USA Legacy Express vol.3 -SCGO Columbus, Worcester-

Kenta Hiroki


皆さんこんにちは!

日本では「レガシー選手権2012」が6月24日に迫り、練習に追われている方も多いかと思います。僕も2週連続で参加することになる「StarCityGames.com Open Series(SCGO)」の調整に大忙しです。

前回の記事でふれましたが、6月3日に、アメリカのオハイオ州コロンバスで行われたSCGOに参加してきました。僕の成績は、末尾に参加レポートとしてまとめましたので、よろしければご覧ください。

今回の記事では、「SCGO Columbus」と「SCGO Worcester」のトップ8の中から、今後のレガシーのメタに影響を及ぼしそうなデッキを解説していきます。特に「SCGO Columbus」は、現地で取材させていただきトップ8に残った何人かとお話できましたので、トッププレイヤーの生の声をお届けできると思います。


トップ8デッキアーキタイプ

「SCGO Columbus」 2012年6月3日
1位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
2位 MUD/茶単
3位 WU Miracle/白青奇跡
4位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
5位 Hypergenesis/超起源
6位 Belcher/ベルチャー
7位 UR Delver/青赤デルバー
8位 Sneak and Show/スニーク・ショー


「SCGO Worcester」 2012年6月10日
1位 Reanimator/リアニメイト
2位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
3位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
4位 Sneak and Show/スニーク・ショー
5位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
6位 Bant Stoneblade/バント石鍛冶
7位 Dreadstill/スタイフルノート
8位 Sneak and Show/スニーク・ショー


両トーナメントの結果をご覧になると分かるように、青いデッキとコンボが上位を占めています。ただ、《実物提示教育》系デッキがほぼ半分を占めていた「SCGO Orlando」や「SCGO Nashville」と比べると、他のデッキも上位に入賞しています。

そしてメタの変化により、前環境のトップメタの一角「マーベリック」がとうとうトップ8から姿を消してしまいました。「カナディアン・スレッショルド」は相変わらず安定した上位進出率です。



デッキ解説「カナディアン・スレッショルド」「スタイフルノート」


Eric Rill 「カナディアン・スレッショルド」 SCGO Columbus (1位)

1 《島》
3 《樹木茂る山麓》
2 《沸騰する小湖》
3 《霧深い雨林》
1 《Taiga》
3 《Volcanic Island》
2 《Tropical Island》
4 《不毛の大地》

-土地(19)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《敏捷なマングース》
3 《タルモゴイフ》
1 《漁る軟泥》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
4 《思案》
2 《呪文貫き》
2 《呪文嵌め》
4 《もみ消し》
4 《目くらまし》
3 《Force of Will》
4 《稲妻》
1 《二股の稲妻》
1 《火+氷》

-呪文(29)-
1 《硫黄の精霊》
1 《台所の嫌がらせ屋》
1 《精神支配》
1 《水没》
2 《外科的摘出》
2 《赤霊破》
1 《紅蓮破》
1 《古えの遺恨》
1 《硫黄の渦》
1 《壌土からの生命》
1 《クローサの掌握》
1 《炎渦竜巻》
1 《トーモッドの墓所》

-サイドボード(15)-
hareruya


毎回安定したパフォーマンスの「カナディアン・スレッショルド」。「SCGO Columbus」では優勝。「SCGO Worcester」では優勝こそ逃したものの、3人をトップ8に送り込む素晴らしい成績です。Columbusで優勝したEric Rillのリストは、最近あまり使われていなかった《もみ消し》が採用されています。《もみ消し》の強さについては、後述の「スタイフルノート」のところで解説します。




Kurt Crane 「カナディアン・スレッショルド」 SCGO Columbus (4位)

2 《溢れかえる岸辺》
1 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
3 《霧深い雨林》
3 《Volcanic Island》
4 《Tropical Island》
4 《不毛の大地》

