》が、「マーベリック」などのデッキなら《Karakas》の増量や《スレイベンの守護者、サリア》が有効です。「発掘」に対しては、確実に対策するのなら《虚空の力線》が最も信頼できる手段です。
以上、5月20日の「SCGO Orlando」と、5月27日「SCGO Nashville」の入賞デッキ解説でした。
今週末は「SCGO Columbus」が行われ、僕も参加予定です。良い結果が出せるかどうかは分かりませんが、精一杯楽しみたいと思っています。現地で直接取材ができることを活かして、次回は臨場感のある記事をお届けしたいと思います。
それでは次回の記事でまたお会いしましょう。楽しいレガシーを!