-土地(19)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《敏捷なマングース》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
1 《思考掃き》
4 《思案》
4 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
4 《稲妻》
2 《二股の稲妻》
1 《森の知恵》

-呪文(29)-
1 《金粉のドレイク》
1 《青霊破》
2 《狼狽の嵐》
4 《水没》
1 《紅蓮破》
1 《古えの遺恨》
1 《硫黄の渦》
1 《壌土からの生命》
3 《トーモッドの墓所》

-サイドボード(15)-
hareruya


惜しくもトップ4で同系に敗れてしまいましたが、Kurt Craneのサイドボードにはとても面白いアプローチがされています。1枚だけ採用されている《金粉のドレイク》は、元々は「スニーク・ショー」の大型クリーチャー対策だったそうですが、本人の話によれば「マーベリック」との対戦でも、相手のクリーチャーと交換した後の《金粉のドレイク》《水没》でバウンスして再利用するなど活躍したみたいです。

メインデッキのほうは、優勝したリストと異なり、最近主流の《呪文貫き》4枚で《もみ消し》を採用しないバージョンです。「スニーク・ショー」などに対して対象に取れるスペルが少ない《呪文嵌め》を1枚まで減らしています。

金粉のドレイク水没





Rodney Hannigan 「スタイフルノート」 SCGO Worcester (7位)

5 《島》
2 《汚染された三角州》
4 《沸騰する小湖》
2 《Volcanic Island》
4 《ミシュラの工廠》
3 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《渋面の溶岩使い》
4 《ファイレクシアン・ドレッドノート》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
2 《ギタクシア派の調査》
4 《もみ消し》
1 《計略縛り》
3 《呪文嵌め》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
4 《行き詰まり》
2 《師範の占い独楽》

-呪文(28)-
3 《呪文貫き》
3 《四肢切断》
3 《稲妻》
3 《赤霊破》
3 《トーモッドの墓所》

-サイドボード(15)-
hareruya


最近のレガシーの上位ではあまり見かけなくなった「スタイフルノート」ですが、メタの変化で苦手な「マーベリック」などの生物デッキが少なくなり、逆にコンボが増えたことによって、この手のデッキにもチャンスがやってきました。デッキの勝ち手段である《ファイレクシアン・ドレッドノート》を出すためのキーカード《もみ消し》が、今の環境に適していることが上位入賞の最大の理由だと思います。

ファイレクシアン・ドレッドノートもみ消し


~もみ消し/Stifleの復権~

SCGO Columbus」1位の「カナディアン・スレッショルド」と、「SCGO Worcester」7位の「スタイフルノート」にそれぞれ4積みされていた《もみ消し》について簡単に解説します。

マーベリック」などのデッキがトップメタのころはあまり強くなかったカードですが、「スニーク・ショー」と「カナディアン・スレッショルド」がトップメタである現在は活躍の機会が増えました。《グリセルブランド》のドローを防いだり、「カナディアン・スレッショルド」同系対戦で1マナインスタントの土地破壊として機能したり。また、奇跡スペルの誘発をカウンターすることもできます。環境にコンボが多ければ、これからも《もみ消し》を積んだデッキをよく見かけるでしょう。



デッキ解説「白青奇跡」「超起源」「リアニメイト」


Michael Belfatto 「白青奇跡」 SCGO Columbus (3位)

2 《平地》
4 《島》
4 《溢れかえる岸辺》
1 《汚染された三角州》
2 《霧深い雨林》
4 《Tundra》
4 《不毛の大地》
1 《Karakas》
1 《アカデミーの廃墟》

-土地(23)-


-クリーチャー(0)-
3 《剣を鍬に》
1 《謙虚》
2 《払拭の一撃》
4 《終末》
3 《天使への願い》
4 《渦まく知識》
3 《呪文嵌め》
2 《対抗呪文》
4 《Force of Will》
3 《時間の熟達》
3 《精神を刻む者、ジェイス》
4 《師範の占い独楽》
1 《世界のるつぼ》

-呪文(37)-
1 《エーテル宣誓会の法学者》
2 《悟りの教示者》
1 《赤の防御円》
1 《忘却の輪》
1 《謙虚》
2 《否認》
2 《相殺》
2 《大祖始の遺産》
1 《真髄の針》
1 《選別の秤》
1 《世界のるつぼ》

-サイドボード(15)-
hareruya


Michael BelfattoはよくPTQをサーキットしていて、コントロールを好んで使う傾向にあります。前日のスタンダード部門を「太陽拳」で優勝し、翌日のレガシー部門ではトップ4で惜しくも敗れてしまったものの、2日連続のトップ8入賞はなかなか真似できることではありません。

レガシー部門のデッキは、《相殺》をサイドに落として奇跡スペルを増量した「白青奇跡」。メインにはクリーチャーが1体も入っておらず、「リアニメイト」や「スニーク・ショー」の大型クリーチャー対策にもなる《謙虚》が採用されています。3枚まで増量された《天使への願い》と、《精神を刻む者、ジェイス》の最終奥義で勝ちにいくようです。

4積みされた《終末》のほかに《時間の熟達》までも採用されており、ブロック構築で競われた「プロツアー・アヴァシンの帰還」優勝の「白青奇跡」デッキのレガシー版と言ってよいかもしれません。コントロールでは使いにくそうな《時間の熟達》も、《精神を刻む者、ジェイス》を2度起動したり、コンボ相手に追加のターンを得てセットアップをしたりと役に立ったとのことです。《払拭の一撃》はあまり見かけないカードではありますが、本人によると、相手の《相殺》をボトムに送ってロックから抜け出すなど大活躍だったみたいです。

サイドボードも珍しいカードが採用されています。《選別の秤》は「マーベリック」やその他の置物対策として。レガシーではあまり見かけない《否認》ですが、クリーチャー対策のしっかりできているこのデッキがカウンターしたいスペルは非クリーチャーなので、色拘束の少ない《対抗呪文》感覚で使っていけます。《否認》以外のサイドカードはすべてアーティファクトかエンチャントで構成されており、《悟りの教示者》によって、《赤の防御円》など特定の相手への対策カードが確実に引けるようになっています。

悟りの教示者謙虚赤の防御円選別の秤





Todd Anderson 「超起源」 SCGO Columbus (5位)

1 《島》
1 《山》
1 《森》
4 《樹木茂る山麓》
2 《沸騰する小湖》
4 《霧深い雨林》
1 《Taiga》
1 《Volcanic Island》
1 《Tropical Island》

-土地(16)-

4 《猿人の指導霊》
4 《Elvish Spirit Guide》
4 《断片無き工作員》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》
4 《グリセルブランド》
2 《大渦の放浪者》
4 《大祖始》

-クリーチャー(26)-
4 《実物提示教育》
4 《Force of Will》
4 《誤った指図》
2 《超起源》
4 《暴力的な突発》

-呪文(18)-
1 《鋳塊かじり》
3 《テラストドン》
4 《神聖の力線》
4 《虚空の力線》
3 《四肢切断》

-サイドボード(15)-
hareruya


SCGライターのTodd Andersonは今回、Gerry Thompsonからシェアされた「超起源」でトップ8入賞を果たしました。続唱スペルから《超起源》を待機なしでキャストして、手札から《グリセルブランド》などの大型クリーチャーを出すデッキで、《実物提示教育》から大型クリーチャーのコストを踏み倒すルートもあります。

このリストには、「プレインチェイス2012」から《断片無き工作員》《大渦の放浪者》が早くも採用されています。新たな続唱スペル《断片無き工作員》のおかげで、《献身的な嘆願》のためだけのカラーであった白を切ることができ、マナベースが過去のリストと比べて遥かに安定しています。青いカードなので《Force of Will》のピッチコストにもなり、《断片無き工作員》自身がアーティファクトなので《エーテル宣誓会の法学者》の影響を受けないのも大きな収穫です。

超起源断片無き工作員大渦の放浪者





Reid Duke 「リアニメイト」 SCGO Worcester (1位)

2 《島》
3 《沼》
2 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
1 《湿地の干潟》
2 《新緑の地下墓地》
4 《Underground Sea》

-土地(18)-

1 《魅力的な執政官》
1 《不運な研究者》
1 《絶望の天使》
1 《鋼の風のスフィンクス》
4 《グリセルブランド》

-クリーチャー(8)-
4 《渦まく知識》
4 《入念な研究》
3 《思案》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
3 《思考囲い》
4 《納墓》
4 《再活性》
4 《死体発掘》

-呪文(34)-
1 《魅力的な執政官》
1 《大修道士、エリシュ・ノーン》
2 《残響する真実》
2 《実物提示教育》
2 《非業の死》
2 《虐殺》
2 《トーモッドの墓所》
3 《真髄の針》

-サイドボード(15)-
hareruya


SCGO Worcester」で久しぶりに優勝に輝いた「リアニメイト」。強いデッキではありますが、サイドボード後に投入される多数の墓地対策カードのために最近はなかなか勝ちきれていませんでした。「発掘」の復活により墓地対策が意識されているなかでの優勝は素晴らしい結果です。Reid DukeはSCGプレミア記事のライターで、GP優勝など輝かしい成績を収めているトッププロの一人です。

このデッキで目に付くのは4枚導入された《グリセルブランド》です。今までの「リアニメイト」には、対戦相手をシャットダウンするための釣り生物《核の占い師、ジン=ギタクシアス》《エメリアの盾、イオナ》が採用されていましたが、このデッキには積まれていません。《グリセルブランド》の導入により、このデッキの弱点であった「対策された際の息切れ」が緩和されています。

特定の戦略に対する釣り生物も、絆魂を持つ《鋼の風のスフィンクス》、置物対策の《絶望の天使》、ビートダウン対策の《魅力的な執政官》の3体と厳選されています。デッキの一貫性が保たれるのでこれは好感の持てる調整だと思います。1枚だけ採用されている、追加の《入念な研究》的な役割の《不運な研究者》が気になりますが、優勝後のインタビューを見る限りでは、サイドアウトすることが多くそれほど強くなかったそうです。

サイドボードはかなり多数の生物対策が詰め込まれており、「スニーク・ショー」対策にもしっかり《真髄の針》が採用されているあたり、隙のない構成になっています。

グリセルブランド鋼の風のスフィンクス絶望の天使魅力的な執政官




Kenta Hirokiの「SCGO Columbus」参加レポート


Kenta Hiroki 「白青奇跡」 SCGO Columbus (35位)

2 《平地》
8 《島》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《沸騰する小湖》
3 《Tundra》
1 《氷河の城砦》
1 《Karakas》

-土地(23)-

4 《石鍛冶の神秘家》
3 《瞬唱の魔道士》
3 《ヴェンディリオン三人衆》

-クリーチャー(10)-
4 《剣を鍬に》
3 《終末》
1 《天使への願い》
4 《渦まく知識》
2 《呪文貫き》
1 《対抗呪文》
4 《Force of Will》
3 《精神を刻む者、ジェイス》
3 《師範の占い独楽》
1 《饗宴と飢餓の剣》
1 《殴打頭蓋》

-呪文(27)-
2 《エーテル宣誓会の法学者》
1 《解呪》
1 《終末》
1 《青霊破》
2 《呪文貫き》
3 《相殺》
2 《外科的摘出》
2 《大祖始の遺産》
1 《梅澤の十手》

-サイドボード(15)-
hareruya


冒頭でも挙げましたが、6月3日に「SCGO Columbus」に参加してきました。オハイオ州にあるコロンバスは、僕が住んでいるミシガンから車で3~4時間ほどです。同行したプレイヤーとスタンダードやレガシーについて議論している間にたどり着きました。アメリカで毎年恒例の大規模なゲームの祭典である「Origins」が同会場で行われていて、とても賑わっていたのが印象的でした。SCGOの参加者はOriginsのOne Dayパスがもらえたのですが、大会で忙しく残念ながら見て回ることはかないませんでした。

大会前に想定したメタゲームは、Tier1に「スニーク・ショー」と「カナディアン・スレッショルド」で、Tier2に「マーベリック」や「白青奇跡」など。自分のデッキは、使い慣れた「白青奇跡」を現在の環境向けに調整しました。

カナディアン・スレッショルド」や「マーベリック」が使ってくる《不毛の大地》対策に、なるべく基本土地を多く入れるようにしました。サイドには、墓地対策で「カナディアン・スレッショルド」によく効く《大祖始の遺産》や、「スニーク・ショー」対策の《青霊破》などを採用です。

実際に大会に参加して、予想通り「スニーク・ショー」と「カナディアン・スレッショルド」に当たりましたが、調整不足によりこの2デッキ相手にマッチを落としてしまい、トップ8の目がなくなりました。最終戦のラウンド9は、長丁場の疲労からミスして落としてしまい、成績は6勝3敗、トップ64でマネーフィニッシュしました。次はもっと上を目指したいと思っています。

反省点として、デッキの練り込み、特にサイドボードが足りなかったことが挙げられます。「スニーク・ショー」を対策するにあたり、カウンターだけでは分が悪いと思ったので、カウンターのようなリアクションスペルだけでなく、《翻弄する魔道士》《ヴェンディリオン三人衆》などのプロアクティブなスペルも必要だと思いました。「白青」はメインが丸いので、そのぶんサイドを尖らせる必要があります。また、「カナディアン・スレッショルド」やコンボに強いと思って採用した《相殺》も、後手では少し遅かったので入れ替えようと考えています。

その他のトピックとして、アメリカのトッププロGerry Thompsonが、恋人であるKaitlin Lindburgとラウンド4で当たってカメラフィーチャーマッチされ、Gerry本人からシェアされた「超起源」を操るKaitlinがマッチに勝利しました。カメラマッチにもかかわらず、終始なごやかな空気だったのが印象的でした。近年、アメリカでは女性マジックプレイヤーの活躍が注目されています。彼女を大きな大会のトップ8で見ることもそう先の話ではなさそうです。

2人による「超起源」デッキの解説はこちらで見ることができます。



総括

一時期のコンボレストップ8が嘘のように、青いデッキとコンボが環境を支配しています。特に「SCGO Worcester」では、コンボも含めてトップ8のすべてが青いデッキです。《グリセルブランド》の影響は思いのほか大きいものだったようです。「リアニメイト」の優勝により墓地対策の重要さはさらに増したと言ってよいでしょう。現在のトーナメントで勝つには、サイドボードに最低4枚の墓地対策カードが必須になります。また、環境に青いデッキが多いので《赤霊破》なども今まで以上に重要なサイドカードになります。レガシーのトーナメントに参加する際は、そのあたりを意識してデッキを調整したいものです。

以上、6月3日の「SCGO Columbus」と6月10日「SCGO Worcester」の入賞デッキの解説でした。

今週末と来週末はそれぞれ「SCGO Indianapolis」と「SCGO Detroit」が行われます。特にIndianapolisは「Invitational」も行われるのでレベルの高いトーナメントになりそうです。

僕も参加予定なので、現地で直接取材できることを活かし、引き続きプレイヤーの生の声をお届けしたいと思います。ちなみに個人的な目標は、大きく優勝!……ですが、現実的には旅費や参加費をほぼイーブンにでき、次回「Invitational」の参加に必要なポイントを稼げるトップ32以上を目指したいです。

それでは次回の記事でまたお会いしましょう。楽しいレガシーを!